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あなたと「恋バナ」がしたくて


きっとあなたも、あの人も、それぞれがもっている「すき」の話。

恥ずかしくて、照れくさくて、でも、伝えてみたい話。


書く必要も、発信する必要も、ないと思っていました。

だけど、やっぱり、伝えたい。

言葉にして「伝わった」瞬間が、嬉しいから。

人とともに生きることを、まだ諦めたくないから。


恋をするように、あなたを、わたしを、知ってゆきたいから。


わたしの「恋バナ」。セクシャリティのこと。

違和感に名前がついた話、といった方がいいかもしれない。



思春期ごろから、

「女の子として」メイクやおしゃれすることに、すごく違和感がありました。

ネットで流れてくる「THE!女子大生コーデ!」の記事や、雑誌で見かける「女っぽさ」という言葉に、なんとなく合わないなぁと思ったり、

「女性」としての華やかさやおしとやかさを(相手は無意識だとしても)求められていると感じると、どっしりと疲れてしまったり。


でも、そんな違和感たちはぜんぶ、うまく言葉にできないものばかりで。

心に生まれては忘れられ、また思い出され、を繰り返していました。

だけど、大学でジェンダーについて学んだり、情報を広げていく中で、違和感が「わたし、すこしずれてるのかも」というはっきりとした輪郭をもつようになっていきました。


そして、セクシャリティ診断と出会いました。


おっ。


興味本位でした。


少ない恋愛経験をたぐりよせて質問に答えると、出てきた結果。


男性と女性両方に恋をする「バイロマンティック」
体のつながりに性別を気にしない「パンセクシュアル」


あっ、やっぱり。という気持ちと、
あっ、そうなんだ。という驚きでした。


思い返せば。


ある女性にどうしようもなく憧れていたあのとき。

信頼関係がとてもつよい人に抱く感情が、ほんとうに友情なのかわからなくなったあのとき。

女性向け風俗店で働くレズビアンの方のお話を耳にしてドキドキしてしまったあのとき。


彼女を知ろうとして、すこしでも近づこうとして。

見つめていたらはっと目があって、どきっとして、そらしてしまったあの瞬間。

友人からも「恋してるみたい」と言われて、なぜかその言葉がうれしくて。



あれはきっと、「恋みたい」なんかじゃなくて、恋だったんだね。


同性だから、に縛られて。

恋という名前をつけてあげられなかったあのときのわたしを掬い上げるように、言ってあげたい。


あなたは、ちゃんと、彼女が好きだったんだよ。


きっと叶わない恋だったけれど、すきになってよかったと思える。

それだけで、わたしは前に進めるから。




そして、

すきになる相手のことだけじゃなくて、わたし自身のことも。


表現したい性「女性でも男性でもないアイデンティティ」


女性としてではなく、ひとりの人間として、服装やメイクを楽しみたい。

スカートも身につけるし、チークもするし、ヒールもはくけれど、

それは女だから、じゃなくて、わたしがすきになったものたち、だから。


あなたらしいね、はうれしいけど、

女の子らしいね、はうれしくない。


メンズでも関係なく、ときめいたら買ってしまいます。むしろ、そっちの方が多いくらい。

すきなものやありたいわたしに「性」が関係していないというか。


…うまく伝わらないかもしれないし、

他人からみたら分からないくらいの小さな違いかもしれないけど、

わたしにとっては大きいことで。


若い女性であるわたしに善意でかけられる言葉とか、

会話のなかでふと出会ってしまうちいさな違和感に、

もう苦しみたくない。


そういう人もいるんだ、くらいでいいから、

あなたの頭の片隅に、ちょこっと置いておいてほしいんです。




あと、

名のつく性的マイノリティの方でも、セクシャリティはひとりひとり違うということを忘れたくないなぁと思っています。


わたしも、あなたも、これから、そんな方たちに出会うだろうし、もしかしたらもう出会っているかもしれない。

そんなとき、

あの人は○○だから、とカテゴリーでくくって、その知識を深めることも大事かもしれないけど、それも含めて、それ以上に、わたしは、


その人を知ろうとしたい。


それはきっと、本来すごく自然なことのはず。

うまく聞こうとしなくていい。不自然で、不格好でいい。

マイノリティとかマジョリティとか関係なしに、

あなたを知りたい。

それだけで、きっと相手はうれしいと思うんです。


現に、こうして

聞かれてはいないのに書いているわたしも、いますごくうれしくて。


だって、やっと言えた、伝えられたから。

それだけで、吸ってばかりで詰まっていた息を吐けたみたいに、うれしい。


だから、このよろこびを抱いて、

次はどんな人をすきになるか、たのしみにしながら、

あせらず、わたしはわたしの恋をしていきたいなぁ。


まだ見ぬ、いや、もう出会っているかもしれない、あなたと、

「恋バナ」でもしながら。




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(#anoneで診断してみた https://anone.me/inquiries/58e93eb1c16d4dc8ec2b4fdb8975ecbe より)




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