Pop!_OS:日本語入力をiBusからFcitx5へ変更
Pop!_OSの標準日本語インプットメソッドはiBus-Mozcですが、Fcitx(ファイテクス)も使用出来ます。Pop!_OSの最新ベータ版「22.04」にアップグレードしたついでに色々試していましたが、今後を見据えてWayland対応のFcitx 5に変更してみることにしました。
Fcitx5-Mozcインストールの手順
(1)インストール
(方法1)Pop!_Shopから「Fcitx5」を検索し、インストール↓。
アプリケーションリストにFcitx 5、Fictix 5 Configuration、Fcitx 5 Migration Wizardの3つがインストールされるのを確認↓。
(方法2)コマンドでインストールし、IMをfcitx5に設定。
$ sudo apt install fcitx5-mozc
$ im-config -n fcitx5
IM設定ツール「im-config」に関しては、
$ im-config
とコマンドを打つと、GUIが立ち上がって設定が出来たりします。
(2)システムの言語設定
SUPER>「language Support」と入力、で検索して設定画面を呼び出します↓。
(3)システムを再起動
ここで一旦システムを再起動。コマンドからでもGUIでもOK。
(4)Fcitxの設定
SUPER+A>「Fcitx Configuration」を起動。
右側ペインで「Mozc」を検索し、左側ペインに追加。
グローバル設定でIM切り替えを「Control+SPACE」から「Control +Backspace」に変更↓。(※理由:Emacsキーバインドのポジションマークのショートカットと被るので)
Gnome Input Method Panel をインストールする。
$ sudo apt install gnome-shell-extension-kimpanel gnome-shell-extension-prefs
GnomeでのMozcの変換メニュー表示を正常にします。
(5)設定完了
メニューバーのIM設定がMozcに設定されているのを確認↓。
入力してみる。
いい感じです。
(6)fcitx5の自動起動設定
システム起動時には/usr/bin/ibus-daemonによってiBusが自動起動するようになっています。
Fcitx5を自動起動させるために、Startup Applications PreferencesのAdditional startup programsに登録しておきます↓。
これで起動時にFcitx5が起動するようになります。
(7) iBusの削除は必要か?
現時点では特に削除しなくて良いというのが私の判断です。
入ってて困ることは何も設定しなかったらiBusが勝手にデフォルトで起動するくらいです。Fcitx5を起動するように設定しておけば問題なしです。
iBusはGNOMEにデフォルトで入ってきます。依存関係もあるのでデフォルトで入ってくるものを削除して不具合を起こしたくない、というのが理由です。
iBusとFcitx5どっち?
Pop!_OSで使うにあたりiBusと比べてFcitx 5が良い点は、
変換メニューがダークモードに対応
SUPERキーを押して表示される検索窓内でIMを切り替えられる
IMの切り替えショートカットの設定がしやすい
Wayland、GTK4対応
などなどが挙げられます。
地味ですが2番は個人的に高ポイントです。iBusの場合、SUPERキーでランチャーを起動した後、うっかり日本語入力の状態で検索窓で入力を始めると日本語IMに決め打ちされて、途中で切り替えが出来ません↓。
アプリが英語名なら英数入力で打ち込むのが良いです。Fcitxの場合検索窓の中でも普通にいつでも「日本語←→英語モード」の切り替えが出来ます↓。
当たり前の機能と言えばそうなのですが、iBusではなぜかこれが出来ないのですよね。。
WaylandやGTK4など新しい規格にも対応するために開発されているので、今後を見据えると古いGTKのサポートも引きずっているiBusよりもFcitx4までの後方互換を保ちつつ新規に作り直されたFcitx5のほうが新しもの好きには良いかなと思います。
暫く使ってみていますが、特に不具合もなく快調なのでFcitx5-Mozcで行くことにします。
参考資料
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