海をくぐって函館に行ってきた話
お久しぶりです。取り憑かれたように北海道へ赴いていた私ですが、ついに道南へ。今回は旅というよりは用事と言うべきですが、他人に言える結果になりましたのでこの記事も公開しようと思います。
上京、そして北上
よく上京だなんていいますが、私は東京より北に住んでいますので実際には南下してます(そもそも北上という意味ではないですが)。東京駅で新幹線に乗り換え。常磐民なので上野でもいいんですが、新函館北斗まで最速で行く列車は何故か上野を通過するんですよね。今回は新幹線と宿をびゅうダイナミックレールパックで手配したので安く済んでいる代わりに、あまり自由度がききません。そもそも旅行ではないので構わないのですが…
わざわざ南下して遠回りじゃないの?と言われますが、仙台まで特急で行けるとはいえ本数が少ないもので、ちょうどいい時間には殆ど走っていないのでやむを得えず東京経由で向かいます。
4時間の道のりは大して苦じゃない
乗車するのはちびっこの憧れの的、E5系新幹線。私も今回2度目ですが、登場からもう10年以上経っていますが今でも目を引く革新的なデザインですよね。本日は満席のようで、隣も仙台までビジネスマンが盛岡から中国人観光客が乗り合わせ、少しばかり窮屈な思いをしました。だがしかし新幹線は速いのなんの。もちろん飛行機のほうが速いのですが、陸上を320km/hで駆け抜ける爽快感はまた違ったものです。倍速のように移り変わる景色を見ていたらもう本州のてっぺんへ。新青森を出て、何も無い山々の間を抜けると青函トンネルへ。車掌さんの「皆さまを青函トンネルで北海道へご案内します」という放送に感動していたら進行方向右手側に海が見えてまいります。
新函館北斗駅で乗り換え。全ての列車に函館ライナーが設定されているので、新幹線函館乗り入れはそこまで必要じゃないかなと私は思います。
ただ2編成6両で運行しても新幹線の定員ギリギリなので、繁忙期は少し不便かなと。だってただでさえ長旅で疲れているのにクソデカい荷物を背負いながら20分も立たされるなんて、少々キツいですよね。
市電で五稜郭へ
函館駅から交差点まで歩いて市電に乗り換え。何故か函館市内ではICASnimocaという九州圏の交通系ICであるnimocaの函館版が流通しているよう。市電と函館バスの乗り継ぎで160円割引は魅力的すぎますね。
函館という街はなかなかに大きくて、観光地と呼ばれる場所がかなり離れているようで、五稜郭エリアへ行くのも一苦労。クソ多い観光客に混ざって市電へ乗車。行き帰り何度か市電には乗りましたがいつでも混んでる…
五稜郭公園前のルートイングランティア函館五稜郭に到着。少しチェックインには早かったのですが部屋に入れてもらえることに。ルートイン系列には初めて泊まったののですが、どうやらマスコットキャラクターがいるらしい…
函館といえば…!
最近もちょくちょくテレビで取り上げられてますね。函館名物の「ラッキーピエロ」というハンバーガー店で夕食を済ませます。夕食にハンバーガーは僕のポリシーに反するところがありましたが、ホテルの周りには飲み屋ばっかりで学生が入りやすい店がラッキーピエロくらいしかありませんでした。
数分店内で待ってテーブルに届けられたのは一番人気の「チャイニーズチキンバーガー」。甘辛いタレに浸った鶏肉にレタスとマヨネーズ、シンプルながら重量感のある具は見た目から満足感を演出。足りないかな?と思っていたが、少食の僕にはちょうどいいくらいでした。ハンバーガーだけだと少し寂しいのでポテトをテイクアウトして退店。後で部屋で食べましょう。
五稜郭を歩く
2日目の用事を済ませ、ホテルに戻ったのは16時頃。部屋で寝ていてもしょうがないので散歩にでも出かけます。昨日訪れたラッキーピエロの先にあるのは五稜郭タワー。展望台には登らなかったものの、お土産コーナーには雪ミクスカイタウンの出張所的な場所があり、遊びに来たのではないと自分に言い聞かせたつもりですが、両替の必要があったのでついでと思ってアクキーを一つ購入。そのくらいは許してもらえるでしょう。
タワーをあとにして、暗がりの中の五稜郭公園を歩きます。上から見下ろすことがなくても、堀の内を歩いているとしっかりと星型を感じることができます。想像よりも大きく散歩には丁度いい広さで、考え事をしながら歩いているうちに肌寒さも忘れ身体もぽかぽかとしてきました。暗くてよく見えませんでしたが、公園内に植わっている木はたぶん桜かな。春に来たらさぞ美しいのでしょう。
港町を感じて
3日目の用事を済ませて時刻は11時過ぎ、帰りの新幹線にはまだ時間があるので函館朝市におつかいを済ませに行きます。祖父よりカニを送るように頼まれていたので祖父の紹介の商店に寄ってカニを購入しました。前回の旅行ので祖父が函館に寄った際に我が家にも送られてきたのですが、これがとにかく美味い。カニの身が美味いのは当然のことながら、みそが大変美味。みそが美味いカニってのは本当に美味いカニなんですよ(何様)。
時間も余ったので青函連絡船摩周丸の展示を見に行きます。昔は函館駅から線路が伸びていて、貨物を列車のまま積載して青森まで渡ったそうな。
眼の前には函館山、そして太陽を反射して輝いているのは二十間坂でしょうか。湾内の穏やかな海とかもめの鳴き声は大変風情があって気分がいい。
まだ時間もあったので歩いて函館ベイエリアへ向かうとします。摩周丸から見えるほどだったので近いかなと思っていましたが、キャリーケース片手に1kmの徒歩はなかなか堪えるものがありましたよ。
ベイエリアを一周し、十字街から市電にでも乗ろうと思いましたがタイミングが合わず歩いて駅まで戻ることに。これがまた大変だった。いつもの身軽な装いなら1kmくらい余裕なのですが、ハスカップいろはすを密輸入するためにキャリーケースに詰めてきたので重くって…
やっとの思いで函館駅に到着。お土産屋は賑わっていましたが、今回は旅行ではないので特に買うものも無くそそくさとホームへ向かいます。また来ればいいや、と願掛けの意味も込めて。
快適すぎた4時間
帰りの新幹線もびゅうダイナミックレールパックで事前予約していたのですがあいにく第一希望が抽選に外れてしまったのですが、他の列車のグリーン車が空いていたので予約することができました(贖罪の意味なのか第一希望の普通車指定席と大して値段変わらず)。
グリーン車はとにかく快適。電動レッグレストは足の負担を和らげ、2+2配列シートは隣との感覚が十二分にあり窮屈に思うことはありませんでした。
盛岡での眺めの停車、どうやら名物の連結作業が見れるそうな。飲み物を買うついでに見てみることにしましょう。
ガキに混じってど真ん中で見ることのできない弱々メンタルなので少し遠くから見守ることに。そういえばこの間この連結が外れて緊急停車したらしいですね。連結運用はもちろん合理的なんでしょうが、それ以上に演出効果というか、男の子心を擽る要素があるんでしょうね。
気付いたら大宮に到着。やはりはやぶさ号の仙台ー大宮間無停車は素晴らしく速いですね。今回はダイナミックレールパックの縛りで途中下車できませんでしたが、大宮にもペンスタ(Suicaのペンギンのショップ)ができたらしいので寄ってみたかったです。東京から上野に移動しエキュート上野のペンスタに行きます。その前に、上野といえば常磐線ホームの下のうどん店!どうやらJR四国の関連会社が運営しているらしく、麺は香川から直送。低価格で圧倒的満足を提供してくれます。
ペンスタに来たもののピンとくる商品があったわけでも無いので喫茶コーナーでペンギンのほうじ茶ラテフロートを飲んで時間を潰します。
成人男性が独りでペンギンカップのほうじ茶ラテを楽しんでてはいけないという決まりは無いので躊躇なく注文。うどんより高かったですがいい味でしたしゆっくりできたので、下手な喫茶入るくらいならいいんじゃないですかね。ペンギンだからといってバカ高いわけじゃないですし。
なんだかんだして特急ときわ号で帰宅。途中小動物との衝突で20分ほど遅れましたがもう夜も遅い時間帯なので大した問題ではないです。
今回はガッツリ観光って訳では無かったのですが、函館の街を知ることができたので良かったです。また行けるといいな。
それではまた次の旅で。
P.S.
その用事とやらのおかげで来年度から函館に住むことが決まりました。
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