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一流デザイナーのまなざしそっと覗き見る『デザインのめざめ』:フェア本の紹介

ひとひら books『新たなまなざしが芽生える一冊』フェアの選書本を紹介していきます!

まずは書籍情報を

日常のふとした瞬間に潜む「デザインという考え方」を、ていねいに掬ったエッセイ。日本を代表するグラフィックデザイナーによる好著

《著者》
原 研哉 (ハラ ケンヤ)
1958年生まれ。グラフィックデザイナー。株式会社日本デザインセンター代表取締役、原デザイン研究所所長。『デザインのデザイン』で2004年サントリー学芸賞受賞。著作に『白』、『日本のデザイン』など。

河出書房新社

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店主のおすすめポイント

身近にある持ち運べる屋根、四角いトイレットペーパーの意味、マヨネーズの穴から読み解くデザインの役割…。
これらの発想、着眼点は本の中で考察されているもののほんの一例です。

この『デザインのめざめ』は日本を代表するデザイナーのまなざしを丁寧な言葉とシンプルなイラストレーションで味わえる一冊となっています。
30篇の短いエッセイが収録されており隙間時間でもすいすい読むことが出来るので、通勤通学など日々のちょっとした空き時間を豊かにするのに最適です。

原 研哉氏によるイラストレーションも見所で、シンプルゆえに想像を掻き立てます。本屋としては「手のひらの装丁」を推したいところですが、個人的には「へそくりサム」が好きですね。
表紙のイラストがどんなテーマで使われているか、何を表しているか想像しながら読み進めるのも一興かと。

それと余談ですが、このエッセイ集は2回も改題されており新聞連載時には『デザインの樹にのぼる』、単行本出版時には『マカロニの穴の謎』というタイトルでした。
改題のチャンスごとにより良いタイトルを模索していることも、著者のデザインという営みへのこだわりを感じます。


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