#156 ソフト老害と必要悪の違い
おはようございます。
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。
一昨日の投稿で、鈴木おさむさんの著書『仕事の辞め方』に触れ、「ソフト老害」というキーワードについて触れました。
どんな文脈だったかなぁと私の小さな本棚から著書を取り出し、読み直してみたので、本日のテーマとしたいと思います。
老害とソフト老害
老害について以下の記述があります
しかし、鈴木氏は40代から老害は始まっているケースが散見され、それを「ソフト老害」と呼んでいます。
こう続きます。
うまいこと立ち回っているつもりのバランサーとしての行動が、結果的に2、30代の妨害行為になっており、それがソフト老害と説いています。
私も含め、老害はもっと上の、6,70代の世代のことだと思っていたので、自分では無関係だと思っていたことが、加害者になってしまっているケースがあるのです。
しかも、元祖?老害さんと同じように、その老害行為を自分で気づいておらず、むしろ「うまいことやっている」と思っていて、被害者側から陰口を叩かれるのは非常にイタイ。
私は2、30代の方を雇用するほどの事業規模ではないのですが、将来的に雇用する機会があること、現状でも仕事や色々なプロジェクトで若い方と関わる機会がないことはないので、この点は気を付けなければなりません。
似てるようで、ソフト老害と雲泥の差がある必要悪
著書で2者の事例をあげていました。
Aさん「ソフト老害」とBさん「必要悪」です。
Aさんは、会社で上のポジションになって、「うまいこと調整している」つもりの人。
若いチームメンバーや部下に対して、彼らのやりたいことを本質的な部分で却下している、と見せかけて実は上に通すのが面倒だったり、上の顔色をうかがったことによるもので、上から嫌われたくないという意図が透けて見えること。
前職時代にもそういう上長がいましたね。
金融会社に勤めていた時のファイナンスに関する案件でしたが、普通に稟議した時の決裁権限が、自分より一つ上の部長にあがってしまうために、自分の決裁で収められるように、
明らかに顧客にとって無理な条件を「交渉してこい!」と最もらしく指示してきて、その発言の裏に部長の顔色をうかがっているのが見え見えだったことがありました。
Bさんのケース。
若手に対して、「年も取ったから、自分はマインドチェンジした」と公言しているケース。
つまり、「自分はそれなりの立場になって、会社全体の利益総量の最大化のために嫌なこともいうかもしれない、けどよろしく」ということです(著書の文脈から多少拡大解釈も入っていますが)。
Bさん自身、若いころに一番嫌っていた上のタイプに今自分がなっているということ。
AさんとBさんの違いは、
Aさんは「上手いことやっている」と思っているので、部下から嫌われていることに気づいていない「ソフト老害」。
Bさんは、マインドチェンジを公言しているので、部下が陰で嫌っていることを分かっている「必要悪」。
嫌われる勇気と言う本がベストセラーになりましたが、それに近いことも書いてあるのでしょうか。読んでないので、この機にポチりました。
いい人でいようとするリスク。
他者もバカばかりではないので、いい人を振舞おうとする姿勢は見透かされてしまう。
嫌われる勇気も必要です。