PoCってなんだ?
何らかのテクノロジサービスを提供する企業と取引されている方であれば、"PoC"と言った言葉を耳にされたことがあるかと思います。
PoCとは、Proof of Conceptの略語で、日本語に訳すと概念実証になるかと。お客様が持っている課題解決の概念が、実際のお客様の状況において実現できることを実証することですね。
私はこれまでに多数のPoCプロジェクトを自らリードしたり、同僚やパートナー様がリードしているPoCプロジェクトの実態を数多経験したり見たりしてきました。
全てを定量的に計測したわけではないためあくまで肌感覚ですが、50%以上のPoCは失敗(または成功なのか失敗なのか判断不可能)になっているかと感じています。
なぜ大半が失敗したり、もしくは判断不可能になるのでしょうか?
理由は至極シンプルで、成功なのか失敗なのかを判定する明確な基準がないからです。判定基準がなければ、少なくとも成功と判定できない(=失敗)となるかと。
PoCは、数ある営業活動(例/発掘、要件定義、デモ、PoC、クロージング)の中で最もコストがかかる活動です。
PoCの期間は2週間~1ヶ月のケースが標準的かと思いますが、この間に複数人が時間と労力を投下することになります。複数人の中にはベンダやサービスプロバイダだけでなく、お客様も含まれます。
1ヶ月のPoCプロジェクトに総勢20名が関わった結果、判定基準がないがために成功とは判定できない(=失敗)になったら、各々の経営層はどのように感じるのでしょうか? 文字に起こしたくないこと(解◯)もあるかもです。
PoCは莫大なコストが発生する一大プロジェクトです。一大プロジェクトに失敗は許されませんね。
判定基準はPoCプロジェクトを開始する前に、お客様・サービスプロバイダ・ベンダー全ての関係者間で合意すべきことです。
続きは下記の書籍のChapter6をご一読頂ければ幸いです。本の宣伝になっていて申し訳ありません。