何も知らずLILIUM-リリウム-に出会った人の話
ZDOの会場に偶然居合わせる
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小田さくらさんのことが気になりだす
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CDを買ったら演劇女子部のサントラ
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リリウム
というルートを辿って巡り合った人物の『LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-』
初見の感想の備忘録です。
あらすじ
前提
あらすじを読んで、吸血鬼(以降本作に合わせてヴァンプと表記)が登場する作品と理解。その情報を含め、私の脳内では次のことを考えて作品を観ていくことになりました。
①血族の増やし方
②特殊条件
③花言葉
①血族の増やし方
まずどういったことをすればヴァンプが増えるのか、同族の増やし方は1番に押さえておきたいところです。
これを知ることで登場人物はもともと人間なのか、そうでないのか。また、人間に対してどんな感情を抱いているのかの背景を知る大事な情報になります。
(本作はマリーゴールドが人間とヴァンプの混血であるダンピールとされ、周囲のヴァンプに忌避されていたので、人間との関係は良好ではないようだということがわかります)
大方、ヴァンプは自分の血を相手に与えることによって血族(クラン)を増やすとされることが多いので、作中で血の話は注意して見ていこうという意識を持ちました(ヴァンプの中にも等級があったりするのかな?という気持ちも同時に持ちながら)。
②特殊条件
これはよくある十字架、ニンニク、流れる水は効くのか?のようなものです。そのほかにも動物に変身できたり(コウモリ、ネズミ、黒猫なんかがメジャーですかね)、霧になって空中を移動できたりすることもあります。
本作は繭期と呼ばれる思春期のような一過性の精神異常が見られ、そんなヴァンプたちを集めたサナトリウムという場所が舞台となっています。
これが結構ズルくて笑
この先起こりうる違和感を覚える事象は全て「まぁ、繭期だからね」で片してしまえる、ワイルドカードのようなものを得てしまったわけです。
リリーも同様に、自分だけが覚えているシルベチカという少女の姿を探し求めます。これは自身が繭期であるゆえなのか、はたまた本当にシルベチカは存在するのか。
この違和感のかくれんぼから真相を見つけるのがリリウムのストーリーの主軸になるわけです。
③花言葉
タイトルがリリウムで、登場人物が全て花の名前に由来していると、ほぼ100%の確率と言っていいほど、そこにはメッセージが込められていると考えてしまいます。
『リリウム』はユリ属という意で、イメージでは女の子の園という感じでしょうか。
この時点で男性として描かれるファルス、キャメリアは異質となり、物語を動かすキーパーソンになることが見えてきます。
リリー/鞘師里保
百合(Lilly): 「純粋」「無垢」「威厳」
中でもパンフレット等で白い百合であることが象徴的だったので、聖母マリアに由来する『純潔』である存在だと理解しました。
そうなれば、
血で汚れていない→なんらかの影響を受けていない→シルベチカを知っている
という図式が頭の中で構築されるわけです。
では、それが何であるのかを見つけ出さねば!の意識でリリーを見ていくことになります。
そしてタイトルもリリウムなので、やはりリリーの視点から物語が展開されていくのだろうという考えで見進めるプランになりました。
スノウ/和田彩花
スノードロップ(snowdrop):「希望」「慰め」「切ない恋愛」
この花言葉の由来も、旧約聖書のアダムとイヴが楽園追放された際に寒空の下降った雪を天使がスノードロップに変えた話から来ています。
ですので、恋の罪悪で亡くなられるキャラクターなのかと考えていました。
神に逆らう→神のコントロール下を外れ今まで享受してきたものを失う→最終的には死を迎える
そのほかにも「あなたの死を望みます」という花言葉も存在し、心中でもするのか……?となっていました。
ファルス/工藤遥
?
花言葉で唯一ピンとこなかった人物で、
Falseから偽→偽物(ダンピールか周囲と別の個体であるのに擬態している)→黒幕筆頭候補
そんなつもりでした。
ギリシャ語で考えれば男性の象徴ですし、やっぱりヴァンプを増やすということに関して一枚噛んでそうな気配。
また、プログラミングでは条件式が成り立たないことを意味するので、不完全さもどこかにあるのでは(弱点がないわけでない)と検討づけます。
※この文章のために調べると昼顔(False bindweed): 「絆」「情事」「依存」「はかない恋」という説があるそう。
マリーゴールド/田村芽実
マリーゴールド(Marigold): 「勇者」「健康」「変わらぬ愛」「嫉妬」「孤独」「絶望」
マリーゴールドは神話に由来した対照的な花言葉を持ち、人物像も二面性があるのかなと類推。
場を1番かき乱していくんだろうなと思いながら見ています。
また、死者の日(リメンバー・ミーの世界観)に供えられる花としても有名なので(日本で言えば菊のような)、誰かと共に亡くなるのかな……?(あっ、スノウか!)という思考回路をしていました。
紫蘭/福田花音
シラン(Hyacinth orchid): 「変わらぬ愛」「美しい姿」「不吉な予感」「薄れゆく愛」
和名で描かれている人物その1で、他のヴァンプとは独立した存在。竜胆とは対になってることが見て取れるので、共依存的な間柄なのかなと予想。
竜胆/譜久村聖
リンドウ(gentian):「誠実」「正義」「悲しんでいるあなたを愛する」
和名で描かれている人物その2。紫蘭と感じるものは同様。
シルベチカ/小田さくら
勿忘草(Myosotis sylvatica):「真実の友情」「誠の愛」「私を忘れないで」
やはり物語を動かす重要人物になるだろうと注目。
「私を忘れないで」は誰に向けた言葉なのか、何故忘れないでほしいのかを突き止めることが物語の謎を解くために必要です。
花言葉の由来はドイツの悲恋がモチーフとなっていて、シルベチカも愛する人と死による離別を迎えたのかなと。その相手が誰なのかも注目したいところで、候補は2人になりますから、どちらがシルベチカと深い関係だったのだろうと考えていました。
個人的に勿忘草は好きな花でして、小田さんがその役をやられることも嬉しかったです。
キャメリア/中西香菜
椿(Camellia japonica):「控えめな優しさ」「控えめなすばらしさ」「誇り」
本作において数少ない男性キャラクター。
花言葉からもこの人物はずっと裏切らないであってほしいという感情。
チェリー/石田亜佑美
桜(cherry blossom): 「精神美」「優美な女性」「純潔」「私を忘れないで」(仏)
シルベチカと同じ花言葉を持つので、何か2人の間で関係性があったりするのだろうかなと邪推。
カトレア/竹内朱莉
カトレア(Cattleya):「魅惑的」「魔力」
人物像が花言葉に近いのかなと想像。
ローズ/鈴木香音
薔薇(Rose): 「美」「愛」
人物像が花言葉に近いのかなと想像。
ナスターシャム/勝田里奈
ナスタチウム(nasturtium):「勝利」「困難に打ち勝つ」「愛国心」
人物像が花言葉に近いのかなと想像。
マーガレット/佐藤優樹
マーガレット(Margaret):「恋占い」「心に秘めた愛」「信頼」
花で恋占いといえば花弁を一つずつ摘むあれをイメージします。
なのでマーガレット自身が自傷行為に走るとか、3人の親衛隊を1人ずつ失うのかなという予想をしました。
ジャスミン/田辺奈菜美
ジャスミン: 「愛らしさ」「優美」
人物像が花言葉に近いのかなと想像。
クレマチス/加賀楓
クレマチス: 「精神の美」「旅人の喜び」
人物像が花言葉に近いのかなと想像。
ミモザ/佐々木莉佳子
ミモザ:「感謝」「友情」「密かな愛」「感受性」
人物像が花言葉に近いのかなと想像。
まとめ
以上が試聴する前の脳内でした。
花言葉は参考にするところによりニュアンスの差がかなりあるので、当時のパンフレットとかで見るのが(紹介されているのかはわからないですが、公式見解はどこかにあるはず……!)1番な気がしています。
文章に起こすと前置きがこんなに長くなるとは!ということで感想は別に記したいと思います。
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