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ZHD(ヤフー)決算 PayPayの平均利用頻度は月に何回?

こんにちはhissy(@hissybiz)です。今日はZ HOLDINGS(ヤフー)のFY2020Q3決算を読み解いていきます。

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実質 増収増益

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・売上3,165億円_YoY+14.9%(zozo除くとYoY+9.1%)
・営業利益439億円_YoY▲8.1%(資産除却除くと514億円_YoY+7.5%)

売上は+14.9%成長も、zozoの影響を除くと+9.1%ということで、実質は1桁成長というのが売上。営業利益は減益のよう見えますが、資産除却の影響が75億円ありますので、実質増益。EBITDAも+13.4%成長となっています。

zozoの決算は以下の記事を参照ください。

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・eコマース取扱高9,182億円_YoY+33.0%
・うちショッピング事業3,947億円_YoY+33.7%

コマース領域は+33%成長と流通は好調。(ZOZOが昨年度2ヶ月分しか影響が無い点もあり)

リユース事業(PayPayフリマ・ヤフオク)も+7.4%と久しぶりの1桁台後半の成長とのことで、成長性が加速。Yahooトラベル・一休が属するサービス系もGo To キャンペーンの影響で+101.9%と取引高が倍増。

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・広告売上934億円_YoY+6.7%

ディスプレイ広告、運用型広告は2桁以上の成長ですが、検索広告が▲2.8%ということで全体成長は1桁台にとどまっています。

サイバーエージェントの決算を見ても広告事業の売上は2桁成長しているので、世の中的に検索広告だけが不調と見るのが良さそうです。

コマース領域の取引高が好調にともない、ショッピング広告の成長性が加速しているのは良い兆候ですね。

サイバーエージェントの決算については以下を参照下さい。

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Q4見込みとしては、コマース取扱高が+10%、広告売上がYoYトントン見込みと、おそらく全体としては1桁台の成長性に落ち着くというコンサバな見込み。売上も引きづられて一桁台となる見通しのようです。

ZHDの2021年度に向けての課題は、いかに売上成長を加速させられるかにあることは間違いありません。

PayPay

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・累計登録者数3,491万人_YoY+55.7%
・決済回数5.07億回_YoY+77.4%
・加盟店数286万ヵ所_YoY+54.1%

paypayの累計登録者数は高成長を続け約3,500万まで増加、登録者数よりも決済回数の成長性のほうが高い(+77.4%>+55.7%)なので、一人あたりの決済回数が増加している状況。

定着したpaypayユーザの利用頻度が高まっていることが確認できます。4半期で1登録者あたり14.5回の決済なので、およそ6日に1回の利用という計算になります。1週間に1回以上の頻度でpaypay決済をしていることになります。まだまだ、一人あたりの決済回数は増えていく可能性がありますね。

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金融系のサービスを、PayPayブランドへリブランディングしていく計画を発表していますが、まずPayPay証券からスタート。”ボーナス運用”というPayPayミニアプリとしてサービスを提供しています。

今現在、PayPayミニアプリは以下の通り。

・PayPayモール
・PayPayフリマ
・タクシー配車(DiDi)
・ボーナス運用(PayPay証券株式会社)
・お金を借りる(ジャパンネット銀行)
・Uber Eats
・ふるさと納税(さとふる)

ZHDのPayPay決済可能なサービスに加え、DiDi、Uber Eats、さとふる、というラインナップ。これから3500万のPayPayアカウントに対するクロスセル、PayPay決済高増にむけてミニアプリ拡充が徐々に進んでいくと考えられます。

BS確認

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・現金9,984億円_QoQ▲689億円
・有利子負債1.2兆円_QoQ+7億円

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zozoの買収等もあり、有利子負債が積み上がっており、ネットキャッシュはマイナスと言う状況。ココ数年は完全に投資フェーズと言えます。普通の会社であれば、「大丈夫?」なのですが、ZHDは現金を生み出す力が超強い会社であり、営業キャッシュフローで2,000億円強生み出す力を持っているので、特に問題はありません。

そこまでして、アスクルや一休、zozoの買収、paypayへの投資をしてきたわけです。

今後の展望

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2022年度までに売上成長を2桁まで持っていき、2023年度以降2000億円以上の利益を生み出し続けるという宣言がなされており、ここ2~3年でpaypayを中心としたマネタイズを加速させることによる大幅な収益増を狙っています。

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また、LINEとの経営統合が3月にやっと完了するので、LINEとのコラボレーション策も、ドンドン繰り出していくことになります。

PayPayは登録数では決済アプリでトップの座にいるわけですが、ここから日本初のスーパーアプリになれるかどうかが、この2-3年の動きで決めていくということなので、めちゃめちゃ楽しみです。

サマリ

1.コマース事業好調も全体は実質1ケタ成長
2.PayPayのKPIは順調
3.現在は投資フェーズゆえネットキャッシュマイナスだが問題なし
4.LINEとの経営統合・PayPayの収益化が見どころ

買収や経営統合、PayPayの立ち上げと、ピースは揃いつつあるZHD。これから、ピースをはめてパズルを完成させに行く作業かと思いますが、どういうパズルが完成するかですねー。本当に楽しみです。

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