つまづくことも悩み苦しむことも、成長の第一歩として
先日、青木さんのインタビュー記事が出ていた。いい記事だった。
世界に羽ばたいたNo.1青木宣親ともあろう人が、「失敗だらけ」というそのインパクト。
読むとすごく頷ける。
その姿勢、その取り組み方で、後輩に与える影響の大きさが窺える。
保証もないワークアウトでアメリカに渡り、多くの球団を渡り歩き、死球禍に苦しみ壁にぶつかり、なりふり構わず這い上がって生き抜いてきた人。
元から才能があるのだし、青木さんだから出来ることの数々ではあるけれども。
この中にある言葉は、たくさんの人に読んでもらいたいと思う。
野球をしながら壁にぶつかっている人たちに、手渡したい言葉がそこにはある。
ふと思ったのは富山の菅谷投手のこと。
一時期制球に苦しみ、試合はおろかボールも持たずに過ごした期間があった。試合に復帰し結果は出し始めているものの、まだ安定というには足りない。「まだ全力で投げていない」と言う。
乾コーチは「挑戦」と「成長」をよく口にして、「1年の最後に上手くなっていればいい」と言う。だからこちらも成長を見守るつもりでいる。
別れ際、菅谷くんに「次に会う時、成長した姿を楽しみにしてます」と言ったら、彼は「成長というより復活ですね」と答えた。
彼の頭には、以前に出来ていたことが出来ない、という思いがあるんだろう。以前のように投げられるようにならなければ、と。
でも本当は、苦しんで努力して、元通りに投げることが出来るようになれば、それだって成長なんだと思う。
壁にぶつかって、何が悪いのか散々考えて、努力して試して、それを乗り越える力がつくことは、成長しているということだ。
野球を仕事にするならば、何よりも必要な力だ。
哲人も、いい時に何故いいのか考えて、悪くなった時に備えている。
乾さんもそうやってたくさんの引き出しを作って、今の投球に役立てている。
青木さんも苦しんで苦しんで、粘り強く取り組んだ証が今の姿だ。
ノムさんも言っていた。
「『失敗』と書いて『せいちょう』と読む」
「挑戦」して「成長」していって欲しい。
日々の試合では、様々な失敗を目にする。
それは高校野球だろうが、プロ野球だろうが、確実にある。
失敗をただの失敗とするか、成長の糧とするのか。
それは失敗してから何を考え何をするのか、自らがどう動くのかにかかっている。
誰にでも出来ることではないけれど、何より自分のために。乗り越えるために。
「あの時」を悔やむだけではなく。悔いることのない「今日」を過ごし、「明日」に繋げて欲しい。
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