「爽やかな首すじ光る花嫁のーー」ヒスイの秋ウェディング短歌
「爽やかな首すじ光る花嫁の
影を踏みゆく親友四人」ヒスイ
(さわやかな くびすじひかる はなよめの
かげをふみゆく しんゆうよたり)
秋はまた、結婚ラッシュの時期でもありまして。
ヒスイもまた友人のラッシュに飲み込まれたことがあります。
まじで
ご祝儀びんぼう(笑)
集中した月は、4件出たことがありますからね。
まあなんというか。
6ケタの金が祝儀に飛ぶという。
しかも回収してねえ(笑)。
ちょっとまて、えらい損じゃんかー!!
まあ、いい。
今回ネタにするから、いい。
さて、女子というのはオノレの結婚式を
独壇場だと考えていることがあり、
ときには
けっこう無体なことをやる(笑)。
たとえば、式子(仮名)の場合である。
式子は大学時代、おしゃれさんではあったが目立つ女子でなく、
むしろ目立たないために、サークル内で同期からいじめにも会っていたらしい。
付き合う男だって、そこそこのライン。
ようするに目立たない女子大生そのもので、卒業した。
そんな式子が花開いたのは、就職後のこと。
男子社会のやや大企業に就職したため、
新卒22歳の式子は、ほぼ入れ食い状態(笑)
で、めでたく安定企業に勤める男と結婚することになったのです。
おめでたいことである。
式子にはある願いがあった。
結婚式ではブライズメイドが欲しいという。
ブライズメイドとは
『「花嫁のサポート役」のこと。式の立会人でもあり、準備段階から花嫁を助ける大切な役目です。ドレスは白以外の色のお揃いのドレスを着てブーケを持ち、花嫁に花を添えて式を盛り上げます。』(ゼクシィより⤵)
ヒスイはそれほど親しくなかったので頼まれなかったが、
式当日、依頼を受けた友人4人はおそろいのドレスで登場。
ひとりはチャペルに入場する花嫁を先導する役で、あとは指輪の交換時に指輪を運んだり、リングクッションを運んだりしてた。たぶん。あんまりよく見ていなかったから(笑)
ただ、式のあいだじゅうブライズメイドの顔色が悪い、ような気がしてた。
そして式が終わり、新郎新婦が退場するとき、
二人の後ろを4人のブライズメイドがついて歩いた。
着席している人のすぐ横、バージンロードを歩いていく新郎新婦。
その後ろのブライズメイド。
後ろから陽の光が差していた。
あっ、と思わず声が出そうになった。
ブライズメイドたちは4人とも、けっこうな色黒さんなのであった。
にもかかわらず、彼女たちのドレスはパステルブルー。
色黒さんにもっとも似合わないといわれる淡色無地のドレスなのだった。
花嫁の完璧に手入れされた首筋に日が当たる。
よく磨かれた真珠のようにピカピカとかがやく。
その後ろをくすんだ顔色で歩くブライズメイド4人。
4人とも笑顔ではある。
が、
どうにもドレスの色うつりが悪くて、パッとしないのだ。
ぜんいんが私の横を通り過ぎてからも、不思議な気持ちが残った。
式子(仮名)は、おしゃれさんで通った女子だった。
顔つきは中の中で、スタイルも別段ふつうであったが
学生時代からセンスは抜群に良く、全身から「オシャレさん光線」が出ているような子だった。
だからこそ、気になる色のズレ。
式子が意図してあのドレスを選んだのか分からないけれども、
ブライズメイドは全員、おなじ運動サークルの友人たちだ。日に焼けて健康的な顔色なのは十分にわかっていたはず。
特に、結婚式は秋のとば口。
彼女たちの夏の日焼けは、まだおさまっていない。
そのなかで、悠々と白さを立てていた式子の首すじ。
私は思わずつぶやいた。
「…やったなあ、式子」
式子と新郎が振り返る。
ブライズメイドが横に控える。
ゆっくりと頭を下げた式子の首すじは爽やかに光り輝いていた。
本日は小牧幸助さんの #シロクマ文芸部 に参加しています。
今日のお話は、ほぼフィクションです。
いろいろと支障が出そうなので、詳細は詮索しないでください(笑)
とにかく式子、あれからも色白をキープしたまま、幸せに生きています。
女子って
すごいな(笑)
ヘッダーはUnsplashのphoto nicが撮影した写真
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