Billy Gibbonsがこの世にいてくれるうちに。

2020年10月6日、エディ・ヴァン・ヘイレンが亡くなった。

享年65歳。

早すぎる。

80年代ハードロックを代表するギタリストの一人が、この世から去ってしまった。

この訃報を聞いて思い立ったことがある。やらねばと思ったことがある。

それがタイトルの「Billiy Gibbonsがこの世にいてくれるうちに。」である。

スカル、ドクロデザインが好きで、50余年メンバーチェンジなしで活動しているZZ TOPが好きで、いつかBilliy Gibbons Modelのスカルリングをこの手で作りたい、作らずに死ねるかと思っていたのだが、エディの訃報を聞いて、本当に火が付いた。

何の根拠もなく「自分の好きな人は永遠にこの世にいてくれる」という感覚でいたのだが、もちろんそんなことは錯覚で、普通に頭で考えて仮に寿命が同じでその好きな人が自分よりも年上ならば、順番的には自分よりも先に逝ってしまうのが至極当たり前なのである。

ビリーは65歳で亡くなったエディよりも年上である。ビリーは今年の12月で71歳になる。

自分の好きな人がこの世からいなくなる時のことを想像したくないという精神的な防衛本能も働いて、「自分の好きな人は永遠にこの世にいてくれる」ような気持ちになったりするが、もう一度書くが、それは根拠のない幻想だ。ホモサピエンスの寿命は医学の発達したこの21世紀においても未だ100年足らず。

特段の医学の発達や、想像出来ない何かが起きない限り、今年71歳になるビリーは30年強、40年後くらいにはこの世から普通に旅立っているのだ。

仮にビリーが元気でいてくれたとしても、こちらが旅立っているかもしれない。旅立ってはいなくても作りたいものを作れるような体調や環境にいないかもしれない。そう思うと、のんびりはしていられない、と改めて感じたのだ。

しかも、しかもである。自分はシルバーアクセサリーのデザイナーでもなければ、宝飾職人でもない。それに類似した仕事を生業にしているわけでもない。その手の専門学生でももちろんない。

粘土をこねたことはある程度のただの工作好き中年なのである。

それでもやらずに死ぬわけにはいかない。ビリーがこの世にいてくれるうちに。

今までなにやってたんだよ、と言われて当然だと思うし、自分でもそう思う。けれど今からでもやるしかないのだ。

笑わないで欲しい。いや、笑われても構わない。


老眼鏡が必要になって数年が経とうとしている「ハードロック好きの元工作少年」が独学でのスカルリング、シルバーアクセサリー作りを決心し、目指すゴールやその向こう側まで走っていく試行錯誤を綴っていきたいと思います。



 





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