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和歌山で3日間インターンをやってみて、応援したい人を見つけた
こんにちは。
社会人3年目。普段仕事ではLPを制作しています。
今回は和歌山県の移住体験プログラムに参加してきた話を書きます。
昨今在宅勤務やワーケーションが流行っていますが、私も地方移住というか、「アドレスホッパー」(特定の住所を持たずに住まいを変えること)を夢見て、気になったところにちょくちょく足を運んでいます。
今回「SMOUT」という、移住を希望している人、または移住に関心のある人と体験したい人を受け入れるマッチングサイトでご縁のあった和歌山県のとあるカフェにお邪魔した話です。
地方移住に興味のある方、なにかいつもと違った体験をしてみたい方はぜひご覧ください。
ご縁のあった「くくたちshop+cafe」とは
和歌山県和歌山市にある、一言で言えば「和歌山の農家さんこだわりの食品を集めたセレクトショップ」でしょうか。
サイトの「くくたちとは」の項目をご覧頂ければ分かるように、お店の名前から商品までこだわりの詰まったお店です。取り扱っている商品は、和歌山県産、というわけではなく、店主の正田さんが足を運んで繋がった農家さんたちの商品が置かれています。その数なんと110商品。
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店主の正田さんは和歌山市ご出身です。
大学入学を機に和歌山を離れますが、そこで「和歌山にいた頃に見ていた景色は当たり前ではなかった」と学び、会社員になって数年後退職。その後くくたちcafeを始めました。
どんなお客さんが来ているのか
主に40歳以上の女性のお客様が多いそうです。
実際、私も初めてお会いしてお話を聞いているとき、その世代のお客様が2人いらっしゃいました。
自然食品が欲しい人、和歌山県産にこだわりを持っている人、こだわった美味しいものが食べたい人…来店動機は人それぞれではありますが、お客様の友人の口コミでいらっしゃる方が多いそうです。さらに最近では、Instagramを見て来店される方もいるとか。
加えて、小さいお子さんのいる30代のお母さんもいらっしゃるそうです。というのも、くくたちshop+cafeでは隔週で取引先農家さんのこだわりの野菜・卵・牛乳を予約販売しています。小さいお子さんの健康を考えるお母さんは、やっぱりこだわりのあるものを食べさせてあげたいとくくたちshopで販売されている商品を購入されるのでしょう。
店主・正田さんがくくたちを始めた理由
農家さんが自信を持って販売したいもの・こだわりのものを私のフィルターを通して伝える。農家さんは日々の作業で忙しく手が回らない「商品の発信」の部分を手伝いたい。
私と話をしていたとき、正田さんはこのように仰っていました。
お話を聞きながら、私は正田さんがくくたちを始めた理由には主に2つ軸があると思いました。
1. 和歌山にもいいところはたくさんある
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冒頭でも少し触れましたが、正田さんは和歌山ご出身で一度県外に出た後、Uターンで戻ってきます。そのきっかけは、和歌山で見ていた世界が当たり前でなかったからでした。
一方、和歌山県民性として「和歌山は何もない」と言うことが普通だそうで、そこに正田さんは疑問を持ちました。県外に出たことで「和歌山は何もないわけではない」ことを学んだからです。特に和歌山は海も山も川もあります。美味しいものがたくさんあります。それって本当に「何もない」のでしょうか…?
元々農業に関心のあった正田さん。大手企業を退職後、滋賀の農家さんで2年間勤めた際に「農家さんって、自分の商品を伝えるのがプロではない」と感じたことで、自分にできることを探したそうです。
なぜ滋賀県の農家さんで働いている時に、農家という立場から発信せず和歌山に戻ってお店を始めたのか?と私が聞いたとき、「私が入る立場になかったから」と仰っていました。
正田さん曰く、滋賀県民は農家さんのこだわりの商品を応援する文化がありました。それは滋賀県民が滋賀のものを大好きだ!という思いが県民性としてあったから。だから滋賀で自分が関わるよりも、未開拓で(信憑性が怪しいものの)「〜〜発祥の地」と呼ばれる和歌山でやりたかったそう。
そして滋賀では農家さんを応援する人がたくさんいたけど、和歌山ではそういう人を聞いたことがない、だったら私が和歌山でパイオニアとなって農家さんを応援したい。という思いを持ったそうです。
2. 農家さんを消費者の身近な存在に。そして第一次産業を盛り上げたい
滋賀の農家さんで働いているとき、農家さんは作るのはプロだけれどその作ったものを伝えるプロではないと感じた正田さん。だったら正田さんを起点にして農家さんが手の回らない、商品の魅力発信をやっていこう!と思ったそうです。
もちろん、正田さんの努力は並々ならぬものです。
和歌山県内約130の道の駅に足を運び、正田さんが気に入った商品は商品パッケージの裏にある生産者の連絡先にアクセスをして、一緒にやってくれる仲間を探したそうです。本当に農業に携わりたい、農家さんの助けになりたい思いがなければ、ここまで行動する方はなかなかいないのではないか、と思います。
正田さんからの連絡に興味を持ってくれた農家さんたちと繋がり、お店を開き、その繋がった農家さんの紹介で新たな農家さんと繋がったりでここまでお店を運営してきました。
正田さんはお店を運営することは「手段」だと断言されていました。
商品を売ることに限らず、農家さんと飲食店さんを繋いだり、お客さんと農家さんを繋ぐイベントを行ったりしながら、農家とお客さんの距離を縮めていくことをしつつ、農業そして第一次産業を盛り上げていきたい思いをお持ちです。
声をかけ始めてから7年近く。お店を始めて5年目だそうですが、正田さんの人脈はお金にも変えられない、とても貴重なものだと感じました。
何より正田さんがご自身の思いを行動に起こし、実現させていることが素敵だなと思いました。
3日間インターンをしてみて
正田さん、もの静かな雰囲気をお持ちですが、ご自身の思いを語られるときには熱い思いを感じます。お客さんとお話される時も、お客さんの気持ちをくみとっていらっしゃいます。来店したお客さんは必ず「ありがとう」と笑顔で言って帰ります。
正田さんが出会った人一人ひとりを大切にする姿勢がお客さんにも通じ、何度もお店に訪れたくなるお店なんだろうと思いました。実際、インターンに参加中、来店されたのは全員常連さんで、出かけたからその帰りがけに寄ったりされる方が多かったです。それくらい、お客さんの生活の一部に溶け込んでいる場所なのかもしれません。
私もそういう人になりたいと思いました。
人と会うことが制限された今、ネット上でいくらでも人と繋がることが可能になったものの、深い関係を持っている方はどれくらいいるのでしょうか。
私は自分のやりたいことにとことん没頭したいタイプなので、誰かの心の拠り所というより「困ったら助けてくれる」存在になりたいなぁと考えていました。
私が皆さんに伝えたいこと
どんなにSNSが発達した昨今、足を運ばないと出会えない出会いがたくさんあります。SNS上で話をしたところで、あくまで文字上でしかないので分からないこともたくさんあります。
移動が制限され、なかなか気軽に人と出会えないご時世ですが、Web上での関係に止まらず、リアルでも繋がっている人との関係性や新たな場所に足を運ぶことで新しい発見が必ずあります。
ぜひ元気な方は今、気になっているところに足を運んでみてください。
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ここまでご覧いただきありがとうございました。
正田さんのお話は、こちらのサイトでインタビュー記事として残っています。併せてご覧ください。
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