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セッション準備が大変なので、AIに手伝ってもらった

こんにちわ。
最近リアルに残業が続いており、セッションの準備に割く時間が減っているので、どうにか時間を捻出し、卓の準備を円滑に行うための方法として、ChatGPT含め、他の生成AI系を使ってみました。
その上で、今回ChatGPTにTRPGのセッション準備を手伝ってもらうことにしました。

ChatGPT(DALL·E 3)を使う理由

なぜ今回ChatGPTを使うのでしょうか。立ち絵や背景画像を作成する場合、MidJourneyやStable Diffusionを思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、ChatGPTとの連携による高い柔軟性がDALL·E 3の大きな魅力です。AIツールを初めて使う方でも、簡単にイメージを形にできる点がDALL·E 3の特長です。
あえてChatGPTを選ぶ理由として、以下の点が挙げられます。

  • 日本語のみで使用でき、英語が不要であること

  • AIに複雑な指示を出す必要がないこと

  • 導入に必要な知識やコストが最低限で済むこと

  • 販売目的でなければChatGPTのクオリティで十分であること

  • 生成される画像に統一感があること

特に4番目については賛否両論があるかもしれません。確かにStable Diffusionは無料ですが、導入にはさまざまな準備や知識が求められます。一方、MidJourneyは無料分の25枚がすぐになくなる上、有料版は月10ドルと、初めて利用する人には若干ハードルが高いと感じるかもしれません。それならば、手軽に使えるChatGPTに頼るのが良いのではないでしょうか。

さらに、2024年10月時点では条件付きで無料プランでも画像を生成できるようになっています。この機会に、ChatGPTとDALL·E 3の実力を試してみましょう。本記事では、ChatGPTを活用しながらDALL·E 3で画像を生成する基本的な使い方とその楽しみ方をわかりやすく紹介していきます。

キャラクターの設定を代わりに考えてもらう

以下のプロンプトを使います。

あなたはテーブルトークRPGで楽しむための魅力的なキャラクターを作成するのが得意な人です。
以下の条件をもとに、キャラクターの性格や背景を設定を3個ほど考えてください。

#以下条件16歳の女子高校生
・髪の毛はピンク色で縛っている。ヘアアクセサリーはつけていない。
・両親はおらず、祖父母に育てられている
・クラスでは浮いてはいなくて誰とでもしゃべるが、特定の仲良しの友達はいない。
・影を操る異能力を持っており、そのせいで誰かを傷つけることが怖い

参考フォーマット="
**キャラクター設定** 
|番号|キャラクター名|年齢|性格|誕生日と星座|身長|利き手|一人称|二人称|好きな食べ物/苦手な食べ物|大切なもの|イメージカラー|
|------|------|------|------|------|------|------|------|------|------|------|------|
|1|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|
|#|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|
|3|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|未入力|
"

#補足
- 性格は一言でお願いします。
- 名前はありきたりなものではなく、少し珍しいものにしてください

今回お察ししたかもしれませんが、ダブルクロス the 3rd Editionのウロボロスのキャラクターを作ります。


あなたはテーブルトークRPGで楽しむための魅力的なキャラクターを作成するのが得意な人です。
以下の条件をもとに、キャラクターの性格や背景を設定を3個ほど考えてください。


生成AIは、指示の仕方によって回答の精度が大きく変わります。そのため、今回はChatGPTに回答を出力させる際、「テーブルトークRPGで楽しむための魅力的なキャラクターを作成するのが得意な人」という設定を付与します。このように「どんな人物が回答しているのか」を設定することで、その人が抱える課題や目標に合わせて回答をカスタマイズでき、生成される内容がその人の背景やニーズにより適したものになりやすくなります。

では、どんな回答が生成されたのでしょうか……?

キャラクター設定
キャラクター詳細

もし出力結果が期待と大きく異なる場合は、鉛筆マークから指示を編集して別の指示を出すと良いです。また、異なる回答が欲しい場合は、鉛筆マークを押して何も変更せずに再送信するだけで、別の回答を生成してくれます。項目の変更、追加、削除も簡単に行えるため、柔軟に調整できます。

今回、キャラクター設定において、食べ物の趣味が和風であったり、思い出の品が祖父母に関連しているなど、非常に魅力的で可愛らしい要素が含まれていました。特に②のキャラクター設定が気に入ったため、このキャラクターで画像を生成してもらうことにしました。
なお、2024年11月15日時点では、ChatGPTの画像生成機能には制限があり、1日に生成できるのはおおよそ3枚程度です。それ以上の画像を生成する場合は、翌日まで待つか、課金する必要がありますのでご注意ください。

神楽 瑠璃花

髪にヘアアクセサリーはつけていないと書いてありますが、リボンがイメージカラーの藍色になっているのはとてもいいですね。

ここまで、『両親を亡くし祖父母に育てられた16歳の女子高校生(影を操って攻撃する)』というふんわりとしたイメージから、キャラクター設定と立ち絵が完成しました。このプロセスはすべてChatGPTを使って進めました。最初のぼんやりとした要素から、キャラクターの設定や名前の決定、簡単な背景設定まですべてAIが作ってくれました。

ChatGPTは、1つのスレッドで複数回質問をすることで、初めの質問内容をもとにアイデアを発展させていくことができます。今回の神楽 瑠璃花の場合も、事前に決まっていた部分を入力し、そこから名前や性格を考えてもらい、それに合う立ち絵を作ってもらいました。
そして、ついでに妹も作ってもらいました。

小学生の妹を作りました。
ダブルクロスあるあるの被害者ポジションです。
MidJourneyやStable Diffusionとは違い、最初のキャラクターのスタイルを保持したまま、キャラクターを作成しています。

画像生成に特化したMidJourneyやStable Diffusionを使って『16歳で髪の毛がピンク色の女子高校生』というプロンプトで画像を生成すると、幅広い解釈の画像が出てくる可能性があります。そのため、『こういう外見のキャラクター!』と具体的なイメージが決まっている場合には、MidJourneyやStable Diffusionの方が、より美しい画像を作ることができます。

背景を作ってもらう

ChatGPTにテーブルトークRPGで使用する背景を作成してもらうメリットは多くあります。

  • 現実では考えにくいシチュエーションの画像を作れる(例:リビングに大きな仏像がある、など)

  • 朝・昼・夜の場面を自由に指定できる

  • 生成される画像に統一感がある

特に統一感については、MidJourneyやStable Diffusionで背景を生成する場合、画風が異なって出力されることがあります。同じシナリオ内で、夜の学校の背景はアニメ風に出力される一方、夜の体育館の背景は写真風になってしまい、どちらも希望に近いが統一感がないため悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。私自身、そのような経験があります。

こうした課題を解決するためにも、ChatGPTに回答者の設定を付与し、時代背景や必要な要素を指定して背景を作成してもらう方法がおすすめです。たとえば、背景に人を入れたくない場合は、その旨を明確に記載することで、より希望に近い出力が得られます。

昭和5年の函館港に泊まる船

昭和5年の蟹工船の画像はフリー素材として見つけることができなかったため、ChatGPTに作成してもらいました。同じ方法で、雑夫が宿泊するための寝室や甲板、廊下の画像も作成してもらいました。

非常に統一感のある背景を作成することができました。このような統一感は、ChatGPTならではの魅力だと思います。
前述したとおり、ChatGPTは、1つのスレッドで複数回質問をすることで、初めの質問内容を保持したまま画像を生成してくれるので、統一感がある画像が生成されます。
しかし、なぜセピア色なのだろうか……

ルールのわからない部分を教えてもらう

実は、私がChatGPTに一番期待していた機能は、ルールが分からない部分を教えてもらうことだったのですが、残念ながらこれは期待外れの結果となりました。

いや、期待外れではありましたが、DnDだともう少し正確に説明してくれたので、"ニッチなジャンルで、日本のシステムのため"あまり正確な情報を出してくれなかったのでしょう。
DnDのセービングスローについては細かく説明してくれました。

ただ、DnDを実際に遊ぶ人間ではないので、これが正確で初めて遊ぶ人間に対しての説明であっているのかはわかりませんが、公式が出していた動画の説明とだいたいあっているようではあります。

これからAIはどうなるのか

2024年11月15日からXが画像を"AIモデル学習利用”を明文化している。
これについてはAI学習使用禁止など画像に盛り込む人もいるけれど、個人的にはどれくらい意味があるかはわからない。

ハロウィン仮装を楽しむ子供たち(Firefly作成)

上記の画像は、Adobe Fireflyという生成AIで作成したものです。以前指の数が多すぎたり少なすぎたりする問題や、物を持つ動作が得意ではない場面もありましたが、じっくり見ない限り、本物のように見える仕上がりとなっています。この記事を書いている2024年11月17日現在、動画を作成できる生成AIも公開され、進化が続いています。正直なところ、AI学習禁止と言われている間に、AIはどんどん先に進んでいると感じます。
AIの進化は目覚ましく、人間の創造力を補完する力を持っています。しかし、AIがどれだけ進化しても、人間ならではの感性や直感は依然として重要です。今後、AIと人間が共に協力し合うことで、より多くの可能性が広がり、創造的な活動がより豊かになると信じています。AIの成長を見守りつつ、それをどのように活用するかは、私たち人間の手にかかっています。今後も、AIと人間が互いに支え合いながら進化していくことを楽しみにしています。

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