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『Predictors of functional outcome after revision total knee arthroplasty following aseptic failure』を読んでみた!

本日の論文は、2014年にKatheryn E Lasmire先生らが執筆され、The Kneeに掲載されたものです。こちらの論文を要約し、批判的吟味をしてみました!

Introduction

近年、米国ではTKAの手術件数が増加している。TKAを失敗する割合は減っているが、手術件数が増加した分、人工膝関節再置換術(RTKA)の手術件数は増えている。RTKA後のQOLや身体機能を評価した論文はいくつか散見されるものの研究デザインやサンプルサイズの面で問題が多く、これまでに一定の見解は得られていない。そこで、本研究の目的は、ゆるみによりRTKAを施行された患者の機能的アウトカムの予測因子を明らかにすることとした。

Methods

研究デザインは後ろ向きコホート研究とした。対象は2003年から2007年に、ゆるみによって片側RTKAを施行された者とした。リウマチ・その他の炎症性疾患、ゆるみ以外の理由(感染、骨折、ポリエチレン交換、膝蓋腱の断裂)でRTKAを施行された者は除外した。アウトカムは、人口統計経学的情報、CCI、ゆるみの重症度、SF-36、WOMAC(疼痛・こわばり・身体機能の3項目を評価する質問紙票。点数が低いほど良好と解釈する。)、KSS(患者立脚型アウトカムと検者立脚型アウトカムを組み合わせた質問票。点数が高いほど良好と解釈する。)とし、WOMACとKSSは術前と術後2年に測定した。統計解析は、機能的アウトカムを予測する因子を明らかにするために、重回帰分析を用いた。従属変数は①WOMACスコア、②KSSスコア、独立変数は単回帰分析で有意になった術前の変数としてモデルを作成した。

Results

対象者は175名【平均年齢66.0(範囲34.7-88.8)歳、女性110名、BMI 32.1(18.6-52.1)kg/m2】であった。単回帰分析では、重症度と入院期間、再置換術の回数は有意にならなかった。重回帰分析の結果、WOMAC疼痛スコアを予測する変数は①術前WOMAC疼痛スコア(偏回帰係数β=0.30)、②術前KSS(β=-0.21)、こわばりスコアを予測する変数は①BMI(β=0.20)、②術前KSS(β=-0.25)、身体機能スコアを予測する変数は①BMI(β=0.22)、②術前KSS(β=-0.21)、KSSスコアを予測する変数は①女性(β=-0.2)、②CCI(β=-0.27)、③術前KSS(β=0.27)であった。

Conclusions

RTKA後の身体機能には、術前の身体機能の状態が影響する。術前の身体機能の状態が良い者ほど、術後のアウトカムが良くなる可能性がある。

Critical Appraisal

  1. 重症度や再置換術の回数は、交絡因子として調整した方がよかった?

  2. 日本では40kg/m2を超える人はなかなかいないので、この結果をそのまま当てはめられない?

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