神戸物産(業務スーパー)決算 優秀決算 ROEはまさかの○%!
こんにちはhissy(@hissybiz)です。今日は神戸物産(業務スーパー)のFY2021@1決算を解説していきます。さ、今日もビジネスレベルあげ!
神戸物産IR
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サマリ
・売上・利益ともに絶好調
・出店計画は着実に進行中
・ROE20%超の超優秀経営
PL確認
・売上高:850億円_YoY+4.2%
・営業利益70.3奥円_YoY+24.8%
売上はクック位のベンチャーが連絵欠対象から外れた影響を加味してもプラスで着地。主力の業務スーパーが成長を牽引(後述)。
営業利益率は6.9%→8.3%と着実に改善しています。
また、特徴的なのは売上総利益率12.3%という低さです。10%ちょっとしか原価にプラスして販売しておらず、販管費を4%まで抑える(驚異的)ことで営業利益を残すというディスカウントストアのお手本のような企業です。
業務スーパー事業
・売上高:837億円_YoY+16.5%
・営業利益:78.5億円_YoY+29.2%
業務スーパー事業は売上2ケタ成長、営業利益率も改善と絶好調。
Q1で21店舗の純増となっており、通期では45店舗の純増目標ということで引き続き出店を続けていく計画となっています。
既存店舗のFY2020のYoYは+15.9%と巣ごもり需要はありましたが、既存店舗が大きく成長しています。その結果、販管費率も下がり、営業利益率が上がるという循環になっています。
さらに、FY2021Q1においても傾向は変わらず既存点のYoYは+8.8%と非常に好調に進捗しています。
既存店舗の売上が増大しているというのはチェーンストアにとっては最重要KPIと言ってもよいほど重要な指標です。
既存店舗の固定費は、ほぼ変わらないので既存店舗の売上が伸びることは、営業利益率の改善を意味します。
業務スーパーの場合、利益率が高くなればさらなる値下げ等の取組みが取りやすくなり、地域内のシェアを上げていくことが考えられます。
※リアルの小売で既存店売上を伸ばしているといえばワークマン。
PBのウリアgえ比率が徐々に上がってきており、FY202Q1現在32.75%という状況。
売上総利益率改善にもつながる取組なので、良い傾向であると言えます。
外食・中食事業
外食や中食事業も手掛ける神戸物産。売上としては7.5億円と全体の売上の1%未満程度。さらに営業利益は▲47百万円と赤字です。
コロナの影響で外食産業は明暗分かれていますが、神戸物産としてはそもそも規模が小さいので影響も軽微です。
エコ再生エネルギー事業
業務スーパーの会社が再生エネルギー?と思うかもしれませんが、太陽光発電やバイオマス発電の運営をしており、売上はQ1で5.8億円と小さいものの、営業黒字での運営となかなか優秀です。
バランスシート確認
・現金:627億円
・商品:81億円
・短期借入金:122億円
・長期借入金:336億円
短期借入金は122億円あるものの現金は627億円あるので、キャッシュは問題なし。借り入れで店舗出店をしながら拡大していくサイクルができているように見えます。
商品も90億円→81億円と減少しており、在庫回転も良化していることがわかります。既存店売上が上がり、売り場効率が上がっていることも寄与していると考えます。
今後の計画
引き続きPB商品を強化しながら業務スーパー事業を拡大させていくとのこと。
先の通り、うまく借り入れを使いながら投資をしているのでROEが高いのも神戸物産の特徴の一つ。FY2020は29.5%という高水準でした。
引き続きROEが20%超の水準で経営していくとのことです。小売なのに、こんなに高いROEを出す企業は、かなり珍しいです。
hissyが経営者ならこうする
はい、「もしもhissyが経営者なら」のコーナーです。
私だったら、以下の取組を実施します。
・UberEatsなどデリバリー専門企業とのコラボ
業務スーパーは粗利率が非常に低いので、いかに売り場あたりの売上を上げるかに専念することになります。業務スーパーの対象顧客の中で取り切れていないと感じるのが「買い出し面倒」「買い出し大変だな」と思ってしまっている層です。
たとえば、車がない若い一人暮らし層や高齢者世帯です。彼らは車を出してわざわざ業務スーパーまで大量の商品を買い出しするのにカナリ抵抗があります。
しかし、業務スーパーのPBや大容量の食品への需要はあります。
そこで、多少の送料は払っても良いから誰か運んであげることで、その需要を満たせるのではないかと考えます。
しかも、自前で配達サービスをする必要はなく、単純にデリバリー専門業者に商品をリスティングすればよいのです。
そうすれば、勝手にデリバリー業者が買い出し代行をしにやってくるので、今までリーチしにくかった層の需要を取っていくことがデキます。
サマリ
・売上・利益ともに絶好調
・出店計画は着実に進行中
・ROE20%超の超優秀経営
ディスカウントスーパーの代名詞となりつつある業務スーパーですが既存店舗の売上増を続けているところに強さを感じます。
できそうで、難しいのが既存店売上を伸ばすことで、なので多くの小売は出店数を伸ばすことや売り場面積を増やすことで売上を伸ばすのですが、そうすると利益率がドンドン落ちていくという悪循環なのです。
既存店売上はSaaS企業のARRのようなもので、結局カスタマーサクセスを重視できている企業が勝っていくんだよな、と感じます。
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