素敵な大人

一歳半の女の子
名前はリエ
パンツ履くの大嫌い
お気に入りの場所は居間のテーブルの上
テレビ台によじ登るのも気に入ってる遊び
時々、庭に来る野良猫を見るのも楽しい
金色の茶色の猫はキン
白黒のブチが水玉みたいなのでタマ
子どもたちは、キンとタマが来たよー
と叫ぶけど
なんか複雑な私

ある日、3人娘の末っ子リエちゃんを親友に預けてお出かけすることにした。

外出を終えてリエを迎えに向かった。

親友が言うには、リエちゃんはベランダに出てぬいぐるみや、おもちゃをことごとく下に落とす遊びをしていたらしい。
その度に、だめよーだめよーとリエちゃんに話しかけながら下に降りておもちゃを拾うことを繰り返してたらしい。
だめよーと言いながら、おもちゃを取り上げることもせず。
だめよーと言いながら、ベランダから部屋に移動させることもなく。
ひたすらに困ったねー困ったねーとおもちゃを拾うことの繰り返し。

この体験は後々、リエちゃんの記憶にしっかり残り1番信頼できる最初の大人のお久さんとなった。

大人が困ってる顔してる。
だめよーと言ってる。
やってはいけないことしてるのに、付き合ってくれてる。

お久さんが言うには、リエちゃんは本当に面白い子で遊びを自分で考えたんだね。
本当に困った遊びだったけど、リエちゃんが楽しそうだからおもわず付き合ったよと言ってた。

一歳半のリエちゃんと39歳のお久さんの信頼関係はこの出来事から、揺るがない確固たる絆を生んだ。

その後にリエちゃんが金髪デビューしようと、眉毛なくなり強面の強い女子になろうとお久さんには、可愛い可愛いリエちゃんなのだ。

お母さん同士で助け合って、お互いの子どもたちを支えあってきた。
絵本を読んだり、こども劇場行ったり、お泊まり会したり。
お久さんの家は皆んなの集まる場所で、今で言う子ども食堂みたいだった。
お久さんは、本当に素敵な大人。
私の人生に彩りを与えてくれて、彼女に出会わなかったら人生キャンパスの色は少なかったと思う。

ありがとう

お久さん

ずっと大好きだ。

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