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悪夢 青い果実の散花 part17 鬼畜エンディング


今日もまた、同じ様に古手川は主人の部屋の扉を叩き、中に入る。

「おぼっちゃま、失礼します」

「おぼっちゃま」

「おぼっちゃま?」

返事が返ってこない。
呼びかけ続けても何の応答も無く、ただ寝顔だけを向けている紳一の手の平に、古手川は触れてみた。

「ひっ……っ、つ、冷たい……」

古手川は青ざめた。

「お……お…………」

おぼっちゃま。はベッドの中で、夜中の内に命が尽きていた。


……古手川らが慌てて呼んだ主治医によると、紳一の死因は、体調に見合わない過度の運動を行ったことが原因の衰弱死だった。

葬儀は財閥の総帥という立場もあったため、各界の著名人が集まり盛大に執り行われた。

……それから、一か月後。


紳一のお気に入りに子達を集めた、校舎の下の土深くに埋まる部屋、……地下の秘密部屋。
じりじりと切れかけの、ワット数の低い電球が灯す薄灯の部屋。
並ぶ白い肌の少女達は微動だにせず、座り込むマネキンと変わらなくなっている。
古手川と木戸は二人で、未だ閉じ込められた娘達を見回し、何か打ち合わせている。

「もう、こいつらとヤルのも飽きたのう」
「たしかにな……」

「そろそろ新しい青い果実でも探さんか?……出来れば、次は幼稚園の送迎バスあたりが良いのう……」
「おいおい……そりゃ、ちょっと青すぎるぜ」

「そうかのぅ」
「直人も生きていれば、楽しめたのに馬鹿な奴だ」


直人は紳一の死を知ったその晩、紳一の亡骸の横で割腹自殺したのだ。
その遺体は、この建物の裏庭に埋められている。


「ところで、この建物にいる学生達はどうしようかの」
「このまんまでいいだろう。何をされても反応は無いし、例え首輪を離しても立ち上がりすらしないだろう。……地下以外の学生達も全員、同じだ」

「ではの、ここから退散しようか」「それじゃ、お嬢ちゃん達元気でな」


首輪に繋がれた地下の少女達は、そんな二人のやり取りなど耳に入ってはいないーーー。目に映してもいないーーーーー。
扉がパタリと閉まりきっても、何の反応も最早示さなかった。




これ何エンドだよ?鬼畜じゃないの?
た、ただのバッド?


(確認したら鬼畜でした)

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