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[DX事例59]メガネ内のセンサでカラダを知り、ココロを整える!?JINSのメガネDX_株式会社ジンズ

hITコンサル×パートナーCFOのタナショーです。

このnoteではDX事例やIT活用事例の紹介を通して、経営者の方がITを身近に感じたり面白いと思ってもらえることで、企業の成長に役立つ情報をお届けしていきます。

今回は小売業からです。メガネの製造から販売までを一貫して展開するメガネブランド「JINS」を運営する株式会社ジンズのメガネを使ったDXです。


メガネをかけるだけでココロとカラダのセルフケアができる!?「眼鏡とココロを繋げる」JINSのDX事例

JINSは創業2001年に、当時数万円はかかるメガネを5千円で販売した「低価格メガネ」のパイオニアですね。2011年にはブルーライトカットのメガネ「JINS PC」を発売するなど、顧客ニーズに即した商品開発をしています。
そんなJINSのDX事例をお伝えしていきます。


①スマホと繋がるウェアラブルメガネ「JINS MEME」
JINSは内蔵センサーを搭載したメガネ型デバイス「JINS MEME」を開発・製造しており、新モデルを10月14日に発売します。
メガネ内に搭載されたセンサーやバッテリーにより、目の動きや頭の傾きを図ることで、装着者の活動状態を計測できるようになっています。

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JINS MEME HPより抜粋

図にもあるように、センサやバッテリーはノーズパッド周辺に集中したため、実際のメガネと変わらないかけ心地を実現しています。

機能としては、デスクワーク時の姿勢の良し悪しを計測する「カラダを知る」機能や、集中力や没入度を図る「ココロを知る」機能が搭載されているとのことです。特に集中度などはまばたきの状態から計測するということで、まさにメガネのウェアラブルデバイスならではの機能となっています。

ニューノーマルな働き方が浸透していく中、仕事とプライベートの境がなくなってきた現代はセルフマネジメントこそが重要だと謳っており、「JINS MEME」を通してセルフマネジメントできる顧客体験を提供したい狙いがあるようです。


②AIが顧客に会うメガネを自動採点「JINS BRAIN2」
JINSはメガネの試着や自分に似合うメガネを提案する「JINS BRAIN2」を2021年9月より開始しています。スマホまたは店舗内にあるタブレットを通して、AIがお客様にあったメガネの提案を行います。タブレットの画面を通してバーチャル試着をしたり、商品場所を店舗MAPで表示することも可能となっています。

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PR TIMES「メガネを試着・検討しやすくなる独自の最新デジタルサービスを9月16日(木)よりついに導入」より抜粋


店舗内の顧客対応で「自分に合うメガネは何か?」という質問が多く、店舗スタッフが本質的に答えづらい状況でしたが、JINS BRAIN2によりこれらの応対がしやすくなります。
また、バーチャル試着をする際はメガネをかけたままでも利用できます。メガネのフレーム部分を自動除去してからおすすめメガネをバーチャル表示をするため、「メガネをかけないと自分の姿が見えない」という方でもバーチャル試着をすることが可能となっています。


DX事例と経営戦略の関連性について

JINSのIR資料からはDXに関する記載が乏しかったため、インタビュー記事などの情報をもとに記載していきます。

JINSは創業当初からオンラインに関する取り組みに力を入れており、創業時代はO2O、そして近年はOMOの実現に注力しています。

O2O:Onlein to Offline. Web広告やWebサイトを通して、店舗(オフライン)への来店に誘導する施策
OMO:Online Merges with Offline. オンラインとオフライン(店舗)の境界線をなくし、オンラインとオフラインの両面で顧客にサービスを提供する施策

JINSの2020年のオンラインでの年間売上額は、2015年の3倍以上と年々増加傾向にあるそうです。JINSはこれらのデジタル化に関する取り組みを「顧客体験を向上させるための方法論」の一つとしており、「実店舗でできること」と「オンライン(デジタル)でできること」を融合させ、お客様の新しい購買体験を創出したいとのことです。

DXにより快適なお買い物体験を生み出すこと、そしてブランドビジョンである「Magnify Life」(人々の人生を拡大し豊かにする)の実現に向けて、JINSは活動を続けています。


まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回「JINS MEME」ではメガネと顧客の心を繋げ、「JINS BRAIN2」では店舗と顧客を繋げるという、「繋がる」というキーワードの多い取り組みだったかと思います。

そもそもOMOもオンラインとオフラインを繋げる施策です。コロナ禍の時代、人と人が対面で会うのは控えるようになりましたが、ITを使って人と繋がる事例はどんどん増えてきたと感じます。もちろんスマホの画面越しなどの制約はあるかもしれませんが、対面と比べて移動時間もないため逆に人と会う機会が増えた方も多いのではないでしょうか?

対面ではなく、オンラインだからこそ顧客に接触できるタイミングがないかを考えていくことで、新たなサービスを生み出すことができるかもしれませんね♪
次回の記事も楽しみにしていただければと思います。
タナショー


参考にさせていただいた情報
株式会社ジンズHP
https://www.jins.com/jp/top.html
JINS MEME HP
https://jinsmeme.com
株式会社ジンズ「メガネがもっと身近になるJINSのデジタルサービス」
https://brain.jins.com
PRTIMES「メガネを試着・検討しやすくなる独自の最新デジタルサービスを9月16日(木)よりついに導入」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000027384.html
ITMedia NEWS「メガネ型デバイス「JINS MEME」に新モデル 小型軽量化で価格は半分 「テック好きでなくてもかけられるように」」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2110/06/news108.html
日本経済新聞「ジンズが新たな眼鏡型端末 14日発売、軽量で高機能」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC065Y90W1A001C2000000/

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