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コーチの健やかな成長とは

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コーチとして活動をする中で、「コーチの健やかな成長とは?」という問いが生まれた。すぐに答えが出る類の問いではないのだと、探究を重ねる中で感じるが、じっくり味わうこの探究プロセスを…
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2024年10月の記事一覧

コーチングには正解はない。2つの国際コーチング機関の比較から見えたもの

日本には、米国発の国際コーチング連盟(ICF)の支部しか存在していませんが、国際的なコーチング機関はいくつか存在します。 私はこれまで、日本に支部があるICFの「コーチのコアコンピテンシー」や「レベル(ACC/PCC/MCC)」を参照してきました。 ICFは、幅広いコーチングの取り組みを包含し、多くの場面で役立ちます。 何よりも、様々な流派のコーチングが存在する中で、コーチの成長の「土台」として表現をまとめていることに心から敬意が湧きます。 同時に、コーチングの探究や実践

今、この時代に"心"が必要としていることとは?

今、この時代に"心"が必要としていることとは? この本を読んで、そんな問いが湧いてきた。 (余談だが、山竹 伸二さんは現象学や心理学に精通している心理学研究家なのだが、山竹さんの本からはたくさんのインスピレーションをいただいており、大好きな研究者の一人だ。ぜひ他の本も手に取って読んでほしい。) 「行為承認」過多な現代ー欠落している「存在の承認」SNSの普及により、加工文化、いいね文化が生まれ、「本当の自分を理解してもらえていない」という嘆きが聞こえてくることがある。 「

"ケア"が切り出された時代に、コーチングは誕生した?

最近宗教についての研究を長年行っていた人と対話をする機会を頂いた。 その際、「これまでの歴史の中でずっと別の形で行われていたことが、たまたま今の時代、コーチングという形で表現されているだけなのではないか?」という視点をいただいた。 例えは、「傷ついた人が、自ら救われた”何か”で人を癒すという行為」をとっても、宗教の歴史から見ると極々自然に何千年、何百年と行われていたことで、とても人間的な営みであることが歴史を見るとわかる。 また、村などのコミュニティの中で、そして家族と