※二次創作 『紳一×直人』
(とうとう書きます。前薗はるか版の紳一直人なので、紳一様がゲームプレイ日記よりも多少大人っぽいし、直人はフフッをやたら言いません。あふぅ!!も、言わなそうです)
⇩⇩⇩⇩れつごー
陰鬱なる雨が天から垂れ下がっている。窓から覗く、小学校旧校舎を囲うこの雨は、終わりなき悪夢が放つ胃液。知らず、この旧校舎は丸ごと、いつの間にやら飲み込まれてしまっているのかもしれない。
不愉快に惨たらしく笑う、悪夢の主の胃袋の中へと。
失踪に見せかけ連れ去った10、数名のうつむいた少女達。
己の暗く濁った泥水の底に引き摺り込んだ、美しく清らかな少女達には、まだ指一本たりとも何もしておらず。
部下にも手出しをさせていないまま、連れ去ってから早1ヶ月が過ぎようとしている。鎖につないだまま、全員を地下室に放り入れ、時だけが無表情顔をし流れゆく。時が流れゆくまま、彼女らを放りっぱなしにし、何をやっているのかと、自分自身にクッと独り笑いかける。
時間はこの心臓に切迫感を教えてくれる。
秒針音はいつか鉤に変わる。
鋭い棘のついた黒い手が、かろうじてまだ収縮を止めていない俺の心臓を、いつ気紛れに握り潰すのかと疑いながら過ごしている。待ち受ける瞬間。それを冷や冷やした気持ちで待とうとはしない。
胸に嵌められた、生まれてからずっと役不足だった心臓。
未熟な胸に、年月をかけ凝集していったもの。
それは昏く、とても深くーーーーーーーーーー。終わりが有りはしない。
空より俺の胸へと、黒い雨水は、知らぬ間に漏れていた。
続
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