『#283をひろげよう』 感想
まえがき
雛菜さんの敬語からしか取れない栄養素がある
OP『PROJECT』
雛菜さんのプロデューサーくらいにしか出さないふにゃふにゃやる気なしボイスがかわいい。
「アンティーカ」を見る雛菜さん、樹里ちゃん、千雪さん。売れっ子と暇な人らの対比? 向き不向きの問題もあるとは思う
向き不向きといえば今回のこのSNS企画得意だろ? っていうプロデューサーの問いに得意とは言わないの素晴らしく雛菜さん。やりたいことをやってるだけでそれが得意かはさほど気にしてない感じ。
めぐるの元気のハジけたような声の出し方結構好き。抑えきれない感情の方が先にあって言葉がついてきてる感じ。
雛菜さんの敬語、相槌。そうですね〜っていう話を合わせるだけで同意はあんまりしてなさそうな相槌便利ですよね。雛菜さんが見られて嬉しい。
1話『MEETING』
ユニットイメージを保ちつつ、みたいなのも企画意図としてあるのかな。アンティーカはノってくれそうだけどシーズは不参加っぽい。練習やら撮影の合間に写真を撮ったり呟いたりってくらいなら出来そうではあるから。ただ円香も触れた通り全員でひとつのアカウント共有は収集がつかなさすぎる。試験的な要素も含むって感じかもしれない。樹里ちゃん大丈夫か?
円香が配役されたのは雛菜さんの緩衝材なのかな〜って。敬語で丁寧に接してくれるとは思うけどビジネスライクというかあくまで他人に対する態度しか見せないから円香を入れることで普通の人の印象を他のグループに見せたかった的な。逆に円香のクールじゃないところも見せられるし。
前提として理解の確認と議事録的なものの撮影する雛菜さんが強い。全体を見る能力は『海に出るつもりじゃなかったし』で物理的に触れられたところだけど必要な役割を補うバランサーを自然とやりますよねあの子。それが出来るからこそやりたいことをやる、ひとりでいるときが強いのかも。ひとりで立っていられるのかも。
ストレイダンス講師は専属というか担当なんでしょうね。冬優子ちゃんがやる気っぽそうなのはあるんだけどアイドル以上にやる気のあるスタッフって珍しいかも。おっしゃる通りではあるけど時間が取れない、じゃあ他を蔑ろにするかってそれもあり得ないから困る。アンティーカ・シーズ・ストレイがユニット単位で忙しいっぽい中からあさひにスポットが当たったのは暇な子らとの何かの狙いか。
2話『[283PRO]MEETING bhd』
Twitterと連動してるの企画に参加してる感あっていいな。
めぐるの発案にじゃあハッシュタグそれにしようって具体的な形まで持っていける雛菜さんマジでありがたいというかこの人ほんとどこででも生きていけそうだな……。その上でアイドルやって自分の好きなことを好きって言えるのがいいっていうのは【♡LOG】で触れられた通りですけど。
雛菜さんがコミュニケーションにマジで消極的なのなんかグッとくるんですよね。普段はプロデューサーとしてやりたいことをしてキラキラしてる彼女を見ているわけで、それは多分あの世界のプロデューサーとファンも同じなんですよ。キラキラしてない面を目の当たりに出来るのが楽しいし雛菜さんに塩対応されたい気持ちがちょっとある。
ぶっちゃけ「あなたとお話できて楽しい! 嬉しい!」ってファンでもないただの同学年の人に言われたら「えっ、あっ、お、おう(何が……? そんな面白いこと言ったっけ)」くらいになると思うんですよね。でもめぐるって本当にそう思ってるしリップサービスじゃないことが伝わってくる子なのでなんというか「そうなんだ」くらいになるのは分かる。
幼馴染でもファンでもない、ましてや恋愛でもない単純な好意に触れることって雛菜さんにとってすごく珍しいのかなって。
3話『[283PRO] LESSON bhd』
「なんの為でもない」ってやたら言ってたのはそういうことかめぐる。
どっちの言い分も理解できるな。それでダンス講師の人の熱意が浮いてるというか浮き彫りになった感じがある。「なんの為に」っていうのはそこまで重要じゃないからそこを強調してくる講師の人にあさひがそれにいまいちノれてないのかなって。子供より親がムキになってる習い事とかってあるじゃないですか。ああいう感じがする。良い悪いじゃないよ勿論。
あとめぐるは感情にめちゃくちゃ重きを置いてるよねぇ。裏表がなくて。批判的な気持ちは一切ないけど、やるときにならないと熱が入らないノクチルと微妙に噛み合わ……多分噛み合わせる必要はないんだけど深く関わるガラじゃないってあの二人が判断してそうな感じ。
4話『[283PRO]RADIO bhd』
千雪さんかわいい力がめちゃくちゃ高い。女の子のというかキャラクターのというか、構成要素って色々あると思うんですけどあの人かわいいを感じさせる能力がすごいですね。
思ったよりガッツリ雛菜さんとめぐるを中心に回ってますね。雛菜さんが豚まんについて自分から言及した歩み寄り、というよりは油断とか慣れみたいなものをちゃんとめぐるが受け取ってるのが印象深いです。そうですねくらいしか言わなかったからねあの子。
裏表がないことをここ数日で理解したのかなって。扱いとか距離感が分かってきたと言い換えてもいいです。人間関係その人が得意な距離はあるけどそれが自分にとっての適正距離じゃないじゃないですか。雛菜さん一歩目を無関心か軽めの警戒から入るタイプかなって。グイグイくるめぐるに対してようやくこれくらいの付き合い方ってのが見えてきた感じ。
5話『[283PRO]STAGE bhd』
なんやかんやあさひが楽しそうでよかったよ。でもじゃあレッスン微妙そうだった(風に見えた)のはなんだったんだろう。集中はしてたもんね。
雛菜さんにもノクチルにも悔しい! 負けたくなかった! みたいなのはあんまりないよね。勝ち負けや結果以外の本人達にとって通したい意地や守りたいものがあって、それを『天塵』では大事にしてたとは思う。ただ熱意とは違う方向だから悔しいって思うめぐるや千雪さんは新鮮だったのか、どうだろう。伏せられたからな。
雛菜さんはしあわせとそれに至るまでにスポットを当てられがちなので喜怒哀楽の喜びや楽しみ以外の感情をあんまり見せないんですよね。だから雛菜さんがなんて言うのか楽しみだったけど伏せられてしまった……。
勝負事に縁遠いと悔しさはなかなか湧かないかもしれない。夢を叶えられなくても負けても死ぬわけじゃないから明日が続いていくから、ノクチルはそのぬるい日常感覚をまだ持ち続けてるのかなって。
6話『COLLABORATION』
また雛菜さんにリプライ送っていいんですか……?
看板になる雛菜さんを想像してクスクス笑ったの最高。別にひなまど派じゃないけど。なんなら付き合ったりセックスしたりしてるの解釈違いすぎて他人のひなまど好きじゃないまであるけど。
なんのコラボレーションなんだろう。むしろ今回は別ユニットとコラボしてない……ああお菓子のシールか。先述の通りやっぱり悔しさ(雛菜さん的には羨ましさ)は感じにくいものだったんだなって。じゃんけんに負けてコンビニ来ててもシールが全部かぶっててもそれはそれでオッケーなんですよね。
羨んだって雛菜さんはその人じゃないからかなーとちょっと思ったり。大前提として雛菜さんは他人は他人自分は自分ときっちり分けてるからステージに立つ誰かに自分を投影することはないんだろうなって。あとノクチルのゆるい結束的に負けても身内でやり過ごせばそれで十分なところはあるかもしれない。それを考えたのが『海に出るつもりじゃなかったし』なような気はする。
ED 『REPLY PARTY』
なんの為でもない努力って難しいよな……。この間の小糸ちゃんもそういうストーリーだったけど。私は努力嫌いだもん。成果が上がらないと努力したことにならないなら他人から見れば私はずっと努力してないらしいから。
雛菜さんがコツコツ積み上げることを勉強した、っていう結びかなーって。勉強っていうのは教科書を読んだっていうくらいの意味でね。目的とかやりたいことのためなら感謝祭然り色々出来るしそれを頑張ってるなんて思わない人じゃないですか。だからこそなんの為でもないっていうのに引っかかりがあって、それが今回回り回って大きなことのためになるかもしれないって思ったっていうひとつの成果。
私、物語のパターンとして価値観がほんの少しだけ変化して終わるのが好きなんですよ。大きく変わっちゃったらその人が今まで積み上げてきた人生なんだったの? ってなるから。今回は言わずもがな。ほんのちょっとモチベが増えましたっていうささやかな締めがいい感じでした。
あとがき
おー、越境枠だ、と思ってたら想像よりガッツリ雛菜さんの話でびっくり。報酬サポートが雛菜さんなだけで嬉しかったのに。
態度が変わったりはしないけどちょっとずつ影響を受けながらより高く飛ぶためのつばさをひろげたのが今回のシナリオかなと思います。
ありがとうございました。