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「なんで俺が? なんで俺なんだ?」ヒスイ、カラヴァッジョについて書く。

今日はちょっとだけ。ヒスイの大好きなイタリア人画家、カラヴァッジョについてです。

カラヴァッジョについては、先日の
「飲みながら書きました」企画の中で
酔っぱらって書いております(笑)

『カラヴァッジョだって
すごい絵をかいてるけど、いちじ時はローマ法王のお気に入りで
ガンガン絵をかいて売れたけど
ケンカでひところしちゃって(気が短くてけkんか早かったらしい)
故郷を追われて、
最後はお家に帰りたくても帰れずに
一人で死んだんだよ。』

これについて、コメント欄で あべみょんさん
https://note.com/yonekenblog が

『カラヴァッジョいいよね~。
先日 大塚国際美術館でカラヴァッジョ先生の絵を拝見しましたが
やはりいい。そして全部なんだか色っぽい~

ただまぁ本当に無茶苦茶だったようですね。
絵の具に含まれる薬の影響もあったのでは?なんてことも聞きましたが。』

おおお、そうか! それあるかもな! と思いながら読んでいました。

で、カラヴァッジョです。ざっくり言うと、

『カラヴァッジョ Caravaggio (1573-1610)
徹底した写実性と劇的な明暗対比や感情表現で、
後にあらゆるバロック期の画家に多大な影響を与えたと言われる
イタリアバロック絵画最大の巨匠』です。
(http://www.salvastyle.com/menu_baroque/caravaggio.htmlより)

代表作は
「聖パウロの回心」
「ロレートの聖母(巡礼者の聖母)」などなど、宗教画が多いです。時代ですね。
そしてもちろん
『ゴリアテの首を持つダヴィデ』


画像1

(http://art.pro.tok2.com/C/Caravaggio/Str017.htmよりお借りしております)

この絵は旧約聖書に題材を取り、ゴリアテの首をとった少年ダヴィデの姿を描いたものです。
一説には、少年のモデルは、汚れなき若いころのカラヴァッジョ。
生首ゴリアテは、描いたときのカラヴァッジョだと言われています。

なぜ自分を生首にしたかというと、この絵を贈る予定だったボルゲーゼ枢機卿というえらい聖職者に対して 反省の気持ちを表現したかったからだとか。
このころのカラヴァッジョは、すでにケンカから殺人をおかしており、犯罪人として逃亡中。ローマに戻れない状態でした。
そこで影響力の大きい枢機卿に反省の絵を贈ることで、ローマ法王から恩赦を得ようとしたのでした。
恩赦してもらえれば罪はいったん消え、カラヴァッジョはローマにもどることができます。

ただし、現実には恩赦はもらえず、のちに『洗礼者聖ヨハネの斬首』を描いて、やっと法王からの許しを得ました。

というわけで、この絵には二人のカラヴァッジョがいて
少年は憐みの眼で犯罪者を見て、
犯罪者は反省と後悔の念をあらわしているのです。


とはいうものの。
ヒスイはこれ、生で見たことがありますが(名古屋に来たの、以前)
どうみても二人のカラヴァッジョが混乱し、当惑しているようにしか見えませんでした。

画面いっぱいから、カラヴァッジョの悲痛な叫びが聞こえる。
自分をコントロールしきれず、なぜかいつも
最悪の道を突っ走っていく自分に対して、絶望しているみたいに。

「なんで俺がこんな目にあっているんだ?
なんで俺が? 理由がわからん。
なんで俺が―――!」

いや、おまえが無駄に けんかっ早いからだろーが(笑)

実際には、この絵を描いた後も恩赦はもらえず
カラヴァッジョは各地を転々としながら、つまらないことで投獄、脱獄、逃亡のパターンを繰り返す。

最後は法王から恩赦をもらえると聞き、ローマに向かう途中に病に倒れ、トスカーナ州で亡くなりました。
38歳でした。

この絵を見るたびに、ヒスイは思うんです。
自分の悪い部分をコントロールするって、なんて難しいんだろうと。
カラヴァッジョはきっと、なぜ自分がつまらない罪を重ねるのか、
わからなかったんだと思うんです。
だから自制できなかった。

問題は、常に自分の中にある。
そこを見ていかないと、カラヴァッジョのように
「どうして俺がこんな目に合うんだ!」と叫びつつ、道半ばで倒れねばならないのかもしれません。



ええと。ヒスイも今日は、道半ば(笑)。
なので、明日はきっとヒスイ日記を休みます。
がんばって、ひとつ書いてまいります。
月末まで、苦闘の日々です(笑)

カラヴァッジョと恋愛・多重負債ダメンズについて書いた記事↓↓↓


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ヒスイ~強運女子・小粋でポップな恋愛小説家
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