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とりあえずPoCやりましょうは意味無し!

PoCとはProof of Concept(概念実証)の頭文字を取った略語でDigitalに関わっている方であれば一度は耳にしたことがある言葉かと思います。

机上では成立する概念が実際のお客様の環境でも成立するかどうかを見極めるために行うプロジェクトで、2週間程度の短期のものから数ヶ月におよぶ長期のものまで様々です。

世の中に"概念"は無限に存在するため実証したい"概念"を明確に定義しない限り、概念実証プロジェクトは延々に終わらない、もしくは終わったもののプロジェクトが100点満点なのか50点程度なのか判断することはできません。


一般的にお客様がベンダーの製品やサービスと正式に契約を締結するまでにお客様と持つ活動はこのようなものがあるかと思います。

・初回ヒアリング

・ホワイトボードワークショップ・デモ

・Fit&Gapディスカバリー

・ハンズオンセッション

・PoC

概念実証は最も時間と労力を要する活動かと思います。

更に時間と労力を要するのはベンダーだけでなくお客様側も同じことであるため、お客様の覚悟も必要です。

ホワイトボードワークショップ・デモやFit&Gapディスカバリーで、お客様の課題や期待を正確に把握して自社のSolutionでそれらの課題を解決できると判断できれば、わざわざ時間と労力を要する概念実証を行う必要はありませんね。


鍵はテクニカルディスカバリーとホワイトボードワークショップやデモかと思います。ベタですが。これらの活動はベンダーからお客様に対して、文脈に沿った適切な質問を適切なタイミングで聞くことが肝要です。

得てして人は、大勢の人の前で質問することに抵抗があるかと思います。"こんなこと聞いたらアホだと思われるのでは。。。"、"この人分かっていないなぁと思われるのでは"といった思いがあるからかもしれません。

 物事に100%正解や不正解は無いので誰も分かっていません。それより、分かったフリをしてお客様に何も質問せずに、勝手に課題や期待を自己解決してしまう方がよっぽど失礼かと思います。


よくわからないけどとりあえずPoC! - といった発想になっていたら一歩立ち止まって考えるべきです。

本当にPoCが必要なのかな? 実証したい概念って何だったっけ?

これらを自問してみて答えが出なければ、ホワイトボードワークショップ・デモやFit&Gapディスカバリーに戻るべきかもしれません。

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