「金は後方へ置いてきた」ヒスイのシロクマ文芸部
働いて、お金を得たいとずっと思ってきました。
「え、そんなもん、あたりまえだろ」といわれそうですが(笑)、
実はヒスイの周りには
「働いてない」人がとても多くて、
特に女性は「会社で働いてない」率がとても高くて
(フリー、専業主婦を含む)
だから、自分で稼いでみたいって、ずっと思っていました。
で、実際に働きはじめてみて、最初に感じたことは、
「お金って、後からついてくるもんなんだな」っていうことです。
まあ、これはヒスイがフリーランスという怪しげな職業に就いたからですね。
フリーランスのお金はだいたい後払いです。
まれに着手金が出ることもありますが、
デカい金額だと「契約」するので、入ってくるお金の予測はつきますが、
じっさいに口座に振り込まれるのは
あとなんです。
ま、ヒスイの憧れ、会社員だって1カ月働いてお給料をもらうわけですが
スパンとしては1カ月。
ところが、フリーランスというのは、もっともっと後にお金が来ることが多いんです。
だから、ふだんはお金にならない仕事ばっかりしてます。
いわゆる「種植え」というやつでして。
うまくいったら、数カ月後に発注がきて金になる。
うまくいったら、この作品が当たって、金になる。
つねに、花が咲くかどうかわからない場所に、苗を植えているみたいなもんなんです。
ある友人が言ってました。
「毎日めちゃくちゃ働いているのに、これがいつ金になるか分からない」って。
彼女は書きおろし専門のプロ作家なので、
1冊分の長編を書き終えて、本になるまでは金にならない。
でも、書かなきゃ1円にもならぬわけです(笑)
それが売れるかどうかは、まったく賭けみたいなもんなのに。
そういう流れになっているから、しょうがないんです。
ヒスイだって、お客さんから注文を受けて、
描いたり書いたりして(最近はありがてえことに、文章でもお金をくれる♡)、納品したってリテイクの嵐さ(笑)
が。それでも。
どうなるかわからなくても、描いたり書いたりしておかなくちゃ
未来の収益はゼロなので(笑)
何もしなきゃ、確実にゼロなので、
だから毎日、風船の的みたいなものに向かって
ダーツを投げている感じです(笑)
果たしてこれを「働いている」といえるのかどうか。
毎日ちゃんと会社に出勤する同居人を見て、はなはだ疑問に思います(笑)
会社員、というカッチリした仕事に大変なあこがれはあるが、
「あたしには、出来るもんじゃねえ」という確信があるので(笑)
毎朝、ベッドから起きずに、でかける同居人に手だけ振ります(笑)
いちど、同居人ケロリンに聞いてみたことがあるんです。
ちょうど籍を入れるときかな。
「あたしもさあ、定収入とかあったほうが良くない?」って。
そしたらヤツはこう言った。
「やりたきゃやれば?
自分のやりたい事と、出来ることと、やりたくない事って
ちゃんと色分けしておいたほうがいいぞ」
ヤツが言うには、やりたくないことをやっていると
人間は顔つきが変わってくるものらしい。
どんなに褒められて、社会的に業績が上がっているように見えても
顔つきがこわばっていたり、
体のどこかに顕著な緊張が見える人は
長く成功しないんだそうだ。
「自分にムリさせていると、どこかで反動が来るからな。
見てる方もしんどくなるんだよ」だって。
「じゃあ、フリーランスから会社員へ転向したあんたはどうなのよ?」って聞いてやったら、ヤツはいばってこう言った。
「ま、おれには会社員の才能があったって事だ」
・・・どんな才能よ(笑)
とはいえ、毎朝ちゃんと起き、出勤し、会社の人間関係の中で泳ぎ、
ちゃんと帰ってくるというのは、
やはり一種の才能なんだろうと思います。
だとしたら。
ロクに働かず、ダレダレとしながらケロのお給料で主に食べているヒスイには、『ダレダレとしながら、人のお給料で食べていく』才能があるってこった(笑)
そんな自分を好きなんだから
しょうがねえわ(笑)
ヒスイの周りの女性たちも、
こういう才能を持っているんだな。
まあ。
これもアリか、と今は思うのです。
ありがとう、ケロリン。
本日は小牧幸助さんの #シロクマ文芸部 に参加しております。
働いても、働かなくても、
やっぱ毎日っておもしろくできますね(笑)
ヒスイのシロクマ文芸部はこちらで。
ヘッダーは、はそやmサマに借りっぱなしです(笑)