2000円台〜3000円台でおすすめのスマホ料金プランは?
はじめに
2020年の楽天モバイル参入、2021年にはドコモからahamo、ソフトバンクからLINEMO、KDDIからpovoの登場などがあって、今スマホ業界では2000〜3000円台のスマホ料金プランが充実している。もともとあったワイモバイルやUQ mobileも対抗している。
個人的にはもともとPHSのウィルコムユーザーで、その流れでワイモバイルを長年使っていた。そのため2000円台後半から3000円台にかけての価格帯のプランに魅力を感じている。それ以上出す金銭感覚はないし(一時期はドコモやソフトバンクの5000円代のプランも使っていたがそれほど長い期間ではない)、一方でMVNO系の安いプランもQoL下げてまで使いたくないと思う。
これらの2000〜3000円代のプランをいろいろ使ってきたので使用感について書いてみる。
サブブランドか本ブランドか
これらのスマホプランを考えるにあたり、「サブブランド」という用語が出てくる。スマホの世界に限らず、価格帯によって屋号を変えるのはスーパーなどでも見られる。車でもトヨタとレクサスみたいに使い分けることもある。スマホの世界では安いプランはサブブランド扱いになることがある。
サブブランド
ワイモバイル:ソフトバンクのサブブランド。ウィルコムとイーモバイルがソフトバンクに吸収された際にそれらのユーザーの受け皿として2014年につくられた(当時はソフトバンクとは別法人だったがすぐにソフトバンクに吸収された)ウィルコムもイーモバイルも、もともと客単価2000〜3000円台のユーザーが多かったから、いきなりソフトバンク(客単価5000〜6000円)に移行させると逃げられるからである。そして時間をかけてソフトバンクに移行させる算段だったが、ワイモバイルのサービスや料金に満足して、なかなかソフトバンクに移行しない。最近はソフトバンク本家のユーザー数が頭打ちでワイモバイルばかり増えているのがソフトバンクの悩みのようだ。もともとウィルコムで「だれとでも定額」を考案した人がワイモバイルの責任者をしており、料金プランはかつてのウィルコム的なシンプルで単純明快なものであった(過去形)最近は料金プラン名こそ「シンプル」の文字が入っているが、光回線割引や家族割引、PayPayカードありきのプランでとてもシンプルとは言い難いプランになってきつつある。その割引が効けば確かに安いのだけど、定価ベースではあまりお得感はなくなってきた。でも店舗数多くTV CMも打ちまくりで営業力あるから、このページに出てくるプランの中では圧倒的にユーザー数が多い。
LINEMO:ソフトバンクのオンライン契約プラン。ahamoへの対抗のために仕方なく立ち上げた感があり、あまり力を入れてるようには見えない。明らかに上記のワイモバイルの方に力を入れている。ユーザー数もあまり多くない。とはいえ快適なソフトバンクの通信を安く使えるのは魅力。なおLINEとの連携を売りにしているがあまりたいしたことはないので比較する上では考えなくていい。
UQ mobile:こちらはUQ WiMAXを運営していた会社が格安スマホ事業にも参入したのが発祥で当初はMVNO扱いだった。のちにその格安スマホ事業が分離され、親会社のKDDIに吸収された。現在はKDDIのサブブランド扱いである(UQ WiMAXは別会社として存続)料金的には上記のワイモバイルを意識してほとんどコピペプランだった時代もあるが、今は結構違いが出てきた。ここも料金的な魅力は薄れてきたが「コミコミプラン+」はなかなか良心的でおすすめ(というか他のプランは選ぶ意味がない)
povo:こちらもKDDIのサブブランドだが料金の考え方が一般的なのとかなり違う。消耗品のように「ギガ」を購入する。うまくやればお得だがどちらかといえばメイン回線用というよりはサブ回線用という気がする。
一方で本ブランド扱いなのはahamoである。本ブランドなのかサブブランドなのか、その違いは何かといえば顧客管理システムが独立してるかどうかだろう。ワイモバイルやUQ mobile、povoは本ブランドと行き来するにあたりMNPに近い事務手続きが必要だがahamoは単なるドコモ(会社としてではなく携帯ブランドとして)の中でのプラン変更となる。
また楽天モバイルもそれ自体1つの会社であり、最強プランが中のメインプランなので、本ブランドである。
本ブランド
ahamo:料金やギガ数は申し分ない。2970円で30GB使えるのだから神プラン。大容量 110GBの大盛りでも5000円未満なのは素晴らしい…であったが5G化の遅れやエリア設計のまずさによる最近のドコモの通信の不調で、あまり魅力を感じなくなってしまった。ドコモが立ち直ったらまた戻ってもいいかなと思うが。
楽天モバイル 最強プラン:2020年のサービス開始時に当初は無料だったのでとりあえずeSIMで予備回線的に入れてみた。意外と普通に使えるので驚いたが今はどうなのだろう。3278円でギガ使い放題なので、モバイルルーター的な感覚で使うにもいいと思う。エリア面での不安があれば予備回線に上記のpovoを入れておくという手もある。なお楽天モバイル自前の電波を飛ばしていないエリアではauローミングに切り替わるが、auの全部の電波を使えるわけでなくその一部だけなのでauユーザーと通信速度はかなり差がつく。
店頭型プランかオンライン型プランか
ahamo登場までは全部店頭型プランであった。オンライン契約も可能だが店頭契約が基本。ahamoはそこをオンライン契約限定のセルフサービスとして安く提供した。それに対抗したLINEMOやpovoも同様。それ以外、ワイモバイル、UQ mobile、楽天モバイルなどは全部店頭型である。自分でSIMをスマホに入れたり(今は物理SIM以外にeSIMもある)、設定できない人は店頭型をおすすめする。
またオンライン型プランではahamoを除いて端末販売をしていない。端末は自分で好きなのを好きな販路で買って、SIMだけ入れ替えたらいいだけだが。
ただ端末の割引販売を考えると店頭型プランも魅力がある。特に店頭型でありながらオンライン型とほぼ変わらない月額のUQ mobileは(あるいは割引条件が整った場合のワイモバイルは)魅力である。
機種面の注意点
上記で端末は好きなの買えばいいと書いたが、androidの場合機種により通信キャリアが決まってることが多いので、使いまわす場合は注意する必要がある。
おすすめなのは?
これまで使ったサブブランド、本ブランドを書いたがおすすめなのはどれか。
LINEMOのベストプランV(30GB 2970円)、UQ mobileの「コミコミプラン+」(30GB 3278円)のどちらかを選んでおけば間違いない。UQ mobileのほうが少し高いが通話定額が10分以内まで適用なのと、店頭でのサポートがあるのと、端末販売も行っている違いがある。
この両キャリアを毎年MNPで行ったり来たりしてポイントやおまけの特典を狙うのがよいだろう(出戻りMNPの場合は特典が少ないことはあるが)