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文化財保護教育の重要性

みなさんは、奈良県河合町で起こったたけのこ掘りをしていた少年たちが偶然発見した破損した埴輪を持ち帰り自分たちで修繕を行い元の場所の戻したと云うニュースをご存知だろうか?
知識のない人からすれば、なんだ埴輪をいじくっただけかと思われるかもしれないが、これは文化財保護の観点から見ればとてつもない事件である。

文化財保護とは?
多くの方にとって、文化財保護とは離れた場所にあるように感じるかもしれないがこれは、人類の歴史を研究し、後世に残していくことにとって非常に重要なことです。日本で文化財保護が、国家的に行われるようになるのは明治時代からです。みなさん、明治時代になにか文化財が破壊されるようなことに心当たりはありませんか?
そう、廃仏毀釈です。この運動により、各地の重要な寺院は大きな被害を蒙りました。この中で、明治政府はこれを防ぐために「古社寺保存法」というものが制定され、それにより文化財保護が始まりました。

文化財保護法の紹介
現在の日本には、博物館法という法律があります。その中にある文化財保護法の第93条に届出の義務というものがあります。これは基本的には、道路工事などの大規模な工事の際に偶然文化財になるようなものが発見された際に、報告するものなのですが、今回の埴輪の場合にも適用されます。
簡単に言えば、財布を拾ったら交番に届けないといけないという法律と似たものです。

今回の事件の問題点
私が、今回の事件で問題となるのは発見した子供がこの法律を知らずに持ち帰り、あまつさえ勝手に修繕してしまったということです。無知というのは罪なものです。この子供がもし、財布を拾ったら交番か学校の先生で届け出たでしょう。なぜなら、みんな落とし物を届けるということを常識として習っているからです。しかし、なぜそれとほぼ同じ内容であるにも関わらず今回の事件が起こったのでしょうか?それは、教育が行われていないからだと私は思いました。全国の学校で行うのが無理なのであれば、古墳などの史跡が隣接する地域だけでも、文化財保護・文化財の大切さを教える授業を行うべきです。

もしこれが・・・・
今回は、埴輪であったので比較的小規模の被害がでただけで終わりました。これがもし、重要な山寺を発見し勝手に修理し大事なものが損なわれた。蔵の中から、重要な古文書が出てきたけど読めないから捨てた。などのような事が起こってしまったのでは、重要な知識が失われていますのです。今回は、歴史学を中心に話していますが、文学であるならば〇〇の原本や、文豪の直筆の原稿などが失われたと考えて下さい。その重要性は、骨身にしみるはずです。

最後に
私は、大学において学芸員課程を取ることでこのような事件に反応することができました。しかし、もしとっていなかった場合反応できなかったでしょう。
それ故に私は、義務教育において文化財などの重要性を学ぶ機会を設けるべきだと思います。それがなければ、私のように学芸員課程を学ぶしかなくなります。

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