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衣装作ってます2023 (4)紐が高い!!

前回のあらすじ
衣装のデザインが完成したので、いつも通りドリームカンパニーさんに確認してもらうことに。

ドリームの梓さん。

デザインをドリームカンパニーさんで確認。もう12年もの付き合いなので、話し合いも早い。布の色味を決めて、懸案の1つである帯のコルセット部分をどうするか。

梓「最近になって紐が急に値上がりして、もうびっくりするぐらい高いんですよ」
牛「紐までも」
梓「特に金の布は倍くらいになっちゃいまして、この編み上げの部分を本当の紐でやるのはちょっとコスト的に・・・・・」
牛「それは大変ですね・・・・」


デザインを決める時、コルセットの紐はレースでもないしそんなに高くないだろうと思ってたけど、実際はそうではなかった。紐が!!高い!!!


伊代田さん。変わらずお元気そうです。

伊与田さん「金糸の布を細く縫って細長い紐にしてみるか」
梓「2cmくらい?」
伊「もうちょっといけるがやないろうか」
梓「細くなると難しくなるから・・・・」

牛「作業量とか工数の関係もあると思うので、そちらの可能な限りで十分です。ありがとうございます」

布を畳んで細長く縫って紐”みたい”にするアイデアで作ってもらうことになった。

それにつけても、物価高騰の話。
縫製工場が潰れたり、大手アパレルの仕事で手一杯になってよさこい関係の作業をしてもらうことが難しくなった。海外から輸入していたものがなくなって全てが値上がりした。人手が足りなくて工場を回すことになるから、時給を上げていかなきゃいけない。

この3年間で業界の様子は変わってしまった。

牛「参加費で悩んでるんですよね。今年度、踊れる人ってどれだけいるのかなって考えると、僕らは女性のチームだし、女性が中心になってる仕事はとにかく人手不足で残業は当たり前になっているし、新しい人も入ってこないし。お金の問題もあるけど、参加できるって人はかなり限られてくるんじゃないかと」
梓「そうですよね」
伊「もうだから、参加費も上げて取っていかないと難しいことになるわ」
牛「そうなんですよね。集める人数を少なくってなると、どうしても40,000円越えてしまう計算になってしまうんですよね。100人集まるなら39000円でなんとかギリギリいけるんですけど、それでも余裕がないギリギリなのでしんどいですね」

衣装の値段も2019年より2割少々あがる。
衣装の価格っていうのは踊り子さんの参加費に直結しているので、真剣に交渉をしているはいるんだけど、でもチームの方針としては「業者と仲良く」も守りたい。業者さんもチームもWin-Winの関係でいたいと考えているので、無理押しして値切ったりはしない。

ここ数年、よさこい衣装の仕事はほとんどなかったのだから、会社的にもちゃんと利になる商売をしなきゃ持たない。僕もよさこい仕事はほとんど無くなったし、事情はよく分かる。

1時間ほど情報交換をして、「サンプルできたらまた連絡します!」「よろしくお願いします!」と笑顔で別れた。

そして、ほどなくサンプルが届く。


<つづく>


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