IR・開示の基礎知識
IRとは
IRとは、証券の公正な価値評価を得るための戦略的な経営責務で、法定開示・適時開示・任意開示を通じてマーケットと双方的コミュニケーションを行う活動を指します
法定開示
金融商品取引法と会社法により義務付けられている情報開示
有価証券報告書、四半期報告書、有価証券届出書、内部統制報告書、臨時報告書、招集通知、等
⇒EDINETへの掲載、財務省地方財務局への書類提出
適時開示
証券取引所規則と証券業協会規則により義務付けられている情報開示
決算短信、適時開示資料(業績予想の修正等)、コーポレート・ガバナンス報告書、等
⇒TDnetへの掲載、証券取引所の記者クラブへの資料投函、記者会見
IR
任意で開示する、投資判断に有用な企業情報
決算説明資料、アニュアルレポート、統合報告書、株主通信、等
⇒企業ホームページへの掲載
IRのステークホルダー
アナリスト:セルサイド(証券会社所属)、バイサイド(運用会社)が存在する
機関投資家:投資顧問会社、生命保険会社、投資信託会社、等が該当する
証券会社営業部門:機関投資家の取材MTGをアレンジしてくれたりする窓口的存在
個人投資家
格付会社:格付会社の格付情報は債券市場に影響する
債権者:資金の回収可能性を重視する。銀行など
経済記者:経済新聞、経済誌の記者さん。四季報など
議決権行使助言会社:投資家の議決権行使について、事業ごとに賛成か反対かを推奨する助言意見のレポートを発行。公開情報のみに基づき形式用件のみで賛成・反対を判断されてしまうことも
IR支援会社:機関投資家向けの国内外の訪問取材対応のアレンジ、など多岐サービスあり
官公庁の調査統計部門:景気動向調査の定点観測として継続取材する場合がある。アンケートなどが届く
監督機関:金融庁、証券取引等監視委員会、証券取引所、等
ESG観点での開示
非財務情報の重要性が高まり、財務情報だけでなく、非財務情報の信頼性を担保するデータマネジメントや内部統制の整備・運用の重要性も高まっていく
終わりに
前職でIRを経験した関係でこのような記事を書いてみました。定期的にアウトプットしていければと思いますので、スキを押して応援いただけますと幸いです。
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