
あなたの知らない折り紙の世界
東くんの折り紙との出会い
東くんの折り紙は、はじめて出逢う折り紙だった。
東くんの噂を聞いたのは当時小1の次男(りく)が折り紙にはまりまくっていた頃
『三豊に東大生の折り紙王子がやってきた』
色々とひっかかるキーワードだらけだった彼と出会えたのは
2023 年のはじまり。瀬戸内暮らしの大学のプレゼンクラス。
私はチルビレの構想が浮かんでどうしたらいいのか、いてもたってもいられなく飛び込んだクラスで、東くんはうまれたばかりのプレゼンを聞いてもらった仲間。
その時私は初めて東くんの折り紙をみせてもらって『これは折り紙!?』と衝撃をうけた。

折り紙とは思えないほど、繊細でリアルなその生き物が、切り目もいれない一枚の紙から産まれてきていることにさらに驚いた。
『折り紙が好きで、東大までいったんです。』
少しニュアンスが違うかもしれないけれど、そんな風に自己紹介してくれた記憶がある。いや、他己紹介だったかな?
既存の『教育』の枠組みのなかで悩み抜いていた私にとっては、それはとても印象的だった。
夏に別のアートイベントで彼と再会する。『未来へ残すもの』だったかな?のテーマで折り紙を折っていて、私はチルビレのプレゼンの場を設けてくれていて、アーティストさんの前で話した。

その時に東くんが改めて、今の教育には思うところがあること、チルビレの活動の必要性を感じていることを話してくれた
アートやものづくりは、チルビレの構想の大きな軸だ。
既存の枠組みを外して自分を知ることにも、誰かと繋がるためにもそれがとても意味をもつと感じているからだ
こどもにとっても、そして大人にとっても、アートやものづくりがもっと日常にある場所へ。それが拠点にアトリエをつくる理由だ。
現代の生活では、効率化や機能性が求められすぎていて、全てに意味付けが必要とされがちで、それは正解を求められ続ける教育の現場からしっかりと染み込み染まりきり、当たり前のように自分がどうあるべきが正解かという思考になっているが
時にそれはとてもしんどい
アーティストさんと呼ばれる人に出逢える機会が増えてことさらその気持ちはおおきくなった。
アートは感動だと思う
アートは彼女たちの救いであり表現でありそこには決められた正解はどこにもなく、どこまでも自分がそこにある
アーティストさんに会うと必ずどんな気持ちで作品をつくっているのかと質問する
『何も考えてない』
何も考えずに作品をつくる!?これ、正解をめざすのに慣れすぎてる私にしたらめちゃくちゃ難しい!
それを味わいたくてはじめたのが『感覚ワーク』だけれど、実際自分が体験してゾーンに入れた時の感覚。これはぜひ体感してほしい。

話がそれちゃったな
東くんを『アーティスト』と定義付けるのは少し違うのかもしれない
でも彼は、とことん『好き』に素直にそして純粋に向き合い探求し続けてきたんだろうなぁと感じる
彼の折り紙に生き物が多いのは
生き物が好きだからだそうだ
特に虫。観察眼が素晴らしい。好きだから観る。ファーブルみたいな感じなんだろうな。
だけど彼は折り紙が好きだから折り紙で表現する。彼の拘りは1枚の紙から折りきることだ。その対象を折る時に展開図が浮かぶそう
超絶複雑な展開図をみて、そこに至るまでの彼の積み重ねてきた好きの濃度に圧倒される
折り紙はただの遊びじゃない
折り紙では、真似する力、試行錯誤力、審美眼、幾何学的素養などたくさんの非認知能力が鍛えられる
だけど大事なのは教育的意味があるから折り紙をするんじゃなくて、好きな折り紙を突き詰めればそうなれるってこと

陸が東くんに折り紙を教えてもらっ時のエピソード。お題はリス。陸は折り紙に自信があったんだけど、なかなかの難易度で時間内に完成しなくて、悔しくて、ちょっと泣いたりして、その後浜に遊びにいったんだけど、車から降りず、ずっと東くんの本と見本と睨めっこしながら、なんと最後まで折り上げた!!その時のリスは宝物でずっと家に飾っていて陸の自慢
そしてそれは、チルビレで何より大事にしている部分。新しい扉を開くきっかけは『人』との出逢いだと思う
転勤で三豊を離れることになった東くんがクラファンに参画してくれて帰ってくる時にチルビレで企画したいと言ってくれた時はめちゃくちゃ嬉しかった
どんな企画にしようか?って話した時に、ふつうにそこにいるイメージを話してくれて、チルビレのことを理解してくれてるんだってまた嬉しくなった
当日は、東くんの作品の展示販売もおこなう。彼に会って、彼の作品を実際に見てほしい
でも、東くんなんてぜんぜん知らない、そんな子が、もしくは親が、チルビレにたまたまいた東くんと出逢えておこる化学反応をめちゃくちゃ楽しみにしてる
その日、東くんが来てくれることになって
駄菓子屋さん準備室では、和三盆の型抜きと、(こちらも木型菓子noyer.さんがきてくれる)綿菓子を準備している
ハレとケ珈琲の青木くんがイベントでいないから、中学生焙煎士のつくる珈琲と、クラフトコーラ、そしておやつにはこちらも大好きなグレンコさんのバスクチーズケーキと焼き菓子。化学肥料、農薬を一切使用しない自然農法で育てられた香川県産小麦「さぬきの夢」を主原料として使用し、「素朴で食べ飽きない」をコンセプトに丁寧につくられたおやつ。
それぞれにたっぷり語れる素敵な人たちがあつまってくれた
ガチャガチャ目的で、和菓子目的の子供たちが、拘りのおやつを買いに来たお母さんが東くんの世界に触れて、1人でも新しいワクワクが産まれたらよいなぁ
そして東くんの折り紙をもっと堪能したくなったら次の日には暮らしの大学で折り紙クラスを開催している。
開拓民さんとの開拓ははじまったばかり、どんな出会いがあるかどきどき楽しみ
イベント詳細
5/25(土) 10:00〜17:00
◇あなたの知らない折り紙の世界 勝川東 の折り紙と作品展示販売
@ニオノチルビレッジ(ハレとケコーヒー仁尾スタンドと同じ建物の中です)
◆駄菓子屋さん準備室
和三盆の型抜き実験(助っ人木型菓子noyer.)
綿菓子実験
◇グレンコさんのバスクチーズケーキと焼き菓子 13:00〜
化学肥料、農薬を一切使用しない自然農法で育てられた香川県産小麦「さぬきの夢」を主原料として使用し、「素朴で食べ飽きない」をコンセプトに丁寧につくられたおやつ。
◆なんでもかんでも研究室
中学生焙煎士の焙煎したコーヒーとクラフトコーラ、おやつ