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小学三年生の時の担任との再会(嫌話)

 うちの母親は私が子供の頃からスナックを経営していました。
 ですが、コロナが流行る1年前に店を畳みました。
 年齢的なものや、若い人達が参入してくる中、いつまでも働きたくないなってことだったみたいです。

 私もたまに手伝いに行っていて、お客さんからご馳走になる生ビールを飲んでいました。
 あ、ちゃんと仕事もしていました。
 水商売で学んだ愛想は今の仕事でも生きています。

 最近までは、仕事と趣味関係で惜しみなく愛想を出していたのですが、趣味関係でそれを出すと勘違いする人がいるので、金輪際趣味系での愛想はしないことにしました。

 自分が楽しくしていると、楽しく無い人が寄ってくるの辛すぎます。

 話を戻しますと。

 ある夜、1人の老人(男性)が来店しました。。

 驚きました。
 それは私が小学校三年生の時の担任でした。

 その先生は地元では結構有名な方で、老人の体操的な集まりを率先して率いて、公報や時にはテレビのニュース等にちらちらと顔を出すような方でした。

 懐かしさもあり
「お久しぶりです、私、小学三年の時に先生に担任してもらってました○○です」
 と一応挨拶をしました。
 多分思い出せないだろうと思っていましたが、結構思い出のエピソードがあり、あっさり思い出してくれました。

「そーかーここではたらいてるんだなぁ」
 なんて、他愛ない話をしていたのですが・・・。

 その時、お店にいたのは私と母親。
 大体、他所のお店では、娘が働いていたら予防線を張って
「娘です」
 って紹介するもんですよ。
 ただうちの母親は、何もいわない
 後から勤め始めた従業員にすら私を娘だと紹介せずに、逆に黙っていろという始末。
 その時も、元担任と解っても母、何も言わず。
 暫く飲みながら元担任と話をしていました。

 すると、元担任

「幾らだ?」 というので。
「あ、もうおかえりですか?」
 と言うと。

「違う違う、幾らだ? _幾らでやらせてくれるんだ?!」

 と言うのです。

 私は20代、元担任は老人、それ以前の問題ではあるけれど。 

「は?」

 言葉を理解した瞬間、母親と私は声を揃えて

「はぁ!? 何言ってんだコラ!」 と怒声を浴びせるわけです。

 そこで母親覚醒w
「これ私の娘だよ! 何言ってんだよ!」
 と私にしてみたら母の怒鳴りなど1ミリも怖くないのだけれど、私と母親に怒鳴られた元担任、あわあわとして、ごめんごめんと帰って行きました。

 その後、憤懣やるかたない私と母親は、そろそろ閉店時間だという事もあって。
「胸くそ悪いから少し早いけど今日はもう店を閉めよう」
 と帰る事にしました。
 店を閉めて外に出ると、クソ田舎の閑散とした飲み屋街に足音が響きだしました
 後ろから誰かが近付いて来るようです。

 ふと、後ろ見ると、元担任が小走りで近づいて来ます。
 そして、私の名を呼び。
「○○、○○。ごめんごめん。悪かった悪かった」
 と、まるで、私の彼氏かなんかで、彼女怒らしちゃって謝ってる所。
 みたいな感じで追いかけてきます。
 そして手には千円らしき紙切れが。

「これ上げるから機嫌直して」
 って。

「いらない」

 と言うと。

「じゃこれで~」

 と、紙切れが三枚に増えています。

「いらない」と一瞥して走って巻きました。

最低最悪な侮辱ですよね。
やれる相手もいなくて、それでもやりたければそれ相応な所でちゃんと高額なお金を払って健康を配達して貰うとか、石鹸の国に行くとかね。

無料もしくは低額でやろうと思う薄汚い気持ちが気色悪いですね。
なにより私がすぐやれると思われたのがムカつきますね。

そんな失礼な所業をした奴は、一生語り草にされます。

 そんな事があった以降も、その元担任は、運動老人を率いて元気に運動をしている姿をたまに見かけます。

 基本は仕事上で、これは話してはいけない言う話はしません。
 ただ、どの世界にもソコソコの横の繋がりがありますからね。
 嫌な事をされたり飲み方が汚かったりすると、嫌な客ネットワークで広がってしまいます。
 そんなお客は、どこでもやらかしていたりするので、誰かが口火を切ったら「うちもうちも」となります。
 ただ、同じ飲食店のネットワークの中だけで広がっていくので、大人しくしていれば一般人の耳に入ることは無いかもしれません。
 他所でその人の話をしたところで誰も知らないので語る意味もないですからね。

 別な人の話ですが。
 飲み屋で彼女を探そうとする適齢期の男性がいました。
 私の所にも来ていました、女を探していますと言う雰囲気丸出しです。
 その人も界隈で「嫁を探しまくってる」 と有名になっていました。

 実はその時、その人が実際体験した怪談を教えて貰っていまして
(それは後で書きますね)
 その怪談話を聞いた時に。
「最後どうなったと思う?」の実話怪談オチクイズのくだりで。
 私の怪談脳、といっても誰でも予想できそうな結末を当ててしまったが為に、お客さんをビビらせてしまったのと
 無から偶然にフルネームを当ててしまった事で更にビビらせて……。
 その人、それからパタリとうちの店には来なくなりました……。

 なんのこっちゃって話になりましたが
 飲食店では綺麗に飲みましょうね って話で〆てイイですかね? 😂