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ターミネーターと恐竜とミリタリー模型

ターミネーター・恐竜・クリーチャー・ミリタリー

一見全く関連のないこれらのジャンル。これらジャンルを跨ぎ、素晴らしい造形作品を生み出している人物がいます。
それがジョン・ローゼングラント氏。

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知る人ぞ知る、ハリウッドLegacy Effectのクリエイター。ターミネーター、ジュラシックパーク、アバター、プレデター2、リアルスティールなど数々の大ヒットハリウッド映画のVFXを手掛け、オスカーも手にしているVFXの巨匠です。

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ターミネーターや恐竜は映画の影響を多大に受けてそれぞれ模型ジャンルとして確立していますが、それらの本家本元の映像作品を生みだしている当事者ですね。

VFX巨匠のもう一つの顔

そして彼はまた、ヒストリカル・ミリタリー模型の世界でも作品を作り続け、さらに商業ミリタリーフィギュアの原型師でもあります。彼の作品のフィギュアは全てフルスクラッチによるもの。特にミリタリーミニチュアの群像作品に宿る「圧倒的空気感」は彼の真骨頂だと思います。

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また、大きめスケールの作品も単体でありながらも一貫した彼の作風と空気感を宿っています。

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ミリタリー作品だけではなく、ヒストリカルミニチュアの作品も素晴らしい作品を沢山生みだしています。その中でも私の一番好きな作品はこれ。↓

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ヒストリカルやクリーチャーのミニチュア胸像作品も手掛け、私は入手していませんが以前(90年代頃?)はキット化もされていたようです。↓

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これは90年代に模型イベントで展示されたジョン・ローゼングラント本人によるターミネーターのミニチュア胸像作品↓。

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彼の凄いところは特定のジャンルやスケールにこだわらず、あらゆるジャンル、あらゆるスケールを手掛けており、そのどれにも彼の作風というのが垣間見れる、というところです。

彼の作品はこちらでも見ることが出来ます。

インタビュー動画

「デザインし、スカルプトし、ペイントし、セットを制作し、演出を考える。ミニチュアリストのやっていることはミニ映画を最初から最後まで作る工程ととても似ている。」ー ジョン・ローゼングラント

まとめ

今回は、私がモデリングで多大な影響を受けている模型・造形作家の一人、ジョン・ローゼングラント氏を取り上げてみました。シェパード・ペイン氏に大きな影響を受けたと昔のインタビュー記事で語っていたジョン・ローゼングラント氏。ダイナミックな演出、スケールやジャンルをクロスオーバーする点などにその影響を垣間見ることが出来ます。シェパード・ペイン氏に強く影響を受けた「シェップの子どもたち」の中で最もビッグな存在になったモデラーといえるでしょう。

     

    ◆◇◆◇◆ おまけ ◇◆◇◆◇


私のローゼングラント原型ペインティング作品

自分でオリジナル造形を始めるきっかけとなったのはローゼングラント氏の原型に出会ってからです。一時はコレクターのように片っ端からローゼングラント原型を集めていました。有名どころはほぼ持っていたと思います。

その中でも、この1/6の「ノルマンディ上陸のアメリカ兵」は非常にレア度が高いと思います。↓

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もともとは1/6と1/12のアクションフィギュア・PVCミニチュア用の原型に作られたものとのことです。昔Warriorsで出ていたローゼングラント原型を探していて現在それを所有している方とたまたま繋がり、その方がもっている超レアな原型ということで特別にキャストして$300で販売してくれたものです。

この作品はイギリス・フォークストンで開催された2012年のユーロミリテールに持ち込んで出品しCommended賞(優良賞)を受賞することが出来ました。通常欧州のフィギュア模型コンペは小さいサイズが好まれる傾向があり、アクションフィギュアサイズのこの作品はちょっと場違いでした。審査員にも「このサイズはアメリカなら受けるかもけどヨーロッパではあまり受けない」と言われました。

2つめは、「1/9 ドイツMG42機関銃手」。これも同じコンペに出品したものです。こちらは「Highly Commended賞(優秀賞)」に入選。↓

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もうひとつ、「1/16 アメリカ海兵隊兵士」。こちらも「Highly Commended(優秀)賞」でした。↓

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これらはすべてジョン・ローゼングラント氏原型によるものです。ユーロミリテールコンペに出品するにあたり、3つのローゼングラント原型で臨んだのは、それだけ当時の私がローゼングラント氏の原型に入れ込んでいたからでしょう。

そして、オリジナル造形をやり始めるきっかけのひとつがこの「1/9 パンター戦車長」の原型です。↓

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これもレアな原型ですが、画像のようにヘッドと腕を自分好みにしようとした結果、ほとんど作り直し状態まで作りこんでいました。ただ、この段階で手がなんとなく、自然に、そして完全に止まってしまいました。

「いっそ、イチから全部自分で作ってしまいたい」

という欲望が強烈に湧き、ポリマークレイを使って造形の基礎を学ぶことから始めました。もともと、昔からフィギュアの改造をするたびに沸き立っていた気持ちですが、それが勃発した感じでした。

異なるスケールのフィギュアへの入口、そしてオリジナル造形へのきっかけとなったのはこれらローゼングラント原型との出会いの影響がとても大きいです。「守・破・離」の「守・破」の段階でこれらの原型を手に入れ、毎日のように眺めたことはオリジナル造形への大きなモチベーションになっています。




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