UXを考える~「ことら」とは何者?~
今回は、少額の送金サービス「ことら」について考えます。
ことらとは?
皆さん、「ことら」をご存知でしょうか?
私は名前だけ聞いており、どんなサービスか知らず、paypayはじめQRコード決済と何が違うのか?また後払いサービス「paidy」ともどう違うのか?混乱しております。
地銀や信金が積極的に活用しているイメージ
そう、私は「ことら」は、地銀や信金との連携が強いイメージがあります。日経新聞でも度々記事になっています。
メガバンクが共同で出資した会社が運営している
ことらの企画・運営を進めているのは、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行のメガバンク5行が共同出資して設立した「株式会社ことら」です。
メガバンクが設立した会社が運営しているのであれば、確かに地銀との連携も強みだよなー、と改めて実感。
「ことら」ができた背景
現在は他行に送金を行う場合、「全銀システム」を利用しています。全銀システムは銀行間の取引をリアルタイムにやり取りを行えるシステムで、約50年利用されているものです。しかし送金に手間や手数料がかかってしまうなど、コストが必要になることが金融業界の課題でした。
そのため手間が少なく、新たな利便性の高いインフラとして「ことら」が求められるようになりました。
節約術の1つに、他行の送金手数料などを節約すべき!と謳われているのを見ると、少しやっかいな支出かもしれません。
単に実家に仕送りしたいだけなのに。
子どもに生活資金を渡したいだけなのに。
少しのお金でも数百円の手数料は、塵も積もれば山となって大きな支出になってしまうことも…。
他分野の、民間事業者との差別化
今ではマイナポイントの普及もあり、paypay、楽天payほか民間の事業者(特にIT系や鉄道系)の決済システムで友人、家族とお金をやり取りする機会が、私の周りでは当たり前になってきました。
これらのサービスと「ことら」はどう差別化していくのでしょうか?
今、銀行間で送金をしようとすると、「3万円以上220円(他行宛)」といった送金手数料が掛かる。銀行から他人のPayPayへ、d払いから他人の銀行へといった個人間送金もできない。自分のPayPay残高を自分の銀行に出金しようとしても(PayPay銀行以外だと)手数料が掛かる。
ことら送金だと、これが安くなる。実際はことら送金の手数料が事業者には掛かるが、現時点で事業者は、利用者に対しては「手数料無料」としているようだ。
IT事業者発のサービスは、paypay銀行(ソフトバンク系列)、楽天銀行(楽天系列)など同じグループ間のサービスを料金するなら無料だけど、ほかのサービスを利用するならお金がかかります。
なので、無料で使いたいのであれば、IT事業者のサービスに新規会員登録をする必要があります。
そこで、「ことら」がもう少し頑張って認知度をあげていくと、銀行はほとんどの人が使っており、メガバンクでも地銀でも送金手数料が無料となれば、どんな銀行の利用者でも快適に使うことができるのです!
私も「ことら」登録してみようかしら。
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