Pop!_OS開発リーダーインタビュー
Pop!_OS開発リーダーのJeremy Sollar氏のインタビュー(音声のみ)がポッドキャストで公開されていました。
インタビュアーはMike Kelly氏。
がっつり1時間10分ほどのロングインタビュー。
ざっくりと内容を書くと、
・Jeremyさんの経歴とPC遍歴、Linuxとの出会い
・System76がやっているLinuxオンリーの方向性
・Pop!_OS開発に至った経緯(Ubuntuからフォークした理由)
・System76のUbuntuはUbuntuの皮をかぶったPop!_OS
・Pop!_OSがMacよりもユーザーフレンドリーである話
・MikeさんとJeremyさんがMacを使わなくなった理由
・Windowsについての意見
・Pop!_OSの優れたパワーマネージメント機能の開発秘話
などなど、盛りだくさんの濃い内容。
Pop!_OSがUbuntuから派生した理由
個人的に、特にUbuntuからフォークした理由やMac絡みの話が興味深かったです。Ubuntuは安定性重視のLTSリリースのため、新しいハードが出ても正式対応は半年後。またUnity開発を諦めて独自カスタマイズのGNOMEに戻したこと。良い面もあるが、System76がやりたいこととは違うと感じ始めた、という点などなど。
「System76は最新ハード・より多くのハードに対応できるOSを作りたい、という考えなので、新しいハードが出たら即座に対応してポートしている」とも。System76で販売しているUbuntuがプリインストールされたハードウェアは中身はPop!_OSと同じカーネルやドライバなどが追加されているものなのだそう。いわば
「Ubuntuの皮をかぶったPop!_OSみたいなもの」
だということ。(これは知らなかった)
ようはUbuntuのリリースサイクルや対応ドライバなどがまどろっこしくて待ってられないので「もう勝手にちゃっちゃと進めますよ」、的な感じですね。Ubuntu以上にUbuntuになってしまったような、と言いますか・・・
Ubuntuも本来「みんなのための使いやすいいLinux」的な方向性でしたが、シェアが増えるに連れ安定・後方互換志向が強くなり方向性が若干Windows的になっていった印象。本来Linuxを欲している層に向けて「Ubuntuが元々持っていたユーザーフレンドリー哲学を推し進めたOSを作ってしまった結果がPop!_OS」というような印象も受けました。
お二人ともMacユーザーでもあって、Windowsにも精通している。でもお二人とも(ご察しの通り)この2大OSに大いに不満があるようで。このあたりの話も「そうそう」と共感できることがあって、とても興味深かったです。