新約LILIUMと二輪咲きでシルベチカに馳せる想い
新約LILIUMと二輪咲きで完全ノックアウト
新約……同じかと思っていたら予想の右斜め上をいく出来栄えだったぞ!
というわけでLILIUMに戻ってきました。今回も今まで通り徒然なるままに『LILIUM -リリウム 新約少女純潔歌劇-』の感想を綴っていこうと思います。
LILIUM→マリーゴールド→TRUMP(TRUTH/REVERSE)→COCOON(月の翳り/星ひとつ)→ヴェラキッカ→SPECTER→グランギニョル→TRUMP(漫画版)→黑世界(雨下の章/日和の章)→新約LILIUM(二輪咲き)※デリコズ・ナーサリー視聴途中
と見てきました。以降はこれらの作品のネタバレありで感想を残していくので、ご理解の上お読み進めていただけますと幸いです。
クッション代わりの前回までの感想↓
まえがき
この文章を書いている私は普段LILIUMのシルベチカ役、モーニング娘。‘24(2024.09.20.現在)小田さくらさんのオタクをやっています。
ですので視聴方針は『小田さくらさんが演じられたシルベチカの解像度をあげたい』というのがメインです。よって感想でもシルベチカ関連の情報を多く拾う傾向にあると思います。ご承知おきを。
感想
一言で表すなら『同じだけど別物』です。これはストーリーとしての大きな改変がないにも関わらず、受ける印象が大きく異なることを言っています。
無印LILIUMは当時演じられたモーニング娘。‘14とスマイレージのメンバーが全員十代かつ、同じハロープロジェクトに所属し、普段から密にコミュニケーションを取る関わりが下地にあったため、限りなく『擬似クラン』に近い環境の人たちが演じていました。そのため台詞回しの拙さや、集まったときの私語やノリ、視線の交わし方に思春期特有の無鉄砲さや危うさがあり個としてキャラクターが生きている感覚がありました。そう感じたのもひとえに末満さんが演者に当て書きをされたことに起因しているかと思います。演者である子たちのハロプロファンはこの子はこんな子だと予め知った状態で観劇しますから、勝手にサナトリウムにいる子の性格も脳内で補完して見ることができます。
対して新約LILIUMは俳優を生業としている方がほとんどで、ミュージカルとしての質を担保しながらすごく整っていました。上から目線〜!と思われそうな感想ですが、誤解のないように捕捉すると、どの子も設定の保持が明確というか、明け透けというか……いつも一定なんですよ。そこにファルスに操られているクランの異常性をはじめから感じさせられて、ここが一番の相違点のように感じました。弱さ恐怖怯え、のような印象がどこかに消えたんですよね。
冒頭の紹介パートで指揮を取るようにファルスが腕を振ってクランのみんなが倒れ、リリーだけが歌い始めるあのシーンいいですよね。初めから答えを明かしていく感じ。
無印のグループファン向け身内ネタがなくなり、ちょっとした笑いどころも事前情報なしに舞台上のキャラクター性だけで把握しきれるようになってたところが親切でした。
そして、お勧めしていただいたときの話から、もっと当時のキャストの演技に寄せているのかと考えていましたが、そんなことはなかったですね〜!むしろ新約でイメージが大きく変わった人物もかなりいました。
次項で演技ではなく、キャラクターそれぞれの感想も残していきたいと思います。超個人的な印象の覚え書きです。
キャラクター
リリー
基本的な印象は変わらずでした。
強いて言うなれば不器用さとか意思が強いでも「頑固さ」みたいなものが新約では薄れていたかな。
スノウ
一番人物像の変化がなかったヴァンプでした。
ちょっとした違いだと無印の方がやや諦めが強く出て「惑い」の感情が大きいです。ファルスに振り回された感は無印の方があるかも。新約は最期ああするのを前々から決めていたのかもしれないと思わせる覚悟のようなものがある。
マーガレット
無印は「ホンモノ感」がかなり出ていたけど、新約はそういう役なんだ(繭期のせい)という印象になりました。
難しいけど、少女ではないのに少女になろうとしている感覚が歪で出てきた時からうすら怖かったですね。無印は素の無邪気を見てきた分、イニシアチブをマリーゴールドに掌握されてからホラーが加速してました。
ジャスミン・ミモザ・クレマチス・モンステラ
一人増えて花弁の数に揃えたのだろうか。
無印にあった子分、というところからさらに保護者というか支えて面倒も見ているんだろうなぁというフォローを親衛隊から感じます。
紫蘭
ブッラッシュアップという感じです。個人的に紫蘭と竜胆は人物像が広がったより深まった子たちでした。
「〜のだ」のような語尾からキャラというか作られた印象を抱かせる紫蘭なので、その個性とサナトリウムのみんなとの馴染ませ方が自然でした。永遠の命、永遠の繭期と共に生きる協力者の立場の特異さがより新約では際立ったように感じています。
死ぬことが救いとなるFALSEの傍で「生きること」に価値を見出した二人の背景が気になるな。双子……とかになるんですかね?けど似せに行ってないしな……。どっちでも変わらないか、のような扱いを受けてきたからこそ「個」を強く出そうとしている逆説的な見方も捨てがたい。
うーん、TRUMPシリーズの世界観があまり時代が進んでないので、双子が忌み子とされていたって線もありそうだって言おうとしたけど、それはデリコズ・ナーサーリーでエレーナとルチアが出てきてたな、違った。
強気に出るのに後ろ向きで臆病なところとかが元の家庭環境あんまり良くなさそうな気がしてならないですね。反動形成っぽい。鞭持って指導するあれは監督官だけではなくて、かつて自分がそうされていたから〜のような背景まで私に邪推されるくらいにはキャラに奥行きが出ていました。
竜胆
LILIUMの中で紫蘭と竜胆は共に漢字表記されて、他のクランの生徒とは異なった立場であることが明確です。
ですが新約ではより二人で一つな印象が強まりました。共依存、いいですよね。だから余計に過去が気になります。そうなったきっかけがね。まあ、それすらもファルスのイニシアチブで創造されたものだとしたらグロいんですけど笑
漢字、ということから元はヴァンパイアハンターでという線もなかなか面白いんですけどさすがに無理があるか。ファルスとどのようにして協力関係を築いていったのかblossoms読んだらわかるんですかね〜うーん。
紫蘭を庇護している竜胆の包容力は変わらずあり、無印の方も研究していただいたんだろうなという雰囲気も感じ取りました。オタクなので原作大事にしてくれるのに弱いんですね。
シルベチカ
小田さんのシルベチカって何考えてるのかわからないところあったじゃないですか。こう無機質というか、感情の起伏が起こらないような。
そこから新約では意思を預けたような印象を受けました。言葉選びが難しいな。
https://x.com/hitonoko421/status/1717927006007071012?s=61
初見LILIUM視聴直後の感想
回想で登場するときと、亡霊のようにリリーの前に現れるとき。そのほかシルベチカとリコリスの演じ分けまでしているから無印で観た際にこの感想になったのだと納得しました。
よりリコリスとシルベチカを分けて考えてくださったのだと新約では感じます。ここはTRUMPシリーズの内容が深まった後に公演があった新約の強みですね。
チェリー
なんだろう……感覚としては「違った」んですよね。演技は無印の挙動も取り入れてくださったり、動きが曖昧なところをわかりやすく見せてくださったりとリスペクトをも感じさせるあの頃のチェリーを継いでくださっていたのですが。
まず少女じゃなくてオカン味が強い。無印リリウムのチェリーは友達はほっとけなくて、気が強いように振る舞うのに心配性。なんでも首つっこんじゃうお人よしだと感じていました。新約のチェリーは考えてから動いている感じです。前者が「アッ!」て叫んだと同時にてを伸ばしてるなら、後者は一回頭の中で「アッ」があってから判断があって自分を奮い立たせるために声を上げてる感覚。要は賢さが上がってます。
こうなってくると黒世界であの“チェリー”が生まれたのは、イマジナリーフレンドの「友達」の部分を強く求めたのではなくて、「母」見守ってくれる家族を欲したのかもしれないと、そこでの印象も変化しましたね。
こうもなかなか判断が難しいチェリーでした。
キャメリア
キャメリアも像があまり変わらなかったな。
彼は何にも染まらない無垢さが売りなので、シルベチカと思いながらリコリスを愛してしまっているところもセットで。
ファルス
一番違ったのは彼でしょう〜!!そう来るんだ!!という発見だらけでした!
無印ファルスとの違いは期待を失ったかどうかな気がします。そもそも永遠の命を得てしまったソフィ・アンダーソンは絶望も後悔も悲しみも尽きて、時間だけが余った世界にこのサナトリウムで永遠の繭期を作り出しました。クラウスがクラナッハに永遠に枯れない花を要求した時と同じです。本気でやろうとした、求めた、というよりは暇つぶし。
だからラストシーンでリリーに永遠の繭期を終わらせられた時、無印にあった絶望や怒りのような感情が新約では影を潜めていましたね。
声変わり前の未成熟さを感じさせる体躯。あえて長身で男性的な演者さんを起用しなかったのかなと思いました。喜怒哀楽も乙女ゲーみたいに選択式なのかな?ってくらい自己の感情と表情しぐさが結びついていない。だからこそクライマックスでの「寂しいんだ」が唯一明かされる本音として生きているのを感じ、「このファルスいいな」となりました。
ふせったーで新約のファルスがまどマギのキュウべぇにしか見えないなんて話しましたが、ナチュラルにイカれてこっちの常識感覚と明らかに違う様子がTRUMPとしての黒幕感があってよかったです。
カトレア
カトレアもそのままですかね。ただ、無印ではカトレアが三人の主導権を握ってたのが、新約ではローズに手綱を握らせてより自由に動くようになった気がします。
ナスターシャム
キャラが迷走していたところから「よく寝る子」というわかりやすい設定を与えられていました。不思議っ子なのは変わらず、観客に覚えやすい人物イメージをつけてもらったなという感じです。
ローズ
元の鈴木さんがバラエティに精力的でご自身のキャラクターをイジらせにいっているような方でしたので、その個性ありきのローズだったところから、女子校のプリンス的な筋肉バカ要素を入れて観客側にわかりやすくキャラクター性を変えてきましたね。これはキャストが一新される以上、そうなる方も出るんだろうなという改変でした。
このトリオを引で見たときのバランス調整もできて、舞台上に現れた時に「退屈と寝るのと筋肉ね」と個性が覚えやすくなったのは親切設計でしたね。
新約LILIUM
前作を見た人もいることを想定した脚本の書き方で、特にコメディシーンが身内ネタが一掃されたことでファルスのメタ認知が伏線として観客に与えられている効果が生きています。
そして、こちらでしか明かされない小ネタ、伏線がかなり追加されていました。
これはマリーゴールドでキャメリアをイニシアチブでウルにしていたのを知っている人は思い出すセリフでしたね。
ここのサナトリウムに来たマリーゴールドはファルスにイニシアチブを掌握されて、ガーベラだったときのことをなかったことにされた。アナベルからの深い愛情もなかったことにされて、いたはずの理解者、愛してくれた者の存在を消されています。ソフィ・アンダーソン!!!!なんでだよ!!!!誰かに愛されていた記憶を持つことや、孤立しないマリーゴールドは不都合だったんですかね。閉鎖的なクランでの排斥の対象になる生贄のような役割をダンピールであるマリーゴールドに与え、他の生徒の息抜きに使いたかったとか……?
ですが例外はマリーゴールドだけじゃなくて、二輪咲きまで見るとチェリーもそのようなんですよね。ダンピール同族嫌悪なのでしょうか。
ほぼほぼ二輪咲きのネタバレですね。
これによってややこしい三角関係ができましたね。詳しいことは二輪咲きの項目で話しましょう。
この事実を確定させといたのは大きいですね(無印でも言ってたかもしれない)。次にリリーがファルスと相対した時に一方的な支配を受けることがないというのがわかっているのがあるのとないのじゃ大違い。
おそらく
TRUMP>FALSE(ソフィ・リリー)>他ヴァンプになりそうです。
LILIUMから入手する必要がある情報をぎゅっとまとめたのが新約という印象を受けました。
無印と新約、二つあるとどちらがいいかという話になりがちだと思うんですけど、私個人としては聞かれたら「観劇に慣れていて今から入るのだったら新約」「TRUMPシリーズの読み解きを味わうなら無印」ですね。
そして一点。ここはじっくり見ていきたいセリフがあってそれがこちら。
ファルスが薬を飲むのを拒否したシルベチカに言った台詞なんですけれども、老いることが醜いという感覚をファルスがあることに雷に打たれたような衝撃があったんです。永遠の命を持っているTRUMPからすれば老いも若きも微々たる差なのかと思っていましたが、この台詞で(無印からあったかも)そうではないことを知ります。
黑世界でリリーが見たのが『精神の美』だとすれば、LILIUMでソフィが『肉体の美』ですね。「時よ止まれ、君に永遠の美しさを」がこう作用するとは〜!!と興奮冷めやらぬ状態です。
こうなってくるとTRUMPシリーズの世界の教訓「永遠の命を求めるやつほど早く死ぬ」に当てはめると、不変(永遠の美しさ)に執着しているファルスの方が、ファルスにイニシアチブを使わさせる(おそらく殺してもらうことを目的としている)リリーより先に死んじゃいそうですね。
あとはファルス、よく見ると執着していた永遠に枯れない花になったかもしれないリリーに触れてないんですよね。これは、クラウスとアレンのシーンのデジャヴを感じたので、実はソフィ会わないうちにリリーに愛憎渦巻く激重感情を醸成していそうな予感を観客に抱かせますね。まあ、リリーなのか永遠に枯れない花の実験リターンズになってるかまでは確定できないですが。
二輪咲き
シルベチカの真実
LILIUMだけしかまだ見ていなかったときの予想ですね。「二輪咲き」「リコリス」のヒントを貰えばちゃんとたどりついていました。
だろうな、がちゃんと確定事実になっただけでも新約の円盤買ってよかったな。シルベチカを語る上では外せない要素ですね。あのサナトリウムではファルスのイニシアチブの支配下にあったため、私が見ていたほとんどはリコリスだったってことになる。「ねぇ、こんな話を知ってる。永遠に枯れない花を作ろうとした庭師の話」も、記憶が消去されていない過去のものを保持しているのはリコリスですし……。
繭期になる前のシルベチカの育ちが気になりすぎます。知らないものが人格として出てくることは限りなくゼロに近いと思うので、抑圧された感情なのか(だとしたらそうなったエピソードは)、リコリスのモチーフになったヴァンプがいるのか(キャメリアに執着した理由は)等、さらに知りたいことがたくさんで困りました。今後シルベチカは出さなくてもいけるんですけど、出すなら結構核心に関与させることになりそうなので。二重人格以上の何かを抱えていたら、その時は白旗をあげます。まぁオタクの希望的観測なので、ないでしょうけど。
イレギュラー
知らない設定ここにありました!なるほど……。
LILIUMで言うと予知夢を見たシルベチカ、そしてイニシアチブで都合の悪い情報は隠しているのにファルスのドブネズミの臭いに気がついたマーガレットがイレギュラーだったんですかね。
あとはCOCOON 月の翳りでのサトクリフも触れた人の死が見えるというイレギュラーだろうし、グランギニョルのオズも未来予知ができました。
このイレギュラーの顕現って法則性があったりするんですかね〜。血脈ってところをヴァンプは重要視しているから親から子に遺伝しやすいとかがあるならヒロアカの個性婚みたいに恣意的な交配をもしそうな気配があります。
基本的にヴァンプの家系は古ければ古いほど良しとされる中で、イレギュラーの能力を利用し別の地位を築いているヴァンプ一門があっても面白いので、存在してて欲しいです。特殊能力一家、面白そう。もしくはイレギュラーを集め自治組織とか、ヴェラキッカみたいに匿って独自の派閥を形成していずれ起こる争いの対抗馬になってくれてもいいです。とても夢が膨らむ設定でした。
関係性
もうこれ聞いたときどうしようかと思いましたよ(どうもできない)。え〜妄想が現実になってる〜。
演じているシルベチカの小田さん、チェリーの石田さんは自身の関係を「すっごいビジネスパートナー」「不仲」と公言しているので、そんな中の人たちを知っている書き手は「二人が親友だってぇ〜!」と大盛り上がりでした。
そしてこのチェリーの記憶もおそらくファルスに書き換えられていますよね。だってクランに来る前って数百年は前だし、それを自然なこととして話すのだから“存在しない記憶“のはずなんです。マリーゴールドでヤン・フラが「僕と一緒に連れられてきた女の子がいました。名前はシルベチカ」と言っていたので。どうしてだファルス。なんでチェリーにそんな記憶を与えた?どうしてその相手をシルベチカにしたんだ?もしくはチェリーもシルベチカたちと本当に幼馴染だとして、具体的なエピソードを出してくれないのはあんまりですよ。後生だから幼少期シルベチカ、リリーの戯れを見たい。
あとはLILIUMでしっかりヴァンプの恋(愛じゃなくて)を描いたのはどうしてだったのだろうか。
チェリーはキャメリアが好きで、そのキャメリアはシルベチカが好き。だけどキャメリアと両思いに思えたシルベチカはリコリスで、当のシルベチカはチェリーの方が大切ときた。複雑な三角関係だこと。
ここをあえて出してきたのはシルベチカとリコリスが違う人格であることを際立たせるためだと思いますが、どうもシルベチカとチェリーが気の置けない友人であることの描写が薄い(私がシルベチカの人なので強欲になって客観視できてない可能性が大いにある)。
真偽はともかく、もっとチェリーとシルベチカが親友であることへの情報が欲しい。ここが深まったら、リリーの方にあの“チェリー”が現れたヒントになるかもしれないので、あわよくばそこの繋がりも欲しいですね。
そしてリコリスのこの台詞。私はあなたで、あなたは私なんだから(君は僕で、僕は君なんだ)に寄せなかったのは意図があるのでしょうか。これも勘になっちゃうんだけどなーんか紫蘭竜胆の何かが混ざってそう。あえてそこと対になるようにしたとかないかな。
同一視と運命共同体って同じようで性質が違うじゃないですか。シルベチカとリコリスは後者ですね。
派生した人格がリコリスですが、シルベチカとしての最後はリコリスで死んでいったことになります。
ここで一つ、疑問なんですけど“ウル”を飲むのをやめた理由はなんでしょうね。“ウル”を飲むのをやめたのはファルスのイニシアチブに抗えるリコリスだと仮定しましょう(もしかするとシルベチカにも抜け穴があったのかもしれませんが)。
私はシルベチカのことを永遠の繭期に抗う気高い少女であると考えていました。しかしどうでしょう。リコリスは繭期であるからこそシルベチカの中でもう一つの人格として保たれている存在です。“ウル“を飲むのをやめてしまえばファルスの血によって止めていた時が進み、繭期を過ぎれば自分が消えてしまうのもわかっていたはずです。そしてファルスによってこのクランの生徒がイニシアチブを掌握されていたこと、黒幕の親方様の正体も知っていた。だとしたら、何故、あの時、リコリスが不利になる行動をとったのか理解ができないんです。
シルベチカではなく、リコリスをキャメリアに知ってもらいたい、愛されたい欲が抑えきれなかったから?
なんだか言動が一致しなくて、その精神の機微を察そうとして酔いかけです。もう少しだけ二輪咲でヒントが欲しかったなぁ。おそらく短編集に真相があるんでしょうね。
あとがき
とりあえずここで一区切りですかね!
デリコズ・ナーサリーが終わったらまたそれを踏まえた感想出すかもしれませんが、シルベチカを探し求める繭期の旅はこの辺りで暇を取ろうと思います。
なかなか興味深く、オタク視点の話とかも(好きなキャラとか個人的に熱く注目している関係性)もっとしたかったですが、これ以上冗長な文にしても仕方がないのでね!
TRUMPシリーズ楽しかったです。次作を拝見するときはもっと観劇のコツを掴んで見られたら面白そうです。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
おすすめしてくださった感想や考察をこのあと楽しんできたいと思います!