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小説チャレンジ6/100

★ここまでのあらすじ

遅々として進まない筆に嫌気がさした頃、
ひょんなことからストーリーのリライト作業を手掛けることに。しかーし!書いているとき、あまりにも物語的な文章表現の低下に驚いてしまう!TLで見かけた「800文字で小説を書く毎日チャレンジ」を実践すると心に誓い、noteで書いてみることにしたのであった……!!

本日のお題「15のわたしからの手紙」

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"あなたのそばにあの人はいますか

わたしの最愛の友人
何にも代えられない世界の価値
この世界を諦めない楔

そういう人があなたのそばにもいますか

どうか周りの人と心をつないで
それはあなたにかけがえのないものをくれる
世界はあなたを愛してる"

これは、15のわたしが世界に希望を抱いたときに未来の自分へ宛てて書いた手紙だ。

当時のわたしは、世界に対する大きな絶望と怒りを持っていて、どれだけ多くの課題があるのか、当時知りえたものに関してだけでも無力感を覚えるほどで、その解決に取り組む人がいても人間の残虐性を温存する現状の仕組みでは追いつかないだろうと諦めていた。

諦めながら、少しでもましな世の中になる礎になれないものか、と勉強に力を入れていた。良い会社に入るために勉強する意味がわからんとか、成績が上がんないんだとか、そういう相談が寄せられることがあったが、そういうことじゃない……世界で理不尽に死んでいく人々のことを思って知の蓄積を利用するしかないんだと、絶対引かれるので言わなかったけど日記に書き綴っていた。

ただ、もし仮にわたしの見えてる課題が解決している並行世界が存在するなら、迷わずそちらへ行きたいと思っていた。
しかしどういうわけか並行世界への扉が開いたとしても金輪際この世界を選ぶと腹をくくったわたしがいた。
かけがえのないものをこの世に見つけた。
親友と呼べる人が現れたからだ。

わたしは相変わらず紛争のニュースでゴウゴウと頭に血が巡り、歴史の授業で革命を習うと広場を埋め尽くす群衆の叫び声が身体を覆いつくし、クラスメートと先生が衝突する間に立ちながらこれだから戦争は無くならないと号泣したりしつつ日々の勉強やら部活や委員会運営やらをこなして慌ただしい毎日だったが

親友といるときはなぜかゆったりと時間がすぎた。
わたしの頭の中にたくさん鳴り響く声が静かになって、今生きている時間に没頭できた。
5秒に1回は大好きと言っていたと思う。

もしも同性婚という制度があればこの段階で将来を誓い合っていたんじゃなかろうか。
私たちにできたのは無二の親友だよということ、いくつになってもおばあちゃんになっても友達だよって約束することくらいだった。

わたしにはこのときのわたしたちの関係性のことが尊くて、きっと世界にはこうやって思い合う人たちがいるから、
安心して愛し合える平和な世の中をつくろうって思った。
わたしはもうこんな風に誰かを愛することは無いと思った。この期間があったことで十分、人生は報われたって満足してこれからは誰かのために生きていこうって思ってた。

でも過去の私が案じたように、いつでも、親友の場所に人がいた方がわたしにとってはいいんだ。単純に、生きていようかなと思えるから。週末までは生きよう、観たい映画の公開までは、行きたいコンサートまでは、じゃなくて、数年単位で生きていこうと思える。少し先を見据えて自分の能力を高めようとか、少し長期の計画を練ろうとか、もしかしたら誰かと生きていく未来もあるかもしれないとか、わたしには何かできるかもしれないと思える。

ヘテロノーマティブも性愛至上主義も解体されたわたしがそういう関係性とどう向き合っていくのか、興味深いっちゃ興味深いけど、それはまた別の話。

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おわぁ1200字超えてる……。
久々にチャレンジ更新です。
なかなか集中できずだったんですがやっと。

今回もエッセイですね(爆)
わたしの心があたたかい風で満ちていて
とっても元気。

だいすきな友達と心を通わせる時間がとれるのって豊かなものだと思いました。

※IDAHOだとアイダホ州が出てきてしまうので、IDAHOBITと略さず表記することにしました。わたしは、平等を実現するには、単にそれを支持するだけではなく、差別に抗議する必要があるな、とこの理念には共感しています。
もしフェミニズムをIDAHO風にいうなら、Against Misogyny, Patriarchy,Rapecultureでしょうか。IDAMPRみたいな。

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