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【参加費】普通に計算したらこうなりました
2023年度の踊り子募集は終了しました。たくさんのご参加ありがとうございます。引き続きひとひらを応援よろしくおねがいします。
西岡です。
42000円は僕も「高い」と思います。だけど真面目に普通に計算したらこの金額になりました。
※2019年度の参加費は33,000円(+鳴子2000円)でした。
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この金額設定は、他のチームと比べてもかなり高い方になると思います。だけど今、戦うべき相手は他のチームの参加費ではありません。現実に起こっている物価高騰(インフレ)と労働環境の変化に、よさこいチームとしてどう立ち向かうかを考えるタイミングなのです。
以下長文ですが、参加費を決める過程を公開しますので、ぜひご一読お願いします。
ひとひらのスポンサーとなってくれる個人や会社も沢山あります。大きな金額ではないですが、広く支持いただいており、今年も同様の応援をいただいております。その上で計算した内容となっています。
1.すべてが約20%の値上がり
今年に入り、2019年の会計を精査した上で問題がある出費や無駄を省き、今年はどれだけの予算で運営できるか調べました。3年前と今年とで、どれだけの値上がりが起こっているのか調べたかったのです。
以下、あくまで我々が調べたデータ比較によるものです。
【値上がり倍率(概算)】
衣装 1.25倍
鳴子 1.15倍
地方車 1.3倍
音響機器 1.2倍
給水救護用品 1.4〜2.0倍
その他、およそ全ての費用が20%以上の値上がり
大きいところで衣装・鳴子は一人あたり約4000円の値上がりになりました。鳴子は自前のひとひら鳴子での参加が可能ですが、新規購入の場合は2300円になります。2019年は2000円でしたから1.15倍になっています。
地方車制作について。これまでも自分たちで工夫しながらかなり安価に制作してきましたが、それでも資材価格が約1.2倍になり、トラックや発電機のリース料金も1.2〜1.5倍くらいになっています。言わずもがな、ガソリン代は2019年は130円〜140円であったのに対し、現在は180円弱で高止まりしています。諸々をまとめると全体で約1.3倍になっています。1.3倍というと「そんなに増えてない?」と思う方がいるかもしれませんが、たとえば50万円が65万円になるような感じなので結構な金額になります。
給水救護の飲料水や治療薬などは顕著に値上がりしており、小さく見積もって1.4倍、なかには2倍になったものもあります。食料品の値上がりについては生活実感がある方も多いかと思います。救護給水は本祭の命綱ですから、なんとかしたいですがなんともならない部分です。
これらの値上がりを参加費に反映させるとなると、2019年度より約1.3倍の42,000円が妥当な金額であると算出しました。これでも少し足りないかもしれません。物価上昇はチーム努力でどうにかなる段階ではなく、参加者にご理解いただくしかないと判断しました。
2.業者も苦しい状況
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よさこい関連の商品値上がりは原材料費や固定費の値上がり、人手不足による人件費高騰が響いています。その上、3年間の休止で台所事情に余裕はありません。
業者さんも「できるだけチームの力になりたい」と言ってくださるのですが、心中かなりお察しします。参加費を押し下げるための値下げ交渉は試みるものの、もう下げられる余地はない状況です。
よさこい祭りはよさこい業者あってのものですし、彼らがしんどい思いをするような値引きは本位ではありません。関係するすべての業者が協力してくださっているのは本当のことです。永続的によさこい祭りを続けていくため、適性価格による予算組みを目指しました。
苦しい中で、ひとひらにはずいぶん良くしてもらっています。参加してくださる踊り子さんにも、ご理解いただけると嬉しいです。
余談ですが僕はひとひらの楽曲制作をしていますがこれまで一切の報酬をいただいていません。むしろ代表として”持ち出し”があるくらいで・・・・
3.段階的に参加費を上げる予定だった
2019年の参加費は33,000円+鳴子2000円でした。実は3年前から「段階的に値上げしていく必要がある」と考えていました。
プランとしては2000円/年で参加費を上げていく予定でした。
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なぜ当時から参加費を上げていく必要があると考えたのか?
それはよさこい祭りに参加する人数が減少傾向にあったからです。これは「ひとひらのチーム事情」というより「高知県下の参加者が少なくなっていた」という意味合いになります。
報道では毎年参加者数は過去最多を更新していたかと思いますが、それは高知県民の参加者が増えたのではなく、県外チームが大きくなり、多く参加した結果でした。
高知県内を見渡すと、人口も減っている上、子どもはもっと減っている。またよさこい祭り参加者のほとんどは女性で、女性の労働時間は段々増加していました。介護、看護、保育などの職種では人手不足が顕著で、よさこいの練習や本祭参加が時間的に難しくなってきてもいました。
これらの状況から、先を見通すと『小規模チームの運営』を目指す必要があったのです。
募集人数の目標を低く設定するということは、一人当たりの負担は大きくなります。たくさん人を集められたらいいのですが、クラブチームには限界があります。
これらの理由で参加費を上げて、チーム運営を安定させる必要がありました。
3年間の値上げタイミングをスルーして、今年の値段をみると大幅な値上がりに感じます。
ですが新型コロナがあってもなくても、いずれ4万円台にするつもりでした。予想以上のインフレ加速に戸惑いはありますが、参加費で運営する限りは避けられないことです。
4.年会費として考えると
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衣装代、鳴子代、あとエアジョグ足袋や諸々を合わせると50,000円前後の費用になります。これは”本祭に参加する”にはかなり高額だと感るでしょう。
ひとひらは本祭以外のイベントにも定期的に参加し、年間を通じて練習していく、大人の部活動・サークル活動のようなチームを目指しています。
今年度の作品は来年2024年の5月くらいまで踊ることになるでしょう。
年会費として考えると月々5,000円のダンスサークルです。それを
高いとみるか安いとみるか、一考いただけたら嬉しいです。
よく考えて比較してくれたら嬉しい¥
ここまで読んでくれてありがとうございます!
チームで何度もディスカッションをして、色々なプランを計算した上で決定した参加費です。これ以上になることもありませんし、満員になったから安くなるなんてこともありません。これっきりです。
4日間本祭に出るチームもあります。待遇のいいチームもあるでしょう。
リオープンするよさこい祭り、一緒に楽しめたら嬉しいです!