感染症対策マニアが、新型コロナについて雑に語る⑪「第二波によって、若者の分断が進む」
第二波、来ましたね。
6月17日~6月30日の14日間での感染者数が1006人。
対して、7月1日から14日までの14日間での感染者数は3627人でした。
約3.6倍です。
ここまでのシリーズを読んでくださっている方にはお分かりいただけていると思いますが、この第二波が来ること自体は避けられなかったことで、いつかは来る必然だったわけですが、それがこのタイミングだったということです。
これから、また収束して第三波、また収束して第四波と、私たちとコロナの関係はずっと続いていくことでしょう。
しかし、それ以外にもちょっと気になるデータが出てきましたので、今回また筆を執りました。
感染者数が増加する早さや、地域差などは、第一波の時のデータとそう変わらない、想定内のものでした。
が、しかし。
第一波と第二波で完全に違うデータが1つ。
それは、年齢層です。
今回の第二波では、報道でもある通り、若年層の感染者の割合が非常に多いです。
第一波の時の、20代の割合は約20%で、30代も同じく約20%の、合わせて約40%でした。
が、第二波のここまでのデータでは、20代が約45%、30代が約25%で、合わせて約70%を占めています。
これは前回とは完全に違った傾向ですね。
それともう1つ、死者数のデータです。
6月17日からの14日間では死亡者数は45人。
対して7月1日からの死者数は10人です。
感染者数の増加と死者数の増加には、約1週間のズレが生じることを考え合わせた上でも、第二波での死亡者数は、現時点ではかなり少ないと言えます。
これは純粋に、新型コロナは、若者の死亡率が低い、という特徴そのままのデータだと言えるでしょう。
さて、以上のようなデータから、僕はこんな事態を憂慮しています。
「第二波によって、社会から若者が分断される」
僕は以前のnoteで、「今の若者たちはモンスター世代だ」みたいな話をしているわけですが、今回のこのデータも、そうした若者の特徴が表れているような気がします。
今までの日本は、「右向け右」を言われたら、全員で右を向く、ことが美徳とされてきました。
前の緊急事態宣言の際には、その特徴が功を奏して、新型コロナの収束に成功しています。
そして、上の世代の方々はそのまま「右向け右」を継続しているわけですが、ここに来てだんだんと、上の世代と若者の足並みが揃わなくなってきたのだろうと思います。
実際、「自粛より経済を回すべき」や「コロナは風邪」みたいな言説が、多く飛び交っています。
どの言説が正しいや正しくないということは一概に言えないことなのですが、少なくともそうした自粛解除に向けた言説に、賛同した人間の割合が、圧倒的に若者に多かった、ということが、今回のデータに影響しているのではないかと僕は睨んでいます。
「政府も解除って言ってるんだし良いじゃん」
「経済が滞ることの方が死者増えない?」
「実際、若者の死亡率は低いわけだし、俺らだけでも経済回した方が良いっしょ?」
そんな感じが、若者の言い分なんだと思います。
逆に、
「お前たち若者の死亡率は低いかもしれないけど、お前らが拡大させたせいでワシ達に感染したら、ワシ達は死ぬんじゃぞ!?」
みたいな感じが、上の世代の方の言い分かもしれません。
僕は、これがどっちが正しいということは分かりません。
しかし、このままだと、社会の中で若者が「足並みを乱す異様な世代」として、分断されてしまうのではないかということだけを危惧しています。
ま、社会の足並みを乱しているのは事実ですし、今までの常識が通用しないのも事実ですし、社会システムの在り方も勝手にどんどん変えてしまっていっているのも事実ですし、分断されたところで、若者としては、むしろやりたいことが更にやりやすくなって、痛くも痒くもない、みたいなことかもしれません。
しかし、長期的に見た時に、若者が分断されることによって、上の世代が築き上げてきた「古き良き」ものが、完全にその後の社会に継承されなくなってしまうことを、僕は恐れています。
以前も少し述べましたが、僕が目指しているのは、若者と上の世代との対話と融和です。
それを日本社会全体で行うことは、もはや不可能に近いくらい、難しいことになってしまっています。
ならばせめて、宗教界だけでも、僕の信仰する天理教界だけででも、それを実現できはしないだろうか?
なんてことを考えている、今日この頃の俺だー(EXIT風)。
P.S. モンスタ―世代って具体的にどんな感じなの?って思う人は、EXITのことをググってみたら良いような気がします(笑)