結婚式のコーディネートにタトゥーシールを加えてみた
30歳も2歳を過ぎると、結婚式に出席するための装備(髪型、化粧、ドレス、靴、バッグ、アクセサリー)に関して、失礼のない範囲で手を抜くことを覚えてしまう。
ここ数年は装備をほとんど新調してないし、それで困ったこともないから、特に変える必要も感じていなかった。だから私服でお出かけするときと、もはや意識は変わらない。
でもopnner(オプナー)のタトゥーシールに出会ったことで、先週あった結婚式の装備を着用するときには珍しく心が踊った。
opnnerはIwaya Kahoさんという女性が、日本でタトゥー文化を広めるために立ち上げたタトゥーシールブランド。
あるイベントに参加した際、ご本人が出店されていて、素朴でかわいいタトゥーシールが気に入って購入した。
その際「せっかくだからなにか付けていきませんか?」と鳥のシールを手につけてもらったのが、びっくりするほどうれしくて、その日一日鼻歌を歌いたくなるような明るい心持ちで過ごしたことを覚えている。
これがそのときの鳥タトゥー。鳥をセレクトしてくださった理由は「そのブラウス(後ろに写っている)には鳥が合うと思って」とのこと。その感覚もとても好きだと思った。
opnnerのサイトには直筆でこんなメッセージが載っている。
タトゥーというのは
体が変わろうと人生を共存できる
最高の励ましであって
永遠のジュエリーです。
この言葉も不思議とすぅっと胸に入ってきて、「そうだ、今度の友人の結婚式ではタトゥーシールをアクセサリーとして付けていこう」と自然とアイデアがわいてきた。
そして当日、ドキドキしながら慎重に腕に付けたのがこちら。
いくつかのお花のシールをぐるりと腕に付け、ブレスレットに見立ててみたのだ。
初めてピアスの穴を開けて、付けてみたかったおしゃれなピアスを耳に通したときのような「わ〜おしゃれしてるー!」って感覚になれたのが、とても楽しかった。
他のアイテムはなんら変わっていないのに、コーディネートがまるっと刷新されたような、新しい風が吹く感覚を手に入れて、また鼻歌を歌いたくなった。
そういえば会場に到着する前に一瞬、タトゥーって日本だとあんまり良いイメージがないから、結婚式という門出の日に付けていくのはどうなんだろうと他人の目を気にしてしまった。
しかし会場で受付を担当してご祝儀を受け取るときも、参列した友人たちと話してるときも、不快な顔になる人は皆無だった。
思ったよりも目立つようで、何人かの友人からは「それどうしたの?」って聞かれたけれど、タトゥーシールだとわかると「へ〜」って感じで特に悪い印象を抱いている様子はなかったな。
上の記事には、Iwaya Kahoさんがどうしてタトゥーが好きなのかが丁寧に書かれているのだけど、日本では偏見が強いことについてこう言っている。
たとえタトゥーが入っている人が悪いことをしたとしても
決してタトゥー自体が悪さをしているわけじゃない。
偏見の目で見られることが多いけれど、
タトゥーにまつわる伝説はいくつも存在していて
そこで共通しているのは
「神からの贈り物」とされていることです。
現在の日本で偏見の目で見られているタトゥーは
一部の地域では自己を守るためや、平静を保つためのものとして
受け継がれています。
私はこのような日本の文化を変えたいと思ってタトゥーシールを広める活動をされているIwaya Kahoさんを応援したい。実際、私がしたタトゥーはIwaya Kahoさんからの贈り物だった。結婚式に向かう自分を励ましてもらったから。
私がタトゥーシールを作っているのは
あなたがあなたでいるために
ちょっとした励ましを送りたいからです。
なんでもない日バンザイです。
なんにもない日こそ、タトゥーを身につけて
ふと見て嬉しくなってもらえますように。
先の記事にはタトゥーシールを作る理由も書いてあって、これを読むと、彼女自身にパワーをくれたタトゥーへの恩返しに、人々にタトゥーを贈っているのかなと、すべてはわからないながらも確かに伝わってくるものがあった。
タトゥーシールはまだ余っているので、今度はなんでもない日に付けてみることにする。そして鼻歌を本当に歌っちゃおう。