#43野球の未経験者が監督やっていいの?!
おはようございます。
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。
タイトルは例えで、
実際は私の仕事に関わることです。
私、実は和裁のお稽古に通っています。
週一回、2時間半ほど、
仕事が多忙な時はお休みすることも多々あり。
ゆるやかーーに通って、期間だけは3年ほどになるのですが、
なかなか上手くなりません。
ちなみにプロフィール画像の着物も、
↓の写真も、自分で仕立てた着物です。
(結構先生の力を借りていますが💦)
5月も行事ごとなどで、スケジュールが詰まってきそうなことが見えてきていたので、お休みにしていました。
今日、このnoteを書き終えて、
身支度をすれば、教室に久しぶりに行ってきます。
和裁のお稽古に通っている理由
なぜ、和裁のお稽古に通っているのか、というところがタイトルにもつながっています。
私の営む「久柳」の主なお品物は袈裟や法衣などのお仕立物です。
とはいえ、自分で仕立てをすることはほとんどなく、
職人さんにお願いすることがほぼほぼ100%です。
同業者さんの中には自社で、縫製の職人さんを抱えて内製化しておられるところもありますが、当店はまだまだその体制は整っていません。
自分でできもしないから、人にお願いするものの、
全く知らない状態でお願するのはいかがなものか
という違和感をずっと持っていました。
経験しているからこそ、野球選手の、気持ち、大変さ、難しいところなどが
分かるものだと思います。
出来もしない縫製の仕事を、何も知らずに人にお願いするなんて、
経験したことないのに、あーだこーだ指図をする野球の監督のようだ
と思いました。
(ただしこれは例えね。未経験で素晴らしい監督さん、たくさんいると思います 念のため・・・)
尊敬でしかない
お稽古を始めてすぐ、打ちのめされました。
「こんな難しいことやってるの?!」
運針と言って、まっすぐに生地を縫っていく、和裁では一番基本的な技術があるのですが、初めてのお稽古で運針した時の画像はこちら。
ひどい・・・
職人さんの技術力は、和裁に限りませんが本当にすごい。
よく言われることですが、技術ある職人さんに限って、簡単そうにやってのけるんですよね。
こんな難しいことをいとも簡単にやっているように、こなすなんて、
尊敬でしかない。
職人さんが低く評価されている傾向がある
自分でやってみて、
一方で、商品として仕立てるものは職人さんに縫製をお願いするわけですが、
むしろ「こんな安くでいいの?」の世界です。
長年の商慣習と、自分で縫製をしたことのないような人が、
「もっと安くやって」などと圧力をかけて、
今の状態、つまり実際の技術力に比して、加工賃が低く見積もられている 状態になっている感は否めません。
こんなことが続いているから、
やめていく職人さんが増えていく。
後を継ごうという人がいなくなる。
匠の技を後世に継ぐために
そんな状況、変えていくために動き出している人もたくさん出てきています。
今では、職人さんが自ら発信することも増えてきましたよね。
職人さんの手仕事が、色々な人の目に正確な形ででることは
とてもいいことです。
僕たち、売る側の人間も、的確に技術と想いを伝える努力をしていかなくてはいけません。
安く作って安く売るという時代じゃないですから。
では、久しぶりの和裁のお稽古、行ってきます。