試作人
私は運動が大好きです。
ただし、結構なおじさんなので、3回全力疾走をすると、太ももが肉離れを起こします。
若い人には信じられないかもしれませんが、年を取ると、全力疾走するだけで筋肉が切れてしまうのです。
そうなると一か月ぐらい直りません。
もうそんなことを5回位やってしまいました。
今、治ったところですが、そのうち忘れてまたやってしまうでしょう。
運動の楽しさを忘れられないんですよね。
しかし体は確実に古くなってきています。
まるでくさったゴムのようになります。
私も昔は「肉離れ」を理解できませんでした。
街中で10センチの歩幅で歩くおじいちゃんを見て、不思議でした。
本当に自分は、いつかこんな風になるのだろうか?
自分は「特別な人間」だから怪我をしてもすぐ治るだろう、
と思っていた頃が昨日のようです。
5年ほど前、自分の体が古くなっていくのを感じ、
「あー、運動部なんてやらなくてよかったかなー、帰宅部で勉強してた方がよかったのかなー」
なんて思いましたが、今はその考えはなくなりました。
なぜなら、そんな時代があったから今の私があると思えるようになったからです。
もし高校の時、部活に入らず勉強していたら、それなりの大学に入って、それなりの会社に入っていたでしょう。
しかしそうであれば、私は心の奥底で人を見下すような人間になっていたかもしれません。
おそらく「心」の勉強はしていなかったでしょう。
心の勉強を続けていると、幸せを感じられるようになります。
人は皆同じであることが、わかってくるからです。
いや、人は皆同じというより、周りの人も皆、私自身という感覚でしょうか。
違う環境で育った私が、違う立場になって私の周りを歩いている。
今の私は、何か役割を果たすために変化している「私」の中の1形態。
今まさに作っている、試作品ならぬ試作人です。
ということで、1日1日自分を作っていきましょう。
それでは!