マッチングで合体4 ゆい(24)商社OL 前編

マッチングの数だけドラマがある。

前髪パッツンのカットモデル風の写真。
キメ顔と痩せてそうな上半身。
3枚目に知ってるブランドの紙袋。

「サンタマリアノヴェッラ?」

「そうです。送別会でもらいました。」

「なんか送別されたんですか?」

「大学時代にBEAM○でバイトしてて」

「へぇー、学生さんのバイトもいるんだ」

洋服が好きで大手商社に入ったらしい。
お洒落な子だといいなと思った。

ネイルもトリートメントも脱毛も隙がない子と
楽しくデートしたい。
それでお会計の時に財布までだす子。
港区女子みたくがめつくないやつだ。

事前の会話で傲慢さは判断できる。

「寒いからおでん食べません?」

「是非行きたいです。」

「表参道にします?」

「はい。実はロ○ベで買いたいバッグがあって
1人で行くの怖いから付きあってくれます?」

「OK.緊張しちゃうね」

これはラッキーだった。
出会って30秒でカップルを装って高級店。
無事にバッグが買えれば後で盛り上がる。

ゆいはライトブラウンのオーバーサイズの
ウールコートを着ていた。
特徴的なデザインだった。

「みんなに変なコートって言われる笑」

「そうかな。似合ってるよ」

表参道のロ○ベに突入した。
お目当てのゾウのバッグがある。
天井は高い。店員の対応は早い。
色が数色あった。


ソファーに座らされて、茶色か黒か悩んだ。

「無難なのは黒だけど、今日の服だと茶色」

茶色を購入した。

ゆいは一張羅でメイクも頑張ったのだろう。
清潔感のある佇まいを横から見ていた。
あっ、このソファーでシックス○インしたいなと思った。

美意識でVIOは整っているだろう。
おそらく俺と同じく前だけ残してるタイプなはず。
ボサボサなEカップよりツルツルなBカップを選ぶ。

ゆいの財布は少しボロくなってたけど許容範囲内。
レシートはマメに捨てるべし。見られてるから。

少し渋谷の方へ歩いておでん屋さんに入った。
「予約した田村です。」

薄暗いカウンター席だった。
さっそくゾウを袋から取り出す。

「ありがとう。緊張した」

「楽しかったよ」

ムーディーな照度だった。
二人で戦利品のゾウを眺める。
シーザーサラダを取り分けてくれる。

「店員さんに舐められたかな?」

「まぁ若いとは思われただろうね」

「いい匂いを香らせるお姉さんになりたいな」

ファッションの話、家族の話。
会話は途切れることなかった。
会社の名刺まで渡された。

マッチングアプリで名刺はレアだ。
○○通商。ピュアなんだ。

もし合体したら、お父さん出てくるかもな。
カウンターの下で俺の仔ゾウのポジションを修正した。

タマタマはダブルボランチ。

元彼はBEAM○の契約社員の先輩で
借金があるスロッターらしい。
先輩にゴックンはさせられた口だろう。

育ちは良くて危険に惹かれる乙女タイプだ。
Mだと思う。


ゆいが竹輪を咥えている。

半分にカットしたタマゴを
アーンと口に持っていってみる。

「あつっ笑、ありがと」

パクっとくいつく姿がエロかった。
軽く手を握ってみると優しく握り返してきた。
「手おっきいね。」

カウンター下でカウンター攻撃が始まる。

細い指が汗ばんでてセクシーだ。
華奢な指輪を重ね付けしている。
アクセが多い子はMだ。

無言でゆいを見ているとニコッと笑う。
ピアスを揺らしながら、
俺の人差し指をしごいてくる。

サインか?
大人は挿入を焦らない。

こんな所でこっそり手コ○が始まったら、
俺の竹輪は店員に熱湯を浴びせられて
焦げこげになってしまうだろう。

カウンターの端に座るカップルも口説きはじめている。店員は目のやり場に困っている。
注文はしばらく入ってない。
大人は挿入を焦らない。


口移しのチャンスは今かも知れない。



つづく

デート中の飲むテカリ予防。
頬がべたついてちゃイチャイチャできません。

追伸
目が疲れたので今回も分割します。先日メガネを作りました。トップ画はみんなのフォトギャラリーよりお借りしました。
ありがとうございます。

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