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横浜で暮らし始めましたというだけの話

それだけなんですけどね。
これがなかなか刺激的でいいんですよ。

まあ「横浜」とひと口に言っても広いです。
なんせ日本最大の人口を誇る街なんですから。
いくつもの区に分かれていて、繁華街もあれば田園もあります。

ただ、そんな横浜の中でも「ヨコハマ」なエリアがあり、県外の方がよく知る横浜はそちらかと思います。具体的に言えば、ランドマークタワーや赤レンガ倉庫などがある、みなとみらいエリアですね。

この辺り。

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出典
https://imahachi.com/08kanto/minatomirai/

さて、僕が引っ越したのはそんなヨコハマです。

詳しく言うと家がバレるのであれですが、赤レンガ倉庫や大さん橋まで20〜30分も歩けば到着するところに居を構えました。
まあ、キンキラキンなタワーマンションとか元町の異国情緒あふれるお屋敷とかではなく、至って普通のマンションですが。築年数にこだわりもなかったので、築二十年ほどのそこそこ年季の入ったところです。

ただ、オートロックです。

横浜と聞くとオシャレなイメージがあるかと思いますが、それはあくまでも観光地として整備されたエリアに限った話。ちょっと裏路地に入れば、繁華街・歓楽街特有のごちゃごちゃとした汚さもあります。

もともと港湾労働者が多く住んでいた街ですし、ドヤ街があり、飲み屋街があり、ホテル街があり、そしてもちろん中華街があり、暴力団の事務所も多いそうです。
その証左に、この辺りのエリアを管轄する警察署は県内でも有数のマンモス警察署とのこと。

そうです。
ぶっちゃけ、あまり治安が良くありません。

個人的にこの言葉を使うことに非常に抵抗があるのですが、あえて言わせてもらえば「民度」ってやつが低いです。

幸いにも、目の前で犯罪が行われているところはこれまで見ていませんが、


いや、↑のように書いたところで思いとどまりました。強盗や傷害事件などの凶悪犯罪はまだ見たことはありませんが、軽犯罪はしょっちゅうです。

歩きタバコや違法駐輪はあたり前、サラリーマンから女子高生まで気軽に信号無視をします。この間は立ち小便をしている人も見かけました。
交差点に無理やり侵入する車も多く、歩行者信号が青になってもしっかりと左右確認をしないと危険です。

僕がこれまで住んでいた湘南の一都市でも、こうした軽犯罪や危険な行為はたまに見かけました。
ただ、移り住んでからはそれを見かける頻度が非常に高いです。10分も歩けば、歩きタバコの人と3人はすれ違いますからね。

少なくとも、スーパーの生鮮食品売り場で体育座りをしているお婆ちゃんや、夜道を歩いているときっちり1メートル間隔で背後から追いかけてくるオジサン、二車線の車道の真ん中をヨロヨロと歩くお爺さんなどとは初めての遭遇でした。

パトカーや救急車のサイレンは毎晩聞こえます。
オートロックも必須ってもんです。

ただ、断っておきたいのは、僕はこの記事を「オシャレな街だと思ってたのに失望した!」だの「横浜のウラの顔を告発してやろう」という意図で書いているわけではありません。
(「横浜 ドヤ街」とかで調べれば、そういう記事はたくさん出てきますが)

そもそも、僕はこの街に好意的です。
良くも悪くもこれまでの常識から外れた街での生活は、冒頭にも書いたようになかなか刺激的ですからね。
僕は小説なんかも書いているんですが、新しい土地でファニーな人々とすれ違っていくことで、自分の想像力がいかにちっぽけなものかを実感できるのです。

それに、この街はみなとみらいのように綺麗に着飾ったところもあれば、どうしようもなく粗雑なところもある。
ひどく人間的じゃないですか。

赤レンガ倉庫や日本大通りなどの西洋風のキレイなところでは背筋もシャンと伸びますが、上に挙げたようなアウトロー地帯では信号無視をする人の流れに乗せられそうになることもあります。
そんな自分に気づくのがちょっと面白かったりもして。(もちろん道交法は守ります)

横浜という光も闇もある街に抱かれながら、自分の立ち位置を探す。
それが自分に残された(あとわずかな)二十代の過ごし方なんだと信じて疑わない今日のこの頃です。



ちなみに、横浜のダーティな部分に耐性ができたのはこのゲームをプレイしたからというのも理由の一つかも知れません。

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PS4「龍が如く7 光と闇の行方」です。

急にこんな話をされてもチンプンカンプンだとは思いますが、僕はゲームをやります。
とくに設定やストーリーが練り込まれていたり、作品を通してプレイヤーに訴えかけるような主題を持っているゲームが好きです。

「龍が如く」シリーズは反社会組織の人間関係を描いたハードボイルドなゲームなのですが、これは7作目にして主人公の交代とゲーム性の転換(アクションからRPGへ)を行った意欲作です。

簡単に説明すると、

・主人公はお人好しで熱血なヤクザ
・兄貴分が犯した殺人をかばって刑務所に18年間服役and破門(でも慕っている親分のためだからOK)
・やっと出所したと思ったら親分に胸を撃たれてホームレス街に捨てられる(でも親分が裏切るはずないからOK)

という感じで悲惨な状況の主人公が、それでも訳があるのだろうと親分になぜ自分を撃ったのかを尋ねに行くというストーリーです。
当初のお金稼ぎが「自販機の下から小銭を探す」だったりして、ゲーム性としては「きたないドラクエ」って感じですが、ストーリーの思い切りの良さと終盤のカタルシスは素晴らしかったです。

ちなみに兄貴分が堤真一、親分が中井貴一、そして死にかけの主人公を助けてくれたホームレスが安田顕という配役もなかなか渋い。

おっと、話が逸れました。

言いたいのはですね、このゲームの舞台が横浜の「伊勢佐木異人町」というダーティな街なんですよ。

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広大なマップで中華街や山下公園を好き勝手に動き回れる反面、どこを歩いてもありとあらゆるチンピラに襲われます。

僕は横浜に移り住むことを決めてから、このゲームを買って備えました。
街を歩いて嫌なことがあっても「龍が如くよりはマシ」と思えるかなって。

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マシでしょうね。

(おしまい)

自己投資します……!なんて書くと嘘っぽいので、正直に言うと好きなだけアポロチョコを買います!!食べさせてください!!