孤育
乳幼児期の子を抱えて育児や仕事の責任を1人で担うのは、本当に大変です。でも、勇気を出して周りに頼ることができたら、子育てはきっともっと楽しくなるはずです。親が幸せに生きる姿を見て育つことは、子どもにとっても意味のあることだと思います。
さらに、コロナ禍で人とのつながりが薄れ、ますますシングルマザーの孤立化が深刻化していました。そこで、昔の様な大家族コミュニティがとても大切です。戦後日本のマイホーム主義ゆえに世帯分離に拍車が掛かり、現代社会は人間関係が希薄となり、隣近所の関係がまったくなくなりました。
離婚、非婚、死別など、シングルになる理由はさまざまですが、多くのシングルマザーは強い傷つき体験により心にダメージを負っています。
まずは、児童扶養手当やひとり親家庭へのヘルパー派遣、各種減免措置など、行政の基本的な支援を上手に活用したうえで、自身のための回復ステップに進んでほしいと考えています。
第一に、心身の健康を取り戻すことが大切です。ゆっくりと元気になってきたら、自分は本当は何をしたいのか、どんなふうに社会とつながりたいのか、そうしたことを改めて考えてみてほしい。1人では、なかなかそういったことまで考える余裕がないと思いますが、きっかけがあれば、そして仲間がいれば、きっと実現できます。私たちも、仲間として伴走していけたらと思っています。