70歳まで働かされる年金危機の日本 vs 40歳までに労働は引退し 人生を楽しむFIRE運動が再燃する米国
アメリカは【働き方】改革 vs 日本は【働かせ方】改革
【40歳までに労働から引退し 人生を楽しむFIRE運動】が、アメリカで再燃してブームです。
一方、日本は年金・財源の危機を理由に【70歳まで働け】という世論が作られています。
アメリカは【働き方】改革だが、日本は【働かせ方】改革である差に着眼し、考察したい。
【40歳までに労働から引退し 人生を楽しむFIRE運動】は、1980年代のアメリカで始まる。代表例が、IBM等IT企業で、昼休みなのにハンバーガーを食べながら自席で働く姿。実は私、1986年に入社した日本IBMで【40歳までに労働から引退するFIRE運動】を知る。FIREとは、Financial Independence Retire Earlyの略で「経済的に自立し早期引退」の事。
金利が高いと、社員は早期退職でき、会社は人件費抑制できる
IBMの先輩たちは次のように話し、50歳前後で早期退職する者が少なくなかった。「利息収入が年400万円もらえる貯金5000万円に到達したら、会社を辞めて人生を楽しむ」
早期引退できる鍵は1980年代の「金利(貯金の利子)の高さ」にあった。例えば,ビッグやワイド等の貯蓄商品は、利回りが8%もあった。
しかも、非課税! (現在はゼロ金利、20%課税)
その上、IBMは給与天引きで貯蓄する社員に、利子を上乗せ補給する制度があった。また、早期退職する社員に、退職金を割り増す制度もあり、50歳前後で引退は可能だった!
会社(IBM)側のメリットも大きい。 50歳で退職する社員が多いと、
人件費を抑制できるし、若者にポストを用意できる。
つまり、FIREは高齢社員、若者社員、会社の3者が得する!
金利が高いと、年金は運用益で安泰、消費増税は不要
だが、現在はゼロ金利だから、利息収入では生活できない。
年金も将来、危ない。年金危機の原因は、少子高齢化ばかり喧伝されるが、ゼロ金利による運用難が大きい。
年金の積立残高(国民+厚生)は150兆円強。 金利8%なら運用益は、約12兆円/年。消費税の税収は1%あたり、2兆円/年。
金利が正常なら、消費税の大増税は不要!
年金の積立残高、実は3カ月前165兆円強だった。
ゼロ金利だから、株で運用して、15兆円も損している。
私たちの大切な年金を、役所が株に手を出すな、金利を上げろ!
そもそも、国が金利を下げた分、国民は利息収入を喪失した上、増税を強いられた。国は逆に、1000兆円を超える借金の返済利息を、数十兆円/年も削減できている。
要は、国が「借金返済、更なる借金」する目的で、国民は「利息収入を喪失、増税、70歳まで労働」を強いられた。
事実、国は【70歳まで働け】と言い始めた。
日本は、国民の為の【働き方】改革ではなく、国の為の【働かせ方】改革ですね!
国の安易な借金癖・税金浪費を改めさせる為にも、金利の正常化が必須!
不労所得や複収入を得やすい【シェア経済】x【働き方】改革
一方、アメリカで【40歳までに労働から引退し 人生を楽しむFIRE運動】が盛り上がる背景には、高金利もあるが、不労所得や複収入を得やすい
【シェア経済】x【働き方】改革の定着が大きい。
【シェア経済】x【働き方】改革は、次の組み合わせで、無限の可能性が広がる。
「空き有形資産(車、不動産等) + 空き無形資産(時間、ノウハウ等)」例1 有形資産(不動産)を貸す:Airbnb等
例2 空き時間に、空き有形資産(車)を使う労働:uber等
例3 空き時間に、空き無形資産(ノウハウ)を使う労働:クラウドソーシング等
結論:日本でFIRE運動を実現するには次の2つが必要!
1) 米国債3%並み高金利の復活 (実現しないと、お金が海外へ流出)
2)【シェア経済】x【働き方】改革 (実現しないと、人が海外へ流出)
【シェア経済】x【働き方】改革の具体化は以下の連載で様々な事例をご覧いただけます。
1話 成功例を、縦割主義で定義・美化するから、読者は失敗する
2話 歴史を書き換える出版で、シビックプライドを創造→移住者が増加
3話 金/予算が無いなら、協働のプル戦略~努力しても成功できない原因
4話 地方が衰退する原因は弱いくせに、競争するから~競わない地方創生
5話 個性を磨け~ありきたりな政策は供給過多で、価格競争/デフレに陥る
6話 連携ありきで無節操に人を集める失敗~連携/恋愛は1本釣りで成功
7話 顧客目線とは顧客を絞る事~嫌われる勇気を持つと顧客目線になれる
8話 売上増加より、コスト削減に、予算を使え~代理店へ丸投げ多すぎ
9話 地域おこし協力隊の採用/活用5分類~人を使い捨てるブラック自治体
10話 役所の広報予算は 1/10に抑制できる~役所は広告代理店のカモ
11話 役所の 婚活パーティが酷い~政策と情報発信を改革する公務員研修録
12話 ゆるキャラ使い、重い結論を、軽い言葉で依頼するな~公務員研修録
13話 政策を考える前提~研修は同じでも環境が正反対なら、成果も正反対
14話 公務員は博打好き~成功確率1%で、いきなり多額投資の政策は博打
15話 帰納法で創造力と個性を高める~演繹法は皆が同じ(無個性)になる
16話 政策立案ノウハウ全公開~成功例だけ紹介→真似するから地方は衰退
17話 「裏が見えない=表面だけ視る」から失敗する~質問力を高める方法
18話 論理偏重は信頼されない~感情と論理の調和で、信頼される公務員に
19話 人材育成(研修)の基本~今は大物の恩師は新人の私をこう指導した
20話 創造的&貢献的な仕事だけが残る~役所仕事と裁量仕事は消滅
21話 地域資源がPRしても「埋もれる、顧客に伝わらない」訳と解決策
22話 オール与党化の地方自治・議会は、学習と改革を放棄して腐敗
23話 農業や観光をブラック産業にする地方(ブラック自治体)は衰退
25話 個性あるブランド都市vsミニ東京化で個性を喪失して衰退する都市
26話 役所の仕事をした「ふり、アリバイ作り」が地方衰退の元凶
27話 人口減少策に成功した海士町と下諏訪町の共通項~連携、市民主役
28話 成功者は育てる~成功者に惹かれて、起業者・移住者が地方に集まる
29話 コニュニティの「しがらみ」を価値に変える~久繁哲之介の講演録
30話 地方創生は顧客価値の創造~顧客の声は面倒だから無視して商店街消滅
31話 できない理由・批判されそうな事を先に探して失敗する地方創生の真実
32話 地域ブランドと、ぼったくりは紙一重~ぼったくりでないブランド化
34話 お上が認める表彰・計画だから、地方と人を骨抜きにする
35話 人口誘致も、NHK大河ドラマ誘致も、手段が目的化して失敗
36話 定住志向だから失敗~2地域居住など利用志向の地方は成功
39話 郷に入れば郷に従えは人が流出→人口減少vsダイバーシティで人口増
40話 仕事の引継ぎは、前例と方法でなく、目的と価値を伝え価値を高める
41話 内定辞退率63%のブラック自治体に見る、マザコン公務員
42話 関係人口⇔交流人口⇔定住人口の質量で、政策を創る~商店街再生1
43話 車&ネットは、まちと人を変え、関係人口も変える~商店街再生2
44話 失敗は「良いvs悪い」失敗と「自責vs他責」に分ける~商店街再生3
45話 皆が自分の為だけの消費に走り、地方・商店街は衰退~商店街再生4
46話 子育て政策も商店街政策も、公私連携な働き方で成功~商店街再生5
47話 久繁哲之介の経営指導で再生・成長した商店~商店街再生6
48話 地方創生は個性の創造が必要~地方は閉鎖的・つまらないから衰退
49話 自由裁量が高い町で、移住者が急増~自分探しの若者を受け入れろ
50話 地方移住の成功法~住む場所・目的を変えて、失敗が成功に変わる
51話 事業を始める事しか考えない役所の事業は失敗~育成と撤退も考える
52話 難易度・投資は低く、効果は高い事業を創れ~協働、パラレルキャリア
53話 できる2割を活かすパレート法則で地方創生~ダメな者の保護で衰退
54話 関係人口・顧客の口コミで観光者と移住者が急増~役所広報がダメな訳
55話 自分探しの若者・定住意欲が低い者を応援できる地方に、移住者が急増
56話 忖度させる首長が、公務員と地方を劣化させる~地方衰退の真実
57話 ふるさと納税&クラウドファンディングの欠陥~寄付で稼ぐな
59話 住宅の空き家・店舗の空室化を「予測、代替、関係」で解決
60話 スキル無き素人な公務員の補助金ばらまき、6つの病と処方箋
60話の内、読者(地方議員・公務員)から反響が大きいベスト3
3位 働き方をこのように改革したいと、公務員向け研修の依頼
40話 仕事の引継ぎは、前例と方法でなく、目的と価値を伝え価値を高める
2位 人口減少対策・地方へ移住政策に活用したいと、講演の依頼
54話 関係人口・顧客の口コミで観光者と移住者が急増~役所広報がダメな訳
1位 これが地方と公務員が劣化する真の原因。本にして世に問うてほしい
56話 忖度させる首長が、公務員と地方を劣化させる~地方衰退の真実