続スタイルへの考察、スプーキーキッドとわたしの瞳の色は
前回の投稿で、流行はお金で買えるけど、スタイルはその人が時間をかけて手に入れていくもの、ってことを書いたんだけど。
じゃあ、自問自答。わたしのスタイルとはなんぞや、ということになった。
38歳女性、ベルギー在住13年。
仕事、ファッション。
上京して18歳の時に、初めてカラーコンタクトレンズをした。その時は、“盛る”って言う言葉もまだなかったから、わたし的にはデコレーション感覚だった。当時まだ芸能界ハーフブームとかもなく、ただぼんやり外人の見た目に憧れていた。
瞳孔がギンギンに開いて見える緑系のレンズ。
別に視力が悪いわけじゃないから、度無し。初めて装着した当時は、毎回静岡に住む母親を呼びたいくらい、つけるのも外すのも怖すぎた。
カラコンしすぎのせいで、よかったはずの視力が落ち、度有りに変更。でもわたしはめげない。だって、気に入ってるから。
ちなみにわたしの名前は瞳美とかくので、目に対する美意識は強めだ。
25歳の時に、ベルギーに渡った。もちろんカラコンとともに。
外人のみなさまは、グリーンやらブルーやら、とにかく色とりどりの目を持っていて、まるでジュエリーボックスの中に居るようだった。
まぁ、向こうから言わせたら、この場合わたしが‘外人’なんだけど。
ダイバースなヨーロピアンにとって、わたしの目の色は、“単にそういう人”ということであって、誰もカラコンであることを疑わない。
地下鉄の階段ですれ違った女の子に、突然、あなたの目の色素敵!と声をかけられたこともあった。
現在ももちろん、毎日カラコンをしている。
レンズを購入する日本のオンラインショップのサイトを見ると、毎回色のネーミングセンスが秀逸で笑う。
シュガーベイビー、ゼログラビティ、うるうるパール、ラズベリーボム。。。
いちいちkawaii な笑
そしてわたしは1ヶ月ごとに、ヘーゼルミルクティーからハニーオリーブになったり、超ピンクラベンダーに変身する。
ずいぶん昔、日本に住む友達に、いつまでカラコンする気なの?(そろそろやめたほうがいいんじゃない?というニュアンスを大いに含んで) と聞かれたことがある。
その時は、そんなふうに思われてるんだと、ちょっと落ち込んだ。
けど、やめないよ、だって気に入ってるから。
見る人が見れば、いい歳してカラコンしてるイタいやつに見えるかもしれない。でもわたしは、幸運にもそれを受け入れてくれてる文化の中で生活しているし、わたしは自分が思う美意識に忠実に生きている。
好きだと思うことを曲げないこと。
世の中にはわたしよりもエクストリームなスタイルを体現している人たちがいっぱいいる。
スプーキーキッドは、フランス人のビジュアルアーティスト/DJ なんだけど、彼のスタイルは突き抜けていて気持ちがいい。
https://youtu.be/fMgH4O1Aq8g
スプーキーキッドが語る自己表現、生きづらい人へのメッセージ。
わたしはささやかだけど、
月一ごとにカメレオンみたいに色を変え、ちょっと違う生態の自分になって楽しんでる、
20年間続けてきたこのスタイルが好きだ。