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Beatcatsはポストジュエルペット・リルリルフェアリルになれるか

Beatcatsって何者?

今年10月、サンリオとセガトイズから大型新人・Beatcats(以下:ビートキャッツ)が正式にデビューを果たしました。猫のダンスボーカルグループで、メンバーはミア(赤・ボーカル)・チェルシー(青・ボーカル)・リコ(黄・ダンス)・レイラ(紫・ラップ)・エマ(緑・ダンス)の五匹。

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実はなにげに、辻信太郎さんが会長就任後かつ、辻朋邦さんが社長就任後初のサンリオキャラクター(同年にデビューしたはぴだんぶいは、バッドばつ丸やポチャッコなどの既存キャラクターのバンドという設定なので、新規キャラクターとしては史上初)となりました。

デビューしてから一ヶ月しか経っていないのに、私は彼女たちがとても気になっています。できることならなんとしてもブレイクしてほしい!彼女たちには輝かしい未来が開かれてほしい!と。

でも、サンリオキャラの世界は…

言い換えれば、どんなに私が願ってグッズを買ったとしても、彼女たちが10年後も生き残っているかどうかの確証が持てないのが事実ということです。サンリオキャラクターは大きく二つ、キティちゃんやキキララなどの長きにわたって名声を獲得した「勝ち組」と、デビューしても知名度を得られなかった「負け組」に分かれているような気がします。

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例えば、私は大学時代、フランボアルゥルゥの手帳を愛用したものでした。この手帳に手紙を書いたり、テストの問題を書き写したり、落書きしたり…いろんな恥ずかしい思い出が詰まっています。うちの母が私の幼少期に髪型をよくツインテールにしてくれていたことから「このルゥルゥって子、小さい頃のあなたに似てるわね」と言われたこともあり、ルゥルゥを見ると今でも母のその言葉を思い出しますね。

でも残念なことに、この子たち、あまりブレイクしませんでした。先述の分類を当てはめてみると、やっぱりこの子たちも負け組だったのかもしれません。着ぐるみ化されるどころか、ピューロランドのパレードにも出ていません。

サンリオの猫キャラたち

サンリオにはハローキティという大先輩が存在することもあってか、猫のキャラクターがデビューしても、かつてはキティちゃんに匹敵するほどの大きなブレイクに至らないケースがほとんどでした。今年に入ってミュークルドリーミー(みゅーちゃん)がアニメ化を果たしましたが、それはあくまで最近のこと。SHOW BY ROCK!!のシアンもネコ族ですが、あちらはどちらかと言えばアニメファン向けのコンテンツであって、キティちゃんやマイメロと同じ土俵に並べるのは違う気がするし…。

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その中で、それなりに人気と知名度を獲得できたのはニャニィニュニェニョンとノラネコランドとチョコキャットぐらいでしょうか。ノラネコランドは着ぐるみが存在し、ピューロランドでのグリーティングも行われたようですが、今ではどちらかというと過去の人扱い。ニャニィニュニェニョンは今でもグッズが出ていますが、アニメ化と着ぐるみ化は果たしていません。チョコキャットも着ぐるみ化や声優等はついていませんが、海外圏の知名度がかなり高く、2016年のサンリオキャラクター大賞では、アメリカで第二位にランクインしたほど。

サンリオアニメと音楽の関係

これまでもサンリオは、セガトイズとの共同で『ジュエルペット』と『リルリルフェアリル』を産み出し、それぞれテレビアニメ化もされて大ヒットを飛ばしました。

21世紀のサンリオアニメはキャラクターの多彩な生き方が描かれているのが特徴ですが、その中には「音楽」を夢や特技とするキャラクターがある程度存在していました。ざっと思いつく限り…。

夢野歌(おねがいマイメロディ):歌唱
柊恵一(おねがいマイメロディ):バイオリニスト
柊潤(おねがいマイメロディ):ギタリスト
ラリマー(ジュエルペット):アイドル歌手
登場キャラクター全般(SB69):バンド
りっぷ(リルリルフェアリル):アイドル歌手
烈子(アグレッシブ烈子):デスメタル

アニメ化はされないかも

ビートキャッツはダンスボーカルグループなので、音楽にカテゴライズされますし、これまでのサンリオとセガトイズの実績から、アニメ化も十分に考えられるような気がします。

(12月16日追記)

11月初頭に↑↑↑と書きましたが、ビートキャッツのプレスリリースにはこう書いてありました。

現在ティーン世代の関心や友達同士のコミュニケーションに歌やダンスがあることに注目し、「Beatcats」プロジェクトでは楽曲配信とミュージックビデオ公開を主軸に展開します。オリジナルの歌とダンス、ミュージックビデオを共同で製作、ティーンに響くYouTubeやSNSを使い、アーティストとしてプロデュースし、キャラクターの世界観を構築していきます。

冷静に考えると、私自身、ビートキャッツはアニメ化しづらいと考えていました。ミュークルドリーミーの第二期が決定したことももちろんありますが、これまでのサンリオアニメの「異世界からやってきたマスコットが人間の少女(そのほとんどが中学生)とコンビを組む」「カオスアニメ」のイメージと釣り合わない気がしていたからです。これまでサンリオキャラクターが人気を獲得していくには、テレビアニメ以外にもさまざまな手法が行われてきました。立命館大学との提携が行われたウィッシュミーメルや、その仲間で倉木麻衣が犬に変身したマイマイ、萌えキャラ擬人化を果たしたきりみちゃんなど。ビートキャッツは楽曲をリリースしながら、アーティストと同じ売り方で知名度を上げていく所存なのでしょう。

とにかく、彼女たちの人生はこれから。サンリオならではの「かわいい」に加えて、それまでのサンリオのイメージと異なったクールな雰囲気も兼ね備えているので、今はブレイクすることを願うばかりです。


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