「△OACは正三角形をふたつに割った...」でひっかかる
本を読んでいて最初のひっかかり
問題の箇所はP.56 「7. 1を叩きつぶす」を読み始めたところです。
この節は1の累乗根についての説明が述べられています。そして、p.57で1の3乗根を求めるくだりに以下の記述がありここで「ん?」となりました。
さらりと書かれています。中学数学で学習済みのことを前提としているのだと思いますけれども、すっかり何を学んだか忘れた私としては、この部分を読んだ瞬間に以下の疑問を持ちました!
どうして正三角形だとわかるのか?
正三角形をふたつに割ると直角三角形になるのか?
引っかかった部分(疑問に思った部分)はすぐに調べるべきです。そうしないと何とな〜く本を読んで、結局「さっぱり分からなかった」となって、時間の無駄です。
さっそく調べて、証明する。
上述の疑問点のうち、2つとも確かに中学数学で習ったと思います。なので、著者の前提では「当たり前」でしょうけれども、すっかり中学数学を忘れたオジサンは引っかかりました。
数学の本を読むときは、少なくとも他の人(将来の自分を含めて)が読んでもわかるように、自分で証明しておくべきです。ほっておいて飛ばしていくと、後になって、書いてある内容がさっぱりわからなくなります!
特に学生や毎日日曜の人たちは、数学の本を読むときは、はしょらずに納得できるまで調べましょう。
そんなわけで、私もネットで調べたり、図書館で本を借りて調べました。そして、とうとうユークリッドの原論(Wikipedia日本語版の解説は内容が貧弱)を読んでようやく納得できました。
「三角形である」の証明
さて、上述の1番「△OADは正三角形である」をまずは証明します。
最初この証明のために以下のアルゴリズムを考えました。
半径を2つの辺として同じくするから、2等辺三角形
2等辺三角形の底辺の2角は同じ値である(命題)
頂角が60°だから、底角は60°(命題)
3つの角が等しいので△OADは正三角形である(証明終わり)
しかしその後、この命題はユークリッドの原論の命題(第1巻の第1命題)1つで証明できることを知りました。以下記事に纏めました。
「正三角形をふたつに割ると直角三角形になる」の証明
続いて2つ目。こちらはまず「垂直二等分線」を考えることがポイントです。次のように論理展開(アルゴリズム)を考えました。
角OADを2等分する直線は線分ODを2等分する。
△OACと△DACとは互いに等しい(合同である)。
したがって、角OCAが直角となる。
△OACは直角三角形となる(しかも正三角形を2等分にする)。
こちらも証明がユークリッドの原論に記載されています。証明は別の投稿に纏めます。
今後の予定
ここまでで、出勤前の時間潰しになりました。 今後、上記の証明をおこなっていきます。