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三戸舜介(オレンジブルースーパーノヴァ):J2 第42節 アルビレックス新潟×町田ゼルビア

昇格も優勝も決まっているラストマッチ、どんなエピローグとエンドロールになるかと思ったら三戸舜介のお茶の間大ブレイク前夜祭だった。

自陣深い位置で奪って走ってゴールを決め切るというだけでロマンなのだが、新潟サポなら「知ってた」というしかないファーストタッチとコンパクトな振りから繰り出される強いキック。ディス・イズ・ミトである。

ということで来年の今頃には日本にいないんじゃないかと考えてしまう三戸舜介について解説しておく。「新潟から世界へ」は全新潟の決定事項なのでそこんところヨロシク。

三戸は世代別代表の常連なので育成年代を熱心に見ているサッカーファンなら良く知っているかと思うが世間的にはこれから大ブレイクのフットボーラーである。

左右両方から繰り出されるキック

三戸の特徴はいくつかあるのだが、最初にポイントしたいのは左右両方どちらで蹴ってもどんなキックでも遜色無く蹴れる足下のスキルとなる。自身は右利きだがシュートはどの位置からでも左足で撃ってる方が多い気がする。しかもパンチ力半端ない。

似たようなゴールシーンやシュートシーンは本当にたくさんあるのでみんなで検索!教えて検索!してほしいのだが、世界には三戸と同じく左右両方の脚で蹴れるセルジュ・ニャブリというドイツのサイドアタッカーがいたりする。

以前この動画を見た時はニャブリやっぱり凄えなぁとか思っていたんだけど2022シーズンの三戸を見てからこの動画を見ると、「もしかしたら俺たちの三戸舜介の方が凄いんじゃないだろうか?」などと思ってしまう。そのくらいピッチ上で左右両方の脚で強く正しく蹴っているのが三戸である。

三戸の現時点での適正ポジションと適正ロールは右サイドハーフや右ウィングといったサイドアタッカーになるが、右利きなのに左足でも蹴れるので右サイドから質の高いカットインドリブルというプレイができたりする。なお、この試合では突然の左サイドハーフでスタメン起用。

カットインドリブルを見せると守備は中を締めて警戒するしかないので縦突破からクロスという地獄の超二択を圧倒的優位な状況から突きつけることができる。実際には縦突破クロスというシーンはあんまり印象が無くてギュンギュンとカットインで中に切り込んで左脚一閃でシュートという印象が超強い。

三戸の右サイドからのカットイン、これだけでも新潟に取って十分なメインウェポンだったのだが、夏前までには本間至恩が左サイドにいてやっぱりギュンギュン代名詞なカットインを繰り出していた。

左サイドの至恩と右サイドの三戸、対戦相手は本当に勘弁してくれという感じだっただろうな。見ている方はメチャクチャ楽しかったけど。気になって調べたら2021-2022で三戸と至恩が共演したのは2021シーズンで13試合、2022シーズンで12試合だったのか。2021シーズン終盤は至恩が怪我で出場できなくて代役感もあった三戸だが、それもまた良い経験値になったんだと思う。2022シーズンは至恩が旅立つ直前の群馬戦で初めて両者スタメンに名を連ねたが開始早々に三戸が鎖骨骨折して負傷退場となる。履歴だけ見ると共演していた時間はそんなに長くなかったんだな。

至恩がベルギーに旅立ってからは左サイドに小見がセットされたのだが、小見は小見で至恩とは全く違うタイプのアタッカーということもあり三戸と小見のコンビでバイエルンのロベリー(ロッベン&リベリー)よろしく新潟のコミトと呼ばれたりして対戦相手をグッタリさせていた。お茶の間に三戸舜介の名前が連呼された際、「俺は三戸のことはずっと知ってた」と言いたい人はコミトというキーワードを使うとそれっぽく聞こえるのでお勧めです。

全てを躱し切るアジリティ

三戸の特徴としてアジリティがある。横文字でワカランので日本語にすると機敏性とか敏捷性になる。個人レベルでアジリティが突き抜けているのが三戸である。この記事の冒頭動画のファーストタッチとその後のランとかマジでどうかしてるし、この試合の2ゴール目はアジリティという言葉を説明するのにこれ以上ないプレイ。

キュイィィィィーン!!!!!と音がなってるんじゃないとか思うくらいに狭いスペースを細かいステップで駆け抜けて鮮やかループを決める三戸。ディス・イズ・ミトである。

そんなこんなで2022シーズンの5月度月間MVPにも選ばれた三戸。

新潟の選手が標準装備している献身守備は当然持っているし、ルーキーイヤーに献身的な守備をしすぎて交代直後の14分間でイエロー2枚もらって退場して泣き崩れたけど試合終了後にチームメイトから胴上げされたりもする。

これだけチームからもサポーターからも愛されるアタッカーを世界や日本代表が注目しない訳がないので、全ての新潟サポーターはアルビレックス新潟の三戸舜介のプレイをしっかりと目に焼き付けておきましょう。というか2023シーズンも新潟のユニフォーム着てくれよな!

オープンチャットでのリアルタイム解説

試合開始前

優勝も決まっているのでエピローグとエンドロールとなった10.23ですが今日のスタメンポイントは左サイドの三戸ですね。

三戸は右足でも左足でも同じプレイができるというスペシャリティを持っていますが左サイドからのカットインに至恩の記憶が蘇るでしょうか。

来シーズンに向けて既にJ1仕様構築に着手している雰囲気があります。

(小見FW起用について)松田は今シーズンでマリノスに返却と思いますので右サイドはなんらかの構想か決定事項はあるような気はします。三戸は至恩のように振る舞ってもらって右のウイングにスペシャルな突破力を持ったスペシャルなクロサーは欲しいですね。ここは来シーズンの構築を楽しみにしています。

前半終了時

お互いのストロングが出ている良い試合です。

新潟はいつも以上に流動的で三戸が中央に入って伊藤が左に回ったりヤンが右サイドで以前の高木の役割を担ったり逆サイドでは秋山が同じことをしたり藤原はガシガシ中央に位置取ります。町田は自陣に押し込まれると誰がどうやってマークすれば良いかわからないのではないでしょうか。今日の新潟は積極的に両サイドバックを上げる攻撃的なシステムです。

ゴールシーンは中央に位置取りする三戸が奪ってからのカウンターでパスを受けたタッチコントロールが絶品でした。この瞬間に3秒後の世界は予見できました。

町田は当然のポポヴィッチ442です。ラインは高く基本ブロックですがトリガーを引けば一気に前線から奪いにきます。それでも新潟の方がセカンドボール回収に長けているので全体的には新潟の前半です。

町田のゴールシーンは鮮やかなデザインセットプレイでした。スタッフにフットサルマニアがいるのではないでしょうか。ロブ上がった瞬間に無理だろこれ!と叫んでしまいました。町田のセットプレイは本当に面白くて美しくて洗練されていてJ2の財産ではないでしょうか。代表のサッカーにもにも取り入れたりできないでしょうか。

今シーズンも残り45分、勝利で締めくくってもらいましょう。

試合終了後

見事なシーズンクロージングでした。あとはセレモニーを楽しみましょう。

三戸は来シーズン日本にいないかもしれませんね。推しは推せる時に推しておきましょう。

今シーズンもお付き合い頂きありがとうございました!

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hitoshi
「これでわかった!サッカーのしくみ」をコンセプトにアルビレックス新潟の試合雑感を中心に書いています。