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#98リスクテイクは覚悟の証拠

おはようございます。
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。

先日、手捺染の工場見学に行って参りました。

商品開発講座「ANSWER」の受講者仲間さんのところで、
広義で同じ繊維関係として、勉強のために行ってきました。

妻さまはじめ、別の受講者仲間さんや、講座を主催されている信用金庫さんで、私の担当をしてくれている方も含め、5名での訪問でした。

せっかくなのですが、中の写真などは沢山撮ったのですが、
情報管理の観点上アップすることができず、
テキストのみのレポートとなる点、ご了承ください。

念のため、きっちり了解を取っていなかったので、訪問企業名さんなども伏せて投稿させていただきます。

そういう意味では少々、物足りない薄っぺらいレポートになるかもしれません。
決して、工場見学自体が薄っぺらかったわけでなく、むしろとても濃厚だったことを添えさせていただきます。

手捺染(てなせん・てなっせん)とは?

手捺染とは、布に1色ずつ丁寧な手作業でプリントしていく染め方です。手捺染は染めたい模様を型取った厚紙や板を布にあてがい、その上からヘラなどを使って染料を塗っていきます。1度に1色ずつ、乾いてから次の色を染めていく必要があります。手作業で丁寧に染め上げることから、「ハンドプリント」または「ハンドスクリーン」とも呼ばれ手織り、伝統工芸にもよく使われる技法です。

きものレンタリエのきもの豆知識HPより

25メートル奥行きがある工場で、
染める対象の生地が大きな台に貼り付け、横巾1メートルほどある型をあてがい、ヘラで染料をスキージングし、一色一色染めていきます。
一つの型につき、染められる色は一色なので、色の数だけ型があり、同じ作業をひたすら繰り返していきます。

YouTubeで見つけた同じ作業をしている風景です。

思っていたより、はるかに手作業感満載の工程でした。

職人さんが、黙々と、機械のように作業を繰り返していかれる風景が印象的でした。

「染め」に留まらない、未来を見据えたチャレンジ

基本的に、訪問した企業さまは、他社ブランドの製造を請け負う「OEM」を中心に染色の業務を行っておられました。

国内で手捺染の技術が広まっているシェアは95%が海外製。
残りの5%で国内企業を分け合っているという状況です。

そんな状況で、他社からの請負だけでは、先が見えていると、
現代表は独自のオリジナリティを打ち出すチャレンジをされます。

①自社ブランドの確率
➁染色から縫製までの一貫生産体制の構築

です。
特に➁については、大きな設備投資を要しました。
中でも、見学者の度肝を抜いたのは、
幅7~8メートル、奥行3メートルはあらろうかと裁断機です。

データを別の端末でインプットすれば、縫製する対象のパーツごとに自動で裁断をしてくれます。

私も妻も、生地の裁断をすることがあるのですが、これはすごいです。
しかし、金額も聞きましたがこちらもすごいことになっていました。

それだけでなく、
その大きな裁断機を導入するためにの工場の整備(スペースの確保・工場の改修増設)
縫製する工業用ミシンの導入
縫製師さんの雇用
などの資金投下は相当なものです。
また、
ソフト面では従業員さん、経営陣、ステークホルダー等の理解を得るために奔走され、様々な調整を経られたことも容易に想像できます。

高齢化が著しい職人の世界で、若い縫製師さんが多く作業に取り掛かっておられ、その層の職人さんを確保されておられるのは、個人的に非常に感心させられました。

チャレンジの大きさは覚悟の大きさ

同じ繊維業界と言いましたが、
私はどちらかというと、「悉皆屋(様々な職人さんに取り次ぐ職)」的な立ち回りで、直接自社の工場にて何かモノ作りをするという立ち回りではないのですが、

直接、製造に携わっている、今回の工場見学の企業さんは、
とてもとても、勇気ある決断と、それを裏付ける大きな資金投下をされ、大きなリスクを取って新たな方向に向けてチャレンジされている気概を感じました。

リスク取らずしてチャレンジはできないです。
その覚悟の大きさも感じました。

それを身をもって体現されている姿に感銘を受けた、工場見学となりました。


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