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ジャッキー・チェンと勝負する(7)

ひさびさの第7弾は、「ベスト・キッド」。前回よりもぐっと最近になって、2010年の映画です。

さあきたぞ、序盤最大の難所「ベスト・キッド」

なんとなれば、この連載で初めて、私が今まで見ていなかった映画の登場なんです。なので、前回から1カ月以上空いてしまったのです。その間、見るのを躊躇っていたわけです(いや、ワールドカップなどで忙しかったとかかも・笑)。

だいたいお察しと思いますが、私、このテの感動映画は、あんまり好きではない。

アクションじゃない、サスペンスでもない、ホラーでもないし、ウェスタンでもなければ、SFでもないし、コメディでもない。感動のドラマ? 守備範囲外だよなぁ。

というわけで、1986年のオリジナル版(今回の「ベスト・キッド」はこの映画のリメイク)も見ていません。今回もこのコレクションの一巻でなければ、買わなかったし、たぶん一生見なかったでしょうね。

そんな食わず嫌いの私でしたが、ようやく「ベスト・キッド」を見て、反省しました。

けっこう面白いじゃないか。

考えてみれば、これは「ロッキー」あたりと同じ、スポ根ドラマなんですね。特訓のシーンや、ラストのクンフー大会は、けっこう見入りましたよ。そうか、このジャンルなら、嫌いじゃない。いや、好きだよな。

けっきょくのところ「根性だ」と「男は腕っぷし」で終わってしまうあたり、「単なる」スポ根ものなんですけどね。そこがいい(笑)

ただし、この映画、気に入らない点があります。

それは、ジャッキーが「師」を演じている点。ジャッキー・チェンの新境地といえば新境地なんでしょうが、やっぱり似合ってないよ、ジャッキー。

思えば、「ドランクモンキー」からこっち、ジャッキーは常に「弟子」イメージできました。それも、たいがいは不肖の弟子。その弟子ジャッキーが、ウィル・スミスの息子を鍛える「師」といわれてもねえ。

もちろん企画段階からジャッキーが深くかかわって、意欲を持って出演した映画なのはわかってますが……

ジャッキー・チェンといえども年はとるし、いつまでも若き弟子でもないよってのももっともなんですが、「ベスト・キッド」での老け役を見てると、なんか「お前も年をとったんだぞ」と言われてるようで、いまいち盛り上がらないんだよね。

というわけで、この映画はいい映画なんですが、「ジャッキー・チェンの映画」ではなく「ジャッキー・チェンが出ている映画」だったということにしておきましょう。

ジャッキー・チェンと勝負する 目次


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